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目白ちろちろ翔び返り花散らす

緋寒桜とメジロ。もう少し上手く撮れないものか。メジロは動きが早くて追いかけるので精一杯だった。今日の一句。

目白チロチロ翔び返り花散らす  宿仮

動詞三つ使い目白の動きを表した。動詞は一句に一つとされているのだが、あえて禁を犯す。

昨日は午後から図書館。やっと『昭和史発掘 8』を読み終わった。集中しないとちっとも読めない本だった。調書の資料がカタカナ書きで読むの苦労した。軍法会議とか、後半はほとんど飛ばして読んでいたけど松本清張の解説があるので意味は汲み取れる。もう少し感想を煮詰めたかったな。次で終わりか?

図書館では眠すぎてネットカフェに行く。珈琲飲み放題だから読書には最適空間だった。だいたい3時間ぐらいいて、昼飯持ち込みで、ファミレスで食事するのと変わらない。長時間いて居られるので、重宝する。

ネットカフェと映画の待ち時間に菊間 晴子『犠牲の森で』を3分の2ぐらい読んだ。この本は大江健三郎の批評としては、工藤庸子『大江健三郎と「晩年の仕事」』、尾崎真理子『大江健三郎の「義」』の中間ぐらいの批評。工藤庸子は純然たる文学論で、尾崎真理子は現代思想という感じだが、尾崎真理子は宗教に入れ込みすぎるような気がするが、菊間晴子は大江健三郎が無神論者であることを明確にしている。そこから新プラトン主義というような、思想を引き出していた。グノーシスなんだよな。犠牲というのは生贄にされた動物で大江健三郎の場合、学生運動とか三島由紀夫とかになるのかな。そこから樹木信仰みたいなものを導きだしていく。カバラの「生命の木」だよな。エヴァンゲリオンだった。世紀末思想かな。エリアーデだった。

昨日は図書館で返却するだけで借りてこなかったんだな。まあ読む本は沢山あるので。図書館本だけではなく。電子書籍は『更級日記』。菅原孝標女の『源氏物語』日記みたいな。常陸の国の貴族の娘で『源氏物語』読みたいと等身大の薬師如来を作って祈っていたら物語を読む旅(京まで)に行ったという内容。最初は旅日記なのだが面白い。当時の女性は家から出れなかったので旅で見るもの何もかも新鮮だという。その過程で乳母が亡くなったり、『源氏物語』を含め沢山の物語を手に入れる。

映画はいまいちというか今年観た中で一番詰まらなかったかもしれない。なんていうか虚無映画なんだよな。こういう映画は逆の設定なんだと思う。自分みたいに映画に夢を期待する人には退屈すぎてしまう。ブルジョワジー女子の虚無映画みたいな。

芥川賞も読まねば。今日は引きこもり。小澤征爾が亡くなったと流れてきた。武満徹とのアルバムを聴いて追悼。


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