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読書録📚人を動かす「正論」の伝え方
仕事で業務改善の提案したとき、「とりあけず今のままでいいんじゃない?」となあなあにされたり、無駄に喧嘩腰で否定されることありませんか?
そんなときおすすめのこの一冊。
こちらのVoicyで気になり読んでみました↓
グロービスVoicyの書評、経験も交えられて分かりやすいのでおすすめです。
概要
元内閣官房参与で、大阪都構想を廃案に追い込んだ著者が、政界での自身の生々しい実例も含めて、同調圧力や空気をものともせず(むしろ乗りこなして?)したたかに正論を通す方法について書かれています。
「正しい」と主張するだけでは通らない
日本は、無理が通って道理が引っ込む社会。
理屈が正しいかどうかより、その場の空気や流れが重んじられる。
正論は、それまで利益を被っていた人たちの虚偽を暴き、その地位と立場を動かす力を持つもの。
ゆえに出し方を間違えると、単に反発を買って潰されてしまうのがオチ。
だからこそ、細心の注意と覚悟が必要。
同調圧力を逆手に取る
多勢に無勢で挑むのは無謀。
とりわけ、つじつまの合わないことが普通に受け入れられている状況で意味のある交流をすることは基本的には無理。
限られたエネルギーは相手(敵方)の説得ではなく、「仲間」を拡充していく方向に活用することが大切。
最も効果的なのは、中立の立場の人に納得してもらうこと。
仲間が増えていくと、あるところで臨界点を越え、全体の風向きが一気に変わる。
煙たがられる正論は「正論」ではない
「彼は正論しか言わないな」
そう言われた場合、それは正論ではなく「邪正論」
正論は相手に真理が伝わり、動かすことができて初めて「正論」となる
正論を成り立たせるためには、「解釈学的循環」が必要不可欠。
相手を常に意識し、相手の変化によって理解と態度を変化・軌道修正させる柔軟性。
たとえるとジャズのセッションのようなもの。
ゆえに、ナルシスト・エゴイスト・専門バカから正論は出てこない。
大事なポイントは、他者の目線を自分の中に持つこと。
相手に「自分が決めたこと」だと思わせる
最初から正論で向かうと抵抗に合いやすい。
それならば、相手が自分で決めたことだと思うように誘導するのもアリ。
コツは、あえてまだ決めていない体(てい)で相談する。
どうしましょう?と相談ベースで、自分の行きたい方向にもっていく。
採用したくなる装いを施す
一目で見てその内容が分かり、上司の志向ややろうとしていることに反せず、むしろそれを補強する内容だと思わせる。
そのために大事な正論の組み立て方・通し方
・つかみ(結論から先に言いますと、など)
・キャッチーなフレーズ(岸田総理「資産倍増計画」)
・データを示す(改善によるコスト減など)
・対立論の間違いを公衆にさらす
・対立論の限定性を主張(こういう条件限って有効、など)
・相手に過度な期待をしない(その人が無理なら仲間を増やす)
最終的に人は感情で動く
どんなに理詰めで説得して相手を納得させたとしても、結局感情的に気に食わなければ却下される可能性もある。
どうしても通したいという強い思いがあるのであれば、正論の観点から相手の共感できるところに集中し、相手をリスペクトすること。
バカにされていると分かっている相手の言うことは聞きたくないもの。
最終的に、人は感情で動く。
所感
政界に身を置いていた著者が、逆風のなか、虎視眈々と活動し、一気に風向きが変わる話はなかなか痺れるものがありました。
ほんとうに正論?っていうことは常に自分に問い続ける必要はあると思いますが、本書の方法は現場で実践してみたい。
前回の育休復帰後は、業務改善を提案する機会はそこそこあったのですが、次の復帰は転職先‥
けど、新鮮な感覚だからこそ見えるものもありそう。違和感、現状と理想のギャップは大切にしたいなと思いました。
本題とはずれますが、
日本の借金(国債による)って、国民の借金じゃないらしいですよ!(著者いわく)
国民に「私達が頑張って返さないと!」というイメージを刷り込むための政府の詭弁で、実際は、国は国民(厳密には銀行)に借金しているようなのです。
さらに言えば自国通貨での借金なので破綻することはないらしく‥
本当なのでしょうか!?(知らんわ)
驚いたので、もう少し詳しく調べてみようと思います。
詳しくは本書を読んでみてください🤲
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