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源氏物語

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源氏物語の感想など。与謝野晶子訳Kindleから。
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#橋本治

橋本治の「手習」としての『源氏物語』

『窯変 源氏物語〈14〉 浮舟二 蜻蛉 手習 夢浮橋』橋本治 (中公文庫) 浮舟二 前の巻からの続…

やどかり
1か月前
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ポストコロニアル文学としての「源氏物語」

『窯変 源氏物語〈13〉 寄生 東屋 浮舟 1』 橋本治 (中公文庫) 寄生 一章が長くなっているよ…

やどかり
2か月前
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「私の代わりはいくらでもいる」、そう姫たちが叫び始めた

『窯変 源氏物語〈11〉 雲隠 匂宮 紅梅 竹河 橋姫』橋本治 (中公文庫) 『窯変 源氏物語』を…

やどかり
2か月前
18

源氏弦楽四重奏曲の激しさ

『窯変 源氏物語〈9〉 若菜下 柏木』橋本治 (中公文庫) 「若菜下」「柏木」と柏木メインだが…

やどかり
3か月前
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『源氏物語』から疎外された光源氏の小説

『窯変 源氏物語〈8〉 真木柱 梅枝 藤裏葉 若菜上』橋本治 (中公文庫) 真木柱 原作が面白す…

やどかり
4か月前
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ダース・ベイダーとしての光源氏の老いの世界は喜劇となっていく

『窯変源氏物語〈7〉胡蝶螢常夏篝火野分行幸藤袴 』橋本治(中公文庫) 玉鬘十帖のうちの7話。…

やどかり
5か月前
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光源氏はかくも美しきダークサイドの王なのか?

『窯変 源氏物語〈5〉 蓬生 関屋絵合 松風 薄雲』橋本治 (中公文庫) 各帖がページ数以上に長く感じるのは光源氏のモノローグがどこまでも問いのなかに彷徨っているからだろうか?「蓬生」は待つだけの末摘花が姫として宮廷に上がっていくファンタジーとして面白い。続く「関屋」「絵合」ではぐっと明るい調子になっていく。「関屋」では空蝉よりも小君の不服従に腹を立てる。「絵合」がこんなにも明るく感じられたのはそれまでの経緯があったからだろうか?「松風」は再び待つ女と母でありながら愛人であ

窯変は男たちの「源氏物語」

『窯変 源氏物語〈4〉 花散里 須磨 明石 澪標 』橋本治(中公文庫) 須磨 葵の母の大宮と弘徽…

やどかり
6か月前
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六条御息所と呪術廻戦

『窯変 源氏物語〈3〉 花宴 葵 賢木』橋本治(中公文庫) 『葵』は六条御息所の「もののけ(怨…

やどかり
7か月前
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ダースベイダーとしての光源氏

『窯変 源氏物語〈2〉 若紫 末摘花紅葉賀』橋本治 天皇が太陽ならば光源氏は月。さらにその天…

やどかり
7か月前
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「窯変 源氏物語」はジャニタレ源氏か?

『窯変 源氏物語 1』橋本治(中央公論) 『源氏物語』は二回目なので、最初はウェイリー版…

やどかり
8か月前
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光源氏を祀った後に残る者

『源氏供養〈上巻〉』橋本治 (中公文庫) 『源氏物語』を光源氏という月(天皇が太陽であるの…

やどかり
1年前
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