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「映像の世紀」まとめ

「映像の世紀(1) 20世紀の幕開け~カメラは歴史の断片をとらえ始めた~」

パリ万博に漱石が立ち寄っていたベル・エポックの時代。プルースト『失われた時を求めて』貴族社会の終焉とブルジョワジーの時代。スワンの父親はユダヤ人の株式仲買人。オデットは高級娼婦。パリ・ファッション。モードの幕開け。

貴族社会からブルジョワジーの時代。産業革命後のイギリス。夏目漱石はヴィクトリア女王の死去に出会う。産業革命から植民地支配、戦争へ。

「漱石が街で目にしたものは、戦場から帰還した兵士達の凱旋行進でした。意気揚々と行進するのは、南アフリカで行われているボーア戦争に自ら進んで参加した義勇兵達です。当時イギリスは、南アフリカのダイヤモンドと金の利権を狙い、現地のボーア人を征服、植民地にしようとしていました」

ロシアはトルストイとニコライ二世。日露戦争、ロシア革命、「血の日曜日事件」。帝政ロシアの終焉と日本の軍国主義。イザベラ・ダンカンの日記。

アメリカは移民の時代。チャップリンと映画。コニーアイランド(ディズニーの前身?)。商業映画が作られ、人々は映画を求めた。エッフェル塔から飛び降りる男の映像。上と下で待ち構えるカメラ。興行主が金を払っているから引けなくなって飛び降りるしかなく、即死。似たようなことが今の日本で。

「エッフェル塔の展望台の作の上に一人の男が立ちました。自分の作ったマントを羽代わりに飛び降りようとしています。足元にいる二人はいわば興行師でこの男に金を払って奇抜なショーを演出しました。既に金を受け取った男はもう後には引けません。(中略)……ショーは男の即死で幕を閉じました」

「映像の世紀(2)大量殺戮(りく)の完成〜塹壕の兵士たちはすさまじい兵器を見た〜」

第一次世界大戦。1914年から1918年までの4年間。機関銃の登場(ホッチキス社とか戦時企業の登場)。塹壕戦。レマルク『西部戦線異状なし』。水溜りによる凍傷、水虫。戦争映画の編集。死体を隠す。

その時世界は。アラビアのロレンス。オスマントルコを潰す為のアラブ独立戦争。イギリスのアラブ支配。インドのガンジーは大英帝国に戦争協力。アメリカの中立主義。戦争景気。ハリウッド映画の繁栄(ヨーロッパ映画の衰退)日本もアメリカンに次ぐ戦争景気。ロシア革命。シベリア出兵。・エイゼンシュテーインの映画。

第一次世界大戦2年後、戦車の登場。自動車産業の戦争参加(輸送システム)。毒ガス兵器や大量殺戮兵器の開発。飛行機による爆撃。ドイツ潜水艦による無差別攻撃。商船の攻撃によりヨーロッパの食糧危機。アメリカの参戦。「チャップリンの戦争プロパガンダ(戦争公債)。敗戦後のヒトラーの手記(『我が闘争』)と対称的。シェルショック(戦争神経症)問題。

ハリウッドの戦争協力。「オーヴァーゼアー」軍歌による戦意高揚(後の『ジョニーは戦場に行った』の元になる歌)。終戦。オーストリア・ハンガリー帝国(ハプスブルク家)の崩壊。ドイツ帝国の崩壊、ロシア帝国の崩壊。ヨーロッパ各地での独立運動。日本のアジア進出。

「映像の世紀(3) それはマンハッタンから始まった」

第一次世界大戦終戦で帰還する兵隊たち。中でも黒人部隊への熱烈歓迎。パリでは黒人部隊のジャズ楽団が人気だった(これがヨーロッパジャズの始まりだったのか?)しかしアメリカ本国では必ずしも人種差別がなくなったわけではない。それでもジャズの流行。「コットンクラブ」。デューク・エリントンの登場。音楽よりもダンスの方が主流だったみたいだ。チャールストンの流行、おしゃれをする女たち(美容院の流行)、この頃移民が多くやってくるがほとんど低所得労働者。カフカ『アメリカ(失踪者)』か。


