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泣けるのは子供たちより先生の姿かな

Netflix『二十四の瞳』(監督)木下惠介 (出演)高峰秀子, 月丘夢路 ,1954年(公開)

<ストーリー>
昭和3年、小豆島の分教場にひとりの新任女性教師・大石先生が赴任してきた。12人の教え子たちはみな大石先生を慕い、彼女もまたこの子たちの美しい瞳を濁してはいけないと願う。しかし、日本中を覆う貧困と戦争の波は、やがて否応なく子供たちの運命を大きく狂わせていく……。
■第12回ゴールデングローブ賞外国語映画賞
■1954年度キネマ旬報ベスト・テン第1位
■第9回毎日映画コンクール日本映画大賞/監督賞/脚本賞/女優主演賞/録音賞
■第5回ブルーリボン賞作品賞/主演女優賞/脚本賞
■昭和29年芸術祭参加映画コンクール1位
■NHK映画委員会選出ベスト・テン第1位
■日本映画批評家協会選出作品
■優秀映画鑑賞会第1回特選作品

やさぐれ秀子(『浮雲』のヒロイン)じゃなく泣き虫秀子の大石先生。子供たちと唱歌メインの映画だと『サウンド・オブ・ミュージック』かなと思うけど長すぎるかな(2時間42分)。小学一年生の集合写真のシーンと最後の歓迎会の場面は泣ける。まっちゃん(家が貧乏で途中で大阪に奉公に出される)がまた出てくるとは思わなかった。また最初に戻して、小学生一年生の出席のシーンから観たくなる映画だ。

僻地の島の子供たちと女教師の心温まる交流の映画だと思っていたがちっと違った。反戦映画だった。新人先生が洋服で自転車に乗ってやってくるが村人からは奇異な目で見れれる(モダンガールと村社会)。それでも一年生の子供たちとの親交は熱いものがあり、それが後の歓迎会に繋がるのだった。

戦時の思想教育でアカの傾向があるとされて教師を嫌になって辞める。戦後、以前教えていた小豆島の小学校に戻るのだが、当時の一年生は母親になっていた。しかし、半分ぐらいは戦死したり悲しい別れがあったり、盲人になって戻ってきた男子生徒もいてラストは号泣映画に。最初から子供たちを出汁にそういう映画だと思っていたが、展開はちょっと違うかも。名作たる所以は、高峰秀子の泣き虫先生にある(『スクール・ウォーズ』と同じか)?

時間経過が新米先生からお婆さん先生みたいになっていて(戦後の女の半生を描いた映画と言えば『浮雲』とも共通する)、息子が小学生だから、まだそんな年ではないのに白髪頭で、戦争の影響なのか?実際は幾つぐらいなのかわからなかった。20年ぐらい経っていたのかな。40ぐらいか。今の40代と違うからね。



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