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dress code・ドレスコード

誕生日は誰と何をして過ごしたいだろうか。素敵なレストランで恋人と他愛ない話をしようか。友人たちを集めて盛大な宴を開こうか。または静かに一人、お気に入りの紅茶を淹れて映画でも観ようか。まあ、社会人になると中々そんな時間も取れず、忙殺される日々に歳を重ねる人も少なくないだろうが。

ちなみに僕の誕生日は3月10日だ。僕の大好きな作品であるウルトラマンコスモスで主人公を演じた杉浦太陽さんと、僕が毎日聴いている大好きなアーティストである米津玄師さんと同じ誕生日である。だからなんだという話だが、好きな人と同じ誕生日なのは細やかな自慢である。いいだろう。

誕生日をテーマに「dress code」という絵を描いた。珍しく絵が先行した作品である。

dress code

恋人との待ち合わせに向かう男性。大切な話でもあるのだろうか。脱げかけのジャケットは凝り固まって着飾っていた自分の心を表した。伝えたい事こそ素直で不器用でいいのだ。
大きく描いた花は、そんな彼を表すような花言葉「飾らない心」をもつシンビジウムだ。過去描いた花の中でも中々お気に入りの出来だ。
ジャケットの襟に書いてあるメッセージはROT13という暗号で書いた。これが伝えたいメッセージだ。この暗号は26文字あるアルファベットを、AならN、SならFといった感じでそれぞれ13文字後のものに置き換えるというものである。
これを使って文字を見ると、
「UNCCLOVEGUQNL」→「HAPPYBIRTHDAY」
となる。偶然にもLOVEが入ってるなんて素敵でしょう?

この絵に添えた言葉はそのままの意味だ。彼に倣って素直な気持ちで言葉を並べた。

誕生日へ日付が変わる瞬間、あなたはワクワク、またはドキドキしているだろうか。何かを期待できる誕生日を迎えられるなら、それだけで幸せなことではないか。
もしそれが自分以外の誰かの誕生日のためにワクワクしているのなら、きっともっと素敵なことだと思う。祝いたい誰かが増えていく人生をこれからも送っていきたいものだ。

ただし祝い方は考えたほうがいい。学生諸君、シュークリームを友達の全方位から射撃するような愚かな真似はしないでほしい。思い返すと恥ずかしい、大変愚かな先人の切なる願いである。


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