ラジオ放送開始。大衆スポーツの隆盛。ジャック・デンプシー(ボクシング)、ベイブ・ルース(野球)。ラジオ、最初のヴァーチャル・リアリティか。ミュージカルの隆盛、ジャズエイジ。ニュース報道。労働者階級のデモや暴動のニュースでロシア革命の脅威論が出てくる。共産主義の警戒。反共思想。KKKの台頭。黒人、ユダヤ人、移民に対抗する白人組織の結成が背景。黒人差別の激化(リンチの横行)。サッコ・ヴァンゼッティ事件(イタリア移民アナーキスト、冤罪、赤狩り)

禁酒法の時代。アル・カポネらのギャング時代。スコット・フィッツジェラルド『マイ・ロスト・シティ』

「時代の流れは確実に変りつつあった。明るさ、華やかさ、生命力、そんな様々な要素が混じりあいながらそこかしこに溢れだし、ひとつの空気を作り上げ始めていた。この時代ではっきり覚えていることがある。私はタクシーに乗っていた。車はちょうど藤色とバラ色に染まった夕空の下、ビルの谷間を滑るように進んでいた。私は言葉にならぬ声で叫び始めていた。そうだ、私にはわかっていたのだ。自分が望むもの全てを手に入れてしまった人間であり、もうこの先、これ以上幸せになれっこないんだということが。(スコット・フィッツジェラルド)『マイ・ロスト・シティ』」


関東大震災。朝鮮人虐殺事件(アナーキスト大杉栄、伊藤野枝虐殺)。パリ、ジョセフィン・ベーカーのダンス。ロシア、レーニンの死去、スターリン台頭。ドイツ、ナチスの台頭。イタリア、ムッソリーニの台頭。

アメリカ、スキャンダル報道、通信販売、金融経済時代。ラジオ報道でのニュース。ルドルフ・バレンチノ葬儀、洞窟落盤事故中継、進化論裁判(進化論有罪、学校で教えてはならない)。

日本は昭和。モボ・モガ。地下鉄開通。アメリカ文化の流行。上海騒乱。満州事変。芥川龍之介の自殺。リンドバーグ大西洋横断。

なにか光り輝く異様なものが空をよぎった。同世代の人々とは何も共通点を持たないかに見えた一人のミネソタ出身の若者が、英雄的行為を成し遂げた。暫くの間人々は、カントリー・クラブやもぐり酒場でグラスを下に置き、最良の夢に思いを馳せた。「そうか、空を飛べば抜け出せたのか……」我々の定まる処を知らない血は、果てしない大空になら、フロンティアを見つけられたかもしれなかったのだ。しかし、我々はもう引き返せなくなっていた。ジャズ・エイジは続いていた。我々はまた、グラスを上げるのだった」(フィッツジェラルド『ジャズエイジのこだま』より)

「映像の世紀(4) ヒトラーの野望~人々はナチスに未来を託した~」

ウォール街株価暴落、世界大恐慌、退役軍人戦時預託金前払い要求デモ、マッカーサーによる弾圧(共産主義の陰謀)、ソ連は経済発展プロパガンダ。映画、バーナード・ショーのソ連視察。実際は反体制主義者の強制労働など。

『我が闘争』ヒトラー。ドイツ大恐慌(三人に一人失業)、ドイツ民族の復興を掲げた独裁政治を主張するヒトラーのナチス台頭。オーストリア生まれ(オーストリア・ハンガリー帝国の夢)。ドイツ民族の誇り。反ユダヤ主義。プロパガンダ(宣伝)政策(ポスター、ラジオ、映画)。若者の心を捉える。父親世代のヒトラー批判の言葉は若者には届かない。

ヒトラーのプロパガンダの巧妙さ。カッコよさの演出。醜い部分は滅ぼす。同じ言葉の繰り返し(大衆は難しい言葉は理解できない)。民族の誇り(美意識)。演説の終わりに音楽(統一感)。

日本。満州事変。満州国建国。国際連盟脱退。

アメリカ。ルーズベルトのニューディール政策。デモ頻発する。軍隊出動。共産党員の陰謀説。スタインベック『怒りの葡萄』。

イタリア。ムッソリーニ。ヨーロッパ各国でのファシスト党への流行。
ドイツ。ヒトラーの政権誕生。大規模な公共事業(アウトバーン)。失業問題解決。フォルクスワーゲン国民車。レニ・リーフェンシュタールの映画。焚書。ゲシュタボ。強制収容所。アーリア人の芸術、スポーツ美の優越性。対称にユダヤ人。有名人の亡命。ナチスに無批判なドイツ国民。失業問題解決だけが重要だった。ユダヤ人商店破壊、クリスタル・ナハト(水晶の夜)。


