(詩)内緒話

夏の午後

樹の枝と
そこにつかまった
カブト虫が
ひそひそ
はなしをしている

それを仔猫が
盗み聞きしている

大空を飛び回る鳥が
一声鳴いたので

樹も、虫も、仔猫も
みんな
空を見上げて
うなずいている

何かいい知らせ
なのかもしれない


ぼくだけが
仲間外れに
なってしまった

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