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『ミツバチのささやき』の思春期映画

『スクールガールズ』(スペイン/2020)監督ピラール・パロメロ 出演アンドレア・ファンドス/ナタリア・デ・モリーナ/ソエ・アルナオ

解説/あらすじ
1992年、バルセロナオリンピック開催に湧くスペイン。サラゴサの修道院に通う、母親と2人暮らしのセリア。バルセロナからやってきた大人びた転入生のブリサの影響で、新しい音楽、新しい遊びを知り、友人の姉たちともつるむようになる。しかしいつもの仲間とのゲーム中、ブリサに掛けられたある言葉をきっかけに、セリアは母親が決して話そうとしない真実に向き合うことになる。

ポスターやチラシから不良女子映画『サニー 永遠の仲間たち』のようなものを期待したが違った。『ミツバチのささやき』のアナが思春期を迎えたような映画。スペインの少女にはあの瞳にやられる。修道院の女学校に通うセリア。都会から転校生がやって来てポップスやおしゃれに目覚めたり、姉のいる友人に誘われちょいワルをやったり。学校でも目を付けられるようになる。

シングルマザー家庭で自意識が芽生え始める。母親は生活が忙しくて無関心になってしまう。難しい年頃で、クラスの中で1人だけブラジャーをしてなかったりするのをからかわられたり、学校も規則や先生に目を付けられたりして、母親が呼び出しくらったりする。ますます孤独感を募らせるのだが、友人関係はそれほど悪くないのだが、父親がいないということで、母親が娼婦だと噂が立つのだ。

そういう学校内のいざこざと家庭内の不和が重なり、どうしようもなくなる。ある日、母が娘を父の墓まで連れていき、そこの義母にも会わせる。母親は会いたくなかったのだ。それであまり父親のことには触れなかった。そんな母の姿を見て母は間違ってはいないと確信する。

母との関係も修復して、学芸会(合唱会)に母が来ているので、母の前で賛美歌を歌う。ポップスに目覚める頃、その歌詞とかに影響されやすい年頃なんだが、母の為に賛美歌を一生懸命に歌うラストはいい。女子学生の賛美歌を歌う透明感。エンドロールでまた不良ポップスが流れるんだけど。

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