ヒンデブルク炎上、スピード時代、ベルリン・オリンピック(最初のTV中継のオリンピック)、日本の婦人兵士の映像。日中戦争、南京大虐殺。

祖国存亡のために戦争をする『我が闘争』、領土拡張、電撃戦。武力介入後に既成事実を作る(ナチスの手法が今なお行われている)、スペイン市民戦争、ゲルニカ爆撃(ピカソ「ゲルニカ」)、オーストリア併合。

チェコソロバキア解体。ミュンヘン会議(会議は踊る)。ポーランド侵攻。
ロシアへ。イギリス・ドイツに宣戦布告。第二次世界大戦。

「映像の世紀(9)ベトナムの衝撃〜アメリカ社会が揺らぎ始めた〜」

ケネディ暗殺は、ベトナム撤退を発言した後にダラスで暗殺、その後にジョンソンがさらにベトナム継続したことを考えると、戦争継続派(軍産複合体か?)が暗殺したような感じだ。その後にケネディー弟もベトナム撤退を訴えて暗殺されていた。キング牧師も暗殺。アメリカは「暗殺の世紀」だった。

トンキン湾事件の捏造でアメリカはベトナム戦争に本格的に参入。北爆開始。圧倒的な兵力で短期決戦を狙ったが長期化して泥沼の戦争へと突入していく。アメリカ国内はキング牧師らの公民権運動がさかんになり、各地で黒人解放運動が激化。キング牧師のワシントン行進で一定の成果を出すが、1968年4月4日遊説先のメンフィスで暗殺。最後の演説は暗殺されることを予期したような内容。

…前途に困難な日々が待っています。
でも、もうどうでもよいのです。
私は山の頂上に登ってきたのだから。
皆さんと同じように、私も長生きがしたい。
長生きをするのも悪くないが、今の私にはどうでもいいのです。
神の意志を実現したいだけです。
神は私が山に登るのを許され、
私は頂上から約束の地を見たのです。
私は皆さんと一緒に行けないかもしれないが、
ひとつの民として私たちはきっと約束の地に到達するでしょう。
今夜、私は幸せです。心配も恐れも何もない。
神の再臨の栄光をこの目でみたのですから。

その後の民主党大会の徹底的な弾圧は、国家警察が若者のデモを抑えるために行われた。そして、ベトナム撤退を訴えてニクソン当選。しかし、その後のベトナムとの交渉決裂で戦争継続。カンボジア侵攻。ポルポトのクメール・ルージュ。サイゴン陥落。アメリカ撤退。ベトナム難民。アポロ計画。人類宇宙へ。ウッドストック。

「映像の世紀(10)民族の悲劇果てしなく~絶え間ない戦火、さまよう民の慟哭があった~」

第一次大戦後、王侯諸国は解体されて民族独立の機運が高まる。宗教対立の激化でそれまで少数支配者だった民族が多数派民族に追い出されることになる。オスマン・トルコ帝国のアルメニア人キリスト教徒であるためにイスラム教徒から迫害を受けた。

ロシアは革命後帝政崩壊、内戦による荒廃した社会の中での大寒波により、多くの難民が生まれる。ノルウェーの探検家ナンセンの難民救済運動。「ロシアでは塩漬けにされた人肉が売られている。もう、一刻の猶予もない」。欧米諸国は共産党政権に対しての経済封鎖によりソ連を援助せず。

ヒトラーによるユダヤ人弾圧。ユダヤ難民。ポーランド解体によるポーランド難民。ドイツの純血主義によるユダヤ民族のジェノサイド。国家を持たないユダヤ人はパレスチナにイスラエルを建国して入植していく。パレスチナのアラブ人が追い出される。

『アラブ、祈りとしての文学』岡真理

ユーゴスラビア。多民族国家。セルビア人とクロアチア人の対立。セルビアはギリシャ正教の流れを汲むセルビア正教。クロアチア人はローマ・カトリック。クロアチアはヒトラー・ドイツと組んでセルビア人を弾圧。第二次世界大戦後のちトー政権。ユーゴスラビア復活。セルビア人によるクロアチア人への報復。

スターリン崩御。ハンガリー動乱。ハンガリー難民がオーストリアへ。ベルリン壁。東西冷戦時代。ベトナム戦争。南北対立。カンボジアに波及。インドシナ戦争に拡大。ポルポトのクメール・ルージュ。プノンペン陥落。サイゴン陥落。アメリカ撤退。ベトナム難民。カンボジアは中国の後ろ盾。ベトナムはソ連の後ろ盾。ベトナムによるカンボジアのポルポト政権崩壊へ。

