(詩)傘にあたる雨粒の音
雨が降り出す時は
すぐにわかる
雨の音で
窓ガラスのくもりで
行き交う人が開く傘の色で
駅のホームの灯りの
にじみ方でわかる
そして雨がやむ時はいつも
誰にも知られずやんでいる
人恋しくて泣き出した夜の
わたしの涙とおんなじね
誰かの顔を
思い出したのがうれしくて
泣いてたことも忘れてる
傘も差さずに雨の街を歩いている人と
雨のやんだ街を
傘を差したまま歩いている人と
どっちがほんとのさびしがりや、だろ
どっちが本当の弱虫だろ
雨と傘とはそして
どっちが泣き虫なんだろ
傘にあたる雨粒の音
もう雨はやんだのに
傘にあたる雨粒の音
まだ聴こえてる気がする
傘にあたる雨粒の音
まだあなたの足音、
聴こえてる気がする
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