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市場について素朴に考えてみる

市場とは
 市場(しじょう)って、自分でしっかり定義していなかったので経営戦略等を考えるとき曖昧さが出ているように思えましたので、自分なりの市場とはと考えてみることにしました。

 市場とは、「消費者への価値の提供を巡って、自社と競合が入り交じってその支持を競い合いながら、消費者と取引を行う場」というものととりあえず定義しました。
 まさに3Cですが、3Cの絵を見ていただけでは表面化されなかった「提供価値」という言葉が大事になってくるのが意識できます。


市場の広さと深さの選択
 市場で競合に勝ち抜いて、顧客からの支持を勝ち取り、ひいては利益やキャッシュフローを得るには自社がどんな市場で戦うかを明確化する必要が出てきます。

 そのためには市場の選択が通常はでてきますが、市場の種類や区分は与えられたものではなく、自社が戦い方に応じてその広さと深さを決めれば良いと考えます。

 例えば雑誌出版であれば、雑誌>子供向けの雑誌>小学生向けの雑誌>小学1年生向けの雑誌>東京に住む小学1年生向けの雑誌というように、自社の経営資源等の大きさなどを考えた上で顧客とそのニーズの広さや深さを考えて、自社で決めるということです。
 要は全国的に展開するか、ニッチに展開するかということです。

市場選択のポイント
 また、市場を決める上ではどれだけ儲かるかという採算計算も必要となります。その場合に考える要素は
 ・市場規模
 ・市場成長性
 ・市場収益性
 ・市場の構造(商慣習、暗黙のルール等)
  などです。

 市場が変われば顧客が求める価値も異なり、競合も変わり、したがって自社の強みも変わります。
 また、1人の顧客は1つの市場に属するわけではなく、TPO等に応じて複数の市場に参加します。たとえばマクドナルドという市場は「昼食」「おやつ」「団らん」などの(サブ)市場があり、顧客はそれぞれの場面に応じてマクドナルドを利用し、または他店を利用しているということです。


市場規模が大きい方が魅力的だが
 それで市場規模なのですが、市場に自社しかいなければ一人勝ちとなるかというとそれは顧客側に既にその価値が認知された価値であるならば可能ですが、認知が弱ければ顧客もほとんどいない状態になってしまいます。
 要はある程度の競合が同じ市場に集まってきて多くの競合がPR等をすることにより、賑わい感が出てきて、顧客の方もその賑わい感に釣られて集まってきて大きな市場規模となるわけです。

 そのため、市場規模が大きいということは顧客数も多く、取引金額も多額になるため、魅力的な市場と言えます。しかし、市場が魅力的であればあるほど競合の数も多く、競争力を持った競合も出てきます。よって、自社が生き残れるには激しい競合との競争に勝ち抜いていく必要が出てきます。


市場で競合に勝ち抜いていくためには
 そのためには必要な視点は次の2つとなります。
(1)顧客ニーズに合った製品商品サービスを提供すること
(2)その製品等の認知を十分にし、競合との差異が認識してもらえること
(3)競合等も含めた市場が採算が取れる市場であること


提供すべき製品商品サービスとは
 主に3つのタイプに分けることが出来ます。
 (1)最先端で高機能の製品等を提供する
  ⇒高単価のモノを少ない顧客に提供する

 (2)それなりのモノを品質よく安価に提供する
  ⇒低単価のものんを多くの顧客に提供する

 (3)顧客のニーズに合わせたモノを提供する

 ただ、ステレオタイプ的に3つのいずれかという一択ではなく、ある程度の組み合わせと考えるべきです。・市場規模
 ・市場成長性
 ・市場収益性

 また、モノの価値の方向性からは次の2つに分けることが出来ます。
 (1)マイナスの価値をなくす
  ⇒苦痛、苦労、無駄な時間をなくす

 (2)プラスの価値を増やす
  ⇒新しい喜び、感動を与える


認知の必要性
 いくら顧客のニーズに合うものを提供できるとしても、それだけは売れません。誰もその製品商品サービスの存在、その価値、それを提供している事業者のことをよく知っていなければ、その製品等は購入されることはありません。
 「美味しければ売れる」というのはもっともらしい表現ですが、「美味しいモノ」かどうは食べてもらった初めて顧客にわかるもので、そのためには顧客に店を訪れてもらうことが前提となるわけです。

 理系の技術者出身の方はプロダクト志向が強いですが、認知モデル構築の必要性をもっと感じて頂いた方がいいのではと思うことがしばしあります。

 なお、認知モデルについてはAIDMAより佐藤義典さんが提唱するマインドフローの方が私の腹に落ちています。

 とりあえず、今回は以上とします。次回はこれに続いてビジネスモデルを素朴に考えてみたいですね



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