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ペンパイナッポーアッポーパイ

I have a pen 
I have an apple
Uh!
アッポーパイ

わたくし、aotenというニックネームで名前も顔も伏せているのをいい事に書きたい放題なのですが、中には私の名前も顔も職業も知っている方が読んでくださっていて、その方々にはどうかこのままお友達でいてください、という気持ちでいっぱいです。


秋が深まるどころか夏がリバイバルしている今日この頃、とうとう禁断の果実に手を伸ばしてしまいました。

アダムとイヴが食べたとされるそれ。
デッサンのモチーフといえばそれ。
ビッグ・テックといえばそれ。
ハイヒールといえばそれ。
ピコ太郎といえばそれ。
椎名といえばそれ。

え?桔平?

惜しい!

りんごです。

スーパーのフルーツコーナーをりんごたちが彩り始めたこの秋に、いつかチャレンジしてみたいと思っていたアップルパイ作りをやってみる事にしました。

アップルパイはアメリカを代表するデザートで、日本人にとっての味噌汁同様に、“おふくろの味”を連想させるものである、とWikipediaには書いてありました。

へー、おふくろさん。


よし!森進一が歌うように、心を込めて作ってみよう!!!


気持ちの持っていき方は合っているでしょうか。
とにかくこればアップルパイの話です。

私は毎度おなじみのLIFEへ、りんごを買いに出かけました。

普段買うフルーツといえばバナナと、秋になれば柿ぐらいなので、りんごのコーナーは通りすがる程度でしたが、改めて見ると棚一面を占拠する種類の多さと、その圧倒的な美しさに驚かされます。

サンつがる、ふじ、紅玉、ジョナゴールド。

それぞれが違った表情で、学生時代によく授業で描いていたのはおそらくサンつがるじゃなかろうかと、そんな事を思い出しながら、紅玉とジョナゴールドを購入しました。紅玉が4個欲しかったのですが、在庫が2個だったのでジョナゴールドとミックスする形です。


家に持ち帰った可愛いりんごたち。

せっかくI have a pen やしI have some apples やし、食べる前にまず久しぶりに鉛筆デッサンしてみようかな。

ご機嫌で鉛筆とスケッチブックを用意し、りんごを置く位置や角度を熟考していましたが、そうしているうちにだんだんモチーフと真剣に向き合う事がしんどくなり、いやいや、iPadでイラスト描く方が楽しくない?と路線変更。

そして描いたのが、タイトル絵に設定しているこちら。


赤くて可愛いりんごと、女性。
イメージは白雪姫に出てくる魔女が魔女になる前です。後付けです。


さて、りんごを描いた後は本編、アップルパイ作りです。

初めに、パイ生地にとりかかります。

レシピには、薄力粉、強力粉、塩、バターをフードプロセッサーで撹拌した後、水&牛乳を入れて混ぜ合わせると書いてありましたので、奥にしまってあったフードプロセッサーを取り出したのですが、重要なパーツがどこを探しても見当たりません。

他のレシピでは、カード(スケッパー)でバターを切るように混ぜると書いていてありましたが、それもあいにく家にありません。

手で混ぜてもいいのでしょうけど、手の温度でバターが溶けてしまいそうで、上手く撹拌する自信がなく躊躇してしまいます。

パイ生地を作る上で、ここの工程が間違いなく重要そう。

何か代替えできるものはないだろうかと、押し入れにいるドラえもんに泣きついたところ、出てきたのがこちらです。


タッタラー♬


『ホールケーキ型の底〜』



人間、追い詰められたら何でも思いつきまっせ。

写真が汚いという事は一旦さておき、ホールケーキ型の底の円形が驚くほどにボウルの丸みにフィットして、使いやすいのなんのってそれはもうアメイジング。

上下に動かしてバターを切りながら、グルグル回転させるアナログフードプロセッサーは、感動するほどに優秀でした。

代替えの天才現る。

昔、深夜のオフィスで1人残業中にお腹が減り、日清カップヌードルにお湯を入れた後に箸がない事に気がついて、何とか蓋の部分をスプーンのような型にして食べようと頑張ったけれど挫折したトラウマが、これで克服できました。


生地を冷蔵庫で寝かせたら、次はりんごのフィリングです。

紅玉とジョナゴールドをそれぞれ8等分に切り、バターと砂糖で煮ていきます。


紅玉とジョナゴールドのサイズが違いすぎて、紅玉が煮崩れてしまいました。

味はどうかと一口食べてみたところ、甘酸っぱくてとっても美味しいフィリングに仕上がっていましたので、一安心です。


パイ生地を型に敷いて、フィリングを詰めてシナモンをふり、また、パイ生地を被せていく。

被せた生地には、りんごの葉っぱをイメージして切り込みを入れてみました。
余った生地は、りんごの形にしようかと手で成形しているうちにバターが溶けてきてしまい、慌てて上に置きました。



これがあのミステリーサークルか…。

信じるか信じないかは、あなた次第です。

そしていつものようにオーブンへ送り出し、190℃で60分、焼き上がった姿がこちら。


周囲の整っていない雑な部分が、おふくろの味を予感させなくもない。
ミステリーサークルがりんごに見えなくもない。いや見えない。

カットして取り分けてみました。


くたばってる感。

おふくろさんがお疲れさんな感じです。

名前をつけるなら、そうですね、『アップルパイ〜枯れゆく秋〜』などいかがでしょうか。

しかし食べてみると、見た目の元気のなさとは対照的にパイ生地が驚くほどサクサクで、若干柔らかすぎたフィリングとの相性も抜群。口に入れるとバターの香りに包まれる何とも言えない幸せを感じます。


りんごを描き、りんごを食べ、そしてこうやって、りんごについて書く。

いろんな形で楽しみ、味わいつくす事が出来て嬉しい。

私はnoteを書きながらそんな事を思っていました。


#日記  , #エッセイ , #お菓子作り , #アップルパイ , #りんご , #スイーツ , #おやつ , #パイ生地 , #絵を描く





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