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なぜ自立して学び始めるか

おはようございます。
ヒミツキチ森学園のあおです。


先日、ボクの教員時代の仲間がヒミツキチに来てくれた。
彼は大学院の研究がてら、日本中の学校やオルタナティブスクールを回っているらしい。
うらやましい限りの取り組みだ。ボクらの学校が36校目と話してくれた。

午前中いっぱい見学をしてくれた彼が言っていたのは、
自立的に伸び伸びと学ぶ子たちの様子だ。

彼曰く、
「いろんな学校やスクールを見たけれど、生き生きしながら学んでいるところと、学ばされている…と感じるところがある」
らしい。
ヒミツキチは嬉しいことに前者の方らしく、どうしてそうなっているのかをとっても知りたがっていた。

もちろん、ボク自身も答えを持っているわけじゃないのだけど、どうしてヒミツキチの子たちが、学びに対して生き生きしているのか、いい問いをいただいたので考えてみることにする。

まだ3年目だけど、最初からこんな感じだったわけじゃない。


彼らの頼もしさ、学びへの意欲はどこから来ているんだろうというと、自分たちでつくることからきているのだろう。

ボクらの学園の中心教科である、プロジェクト学習には、ラーニングプロジェクト、イベントプロジェクト、クラスプロジェクトがある。

これらを作っているのが子どもたちということだ。

子どもが作っているように見せるのは簡単だけど、そうじゃなくて、本当につくる。


運動会は子どもたちが、種目に、地域とのつながりに、デザインに全部設計中だ。
もちろんボクも話を聞くし、リードするところはある。
毎回、完成もぎりぎりなんだけど、それでも子どもたちが本気で作っていくんだ。

そこへの信頼がボクらメンバー(大人スタッフ)にもちゃんとある。
だから、任せていけるんだと思う。

ただ、運動会だって、最初の年にはそうはいかなかった。

「やったことのない運動会はやめて、やったことがあるハロウィンパーティーにしよう!」
という意見が通りそうにもなっていた。


そういうこと、自分達でつくることはうまくいかないことの連続なんだけど、きっとこの子たちはそれを失敗と思っていないんだと思う。
むしろ失敗の連続の中からしか、自分達がやりたいことが生まれてこないと思っていて、日々、話し合ってはぶつかってプロジェクトを作っている。



そうなってくると、関係しているのが、年を追うごとに、子どもたちに合わせってマイナーチェンジしながらアップデートしていることだ。

時間割だって、始まりの時間割と今を比べてみると全然違う。
むしろ違う教科の名前もバンバン入っている。


開校当時


2022年度


2年目までは1つのクラスだったが、今年度から森クラス(1〜3年生)と海クラス(4〜6年生)に分かれて行う授業も少しずつ入ってきた。


つまり、子どもたちと共に学校のシステムが育っているということだ。

カリキュラムも6年生や4年生に相談しながら、今年度のものを作ってきた。
全学年が一緒に入るテーブルグループという制度も、子どもたちの心地よさを聞きながら、ちょっとずつ進化してきた。

システムが育つには時間がかかるけど、丁寧に子どもたちと一緒に育った、つくった学校は、友人が言っていたような「子どもたちが生き生き学ぶ」ことが生まれているのだと思う。

ボク自身も全国の学校やオルタナティブスクールをまわっているから、そう思うんだ。


ボクらも共に育っていく、子どもたちに育たせてもらっている。

大きくなってなお新しい進化が生まれていて、子どもたちの成長に嬉しくなる毎日なんだ。

「すっごい変わったよね!」

急ぐこともなく、その子らしさを大事にしながら、自分のどまんなかを生きている子どもたちといると本当に楽しい。


ただそう思う毎日なのです。

読んでいただきありがとうございます。
今日も良い一日を。

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