ベルリンの壁崩壊。ユーゴスラビア再び内戦。コソボ紛争。

「映像の世紀(11)JAPAN〜世界が見た明治・大正・昭和〜」

明治維新。ラフカディオ・ハーン。パリ万博で日本の興味が広がる。日露戦争勝利によってアジア人知識人の注目される(インド、ネール。中国、孫文)欧米は日本のアジア進出に警戒。

韓国併合。伊藤博文。反日武装闘争。伊藤博文ハルビンで暗殺。安重根逮捕、処刑。韓国の日本化。

大正時代。日本の世界進出。ロシア革命、シベリア出兵。皇太子イギリス訪問。関東大震災。アメリカ人記者「規則正しい日本人」。実際は朝鮮人流言による朝鮮人虐殺事件。無政府主義者、社会主義者の逮捕・虐殺。治安維持法。

アメリカ排日移民運動。アメリカ移民禁止法。大正天皇死去、昭和天皇即位(ラジオ実況放送)。満州事変。国際関係孤立化。南京大虐殺(東京裁判で明らかになる)。アメリカの反日感情悪化(プロパガンダニュース)。太平洋戦争、敗戦、東京裁判。

シベリア帰還兵、日本の共産化(アメリカのプロパガンダ)。朝鮮戦争。警察予備隊→自衛隊。憲法9条問題。吉田茂。安保闘争(米軍の駐留。東アジアの安定)。血のメーデー事件。戦争特需。TV放送の幕開け。高度経済成長。

「映像の世紀プレミアム 第20集中国“革命”の血と涙」

天安門はもともと紫禁城の門だった。天安門広場はモスクワ赤の広場をモデルに作られた。パール・バック『大地』

「義和団事変」、八カ国連合国の天津侵攻(天津租界)、中国の日本留学、鄒 容(すう よう)『革命軍』辛亥革命、孫文。

「中国人は奴隷だ。奴隷に自由もなく思想もない。わが中国が世界の列強と肩を並べようとするならば革命をしなければならない。革命とは、腐敗を取り除き野蛮から文明に進むことだ。革命とは奴隷を脱して、自らの主になることだ」鄒 容『革命軍』

清朝滅亡、南京で中華民国設立。孫文「三民主義」。辮髪、纏足廃止。チャイナ・ドレスの大流行。上海、中国共産党結成。清朝の軍閥。ソ連の指導、赤軍。周恩来。蒋介石(日本の陸軍士官学校出、反共主義者)の国民党と対立。国共合作。孫文死去。「革命未だならず」。蒋介石の共産党弾圧。ソ連警戒。共産党郊外へ。エドガー・スノー『中国の赤い星』。毛沢東

日中戦争。関東軍、南京大虐殺。毛沢東ゲリラ戦。女性兵士。宋美齢(蒋介石の妻)アメリカ訪問(軍事支援、パンダ外交)。農民は毛沢東の共産党に参加していく。

敗戦。日本軍降伏式。天安門蒋介石肖像(一党独裁)。国共内戦。共産党は人民解放軍となる。ソ連のプロパガンダ映画(ニュース映画)。鄧小平登場。国民党敗北。中華人民共和国建国。天安門毛沢東肖像。蒋介石台湾へ逃亡。

アメリカ、マッカーサーの赤狩り。毛沢東「百花斉放百家争鳴」。共産党批判高まる。毛沢東右派弾圧。大躍進政策、人民公社。チベット仏教対立、鎮圧。

劉少奇地方視察(嘘の報告書、農村の飢餓)。劉少奇の大躍進政策批判。一部自由経済。鄧小平。文化大革命、紅衛兵(造反有理)。毛沢東返り咲き。フランス68年学生運動。江青(毛沢東妻)の劉少奇批判。王光美(劉少奇の妻)批判。劉少奇失脚。毛沢東死去(1976年)

4人組裁判(江青死刑)、鄧小平改革開放(市場経済)。ゴルバチョフのペレストロイカ、ベルリンの壁崩壊。ソ連崩壊。胡耀邦死去。

天安門事件。戒厳令。武力弾圧(鄧小平は近衛兵の文化大革命を恐れた)。タンクマン(やらせ?)。


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