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アイ・ワークス神戸三宮さんで4コママンガ講座を開催することになりました!

令和5年1月24日(火)午後1時からアイ・ワークス神戸三宮さんにて4コママンガ講座を開催します

といってもこの記事は受講生募集!という宣伝ではありません。

アイ・ワークスさんとは、障害のある方の自立を支援している企業です。
アイ・ワークス神戸三宮利用者さんのために、
「4コママンガ講座ってどんなことするの?」
「何の役に立つの?」
「それって楽しいの?」
「で、あんた誰?」
という疑問を事前に答えておこうと思い、なおかつマンガ、創作に興味をもってもらいたいという気持ちで書いておくことにしました。
講座は90分ほどの短い時間ですが、利用者さんに楽しんでもらって
「マンガを描くっておもしろい!」ということを
体験してもらえたら嬉しいです。

あとは、もちろん利用者さん以外の一般の方にも
「4コママンガ講座ってどんなことするんやろ?」と
興味をもってもらいたいし
「描いてみたい!」という気持ちになってほしいので
noteで一般公開することにしました。
年末年始、時間のある方はぜひトライしてみてほしいです!

まずは自己紹介

漫画家です。
山谷シュウコ、蒼乃シュウ等のペンネームで現在も
電子書籍を中心に女性マンガの執筆をしています。
恋愛ものやミステリーが多いです。
過去の作品はこちらでも読めます!

あとは、仕事以外では「ぴのこ堂」としての活動に
力を入れています。
どんなことをしているのかと言うと、
「ピノコプレス」というZINEの発行です。
ZINEとは個人の趣味で作る雑誌のことです。
年に1~2冊を目標に文学フリマで販売をしています。

「ぴのこ堂」の「ピノコプレス」は、
エッセイ漫画や小説を通して、旅、生活、お酒、美味いもの、
おもしろくてかわいくて楽しいと思うことすべてを
自分勝手に追及していくとても個人的な雑誌です。

今はまだそんなに知られていないけど、
文学フリマやZINEという活動は今後もっともっと普及するんじゃ
ないかな~と思っています。現に文学フリマの参加者は
年々増え続けているし。
創作が誰でも楽しめる身近なものとしてもっともっと
広まってほしいです。
私の文学フリマの活動についての記事はこちらです。
興味のある方は、ご参考までに…。

漫画家をしながらマンガ教室を主宰していました。

さて、ではどうして今回4コママンガ講座を受け持つことに
なったか…なのですが、
私はずっと前ですが(10年~20年前)自宅でマンガ教室を主宰して
マンガの描き方を教えていた頃がありました。
カルチャースクールでもいくつか受け持って、最終的には
芸術系大学の非常勤講師もすることになった…という経歴があります。

マンガの描き方は独学で覚えました。
私の時代、今みたいに漫画の専門学校とかもありませんでしたし、
マンガを描きたければ独学、というのが当たり前でした。
それで漫画家としてデビューできたわけなのですが、そうすると
周りの人から「どうやって描くの?」「教えて教えて」とやたら
聞かれることが多くなったので、
「じゃあ教えてやろーやないか!」という気持ちで始めたような
記憶があります。(あと、当時仕事が少なくて暇だったから)
ネットも普及していない時代でしたが、
当時「マンガ教室」というものはとても珍しかったようで、
生徒さんは結構集まりました。
遠方の方には通信講座もありましたよ。
テキストもわかりやすくマンガ形式で作りました。
文通みたいで楽しかった!
(あの時受講してくれたみなさん、元気かなぁ)

「マンガを教える」ということは思っていたよりも
おもしろくて、一時期は私も夢中になりました。

10年ほど教えるということを経験して感じたことは、
「マンガは誰でも描ける」ということ。
そして、「描くことは楽しい」ということです。

「マンガ教室」なので、もちろん「漫画家になりたい」と言う
漫画家志望の生徒さんもいました。
でも、ただ単に「趣味でマンガを描いてみたい」と言う方も多くて
そういう人の方が実際描いてみると、上手下手関係なく自由に描いて個性的でめっちゃおもしろかったりしました。

私にとって、マンガとは自己表現なんです。
もっともわかりやすく、親しみやすく、
人に自分の気持ちを伝える手段として、
マンガほど優れた表現方法ってないんじゃないかな、と
思います。

例えば、4コママンガの場合、
起承転結が基本です。
(どんな長いストーリーでも起承転結が基本となります)

おもしろい出来事があったことを
誰かに話して伝えたいとき、
自然と起承転結になってますよね。

話がおもしろい人は、それにプラスして
オチを引き立たせるために
前フリを工夫してみたり
すこしオオゲサに盛ってみたりします。

同じように4コママンガを描くことも、
ただ「事実を伝えるだけ」ではなく、
すこし工夫してみる、
オオゲサにして笑える話にしてみる、
と、考えをめぐらせるきっかけと
なります。

それって、つまり「個性」
「自分らしさ」を引き出す
ということ。
そして、「あの人に伝えたい」という気持ちって、
「愛」…です。

誰だって、自分にしかない
感じ方、考え方があります。

変わっていたっていいじゃないですか
人と違うからこそ、おもしろい。

そしてその感じ方や考え方を
わかってもらうこと、共感してもらうこと。
笑ってもらうこと、楽しんでもらうこと。

そこまで考えることができるようになると、
自分自身の気持ちはぐんと変わります。

自己確認と自己表現。そして共感してもらう

…と、難しくいえばこんな感じですが、
もっと単純に、ただ楽しんでもらえるだけで
十分なのですが…。

こちらの記事では過去に作ったテキストを
使ってわかりやすく説明をしています。

 絵が苦手でもマンガは描ける!

「4コママンガを描いてみたいけど絵が苦手で…」
と言う方もいるかと思います。
または「絵が描くのがイヤだから描きたくない!」
と言う人も…。

描きたくないと言う人に無理矢理描かせるつもりはありませんが…。
でも、
絵なんて下手でもいいじゃないですか!
というのが私の意見です。

「絵をうまく描く」と言うことよりももっと大切なことがあります。

逆にうまい人って「どうだ、うまいだろう」と
自慢してくるので鼻につきます。(そうじゃない人もいますけど)
そういう人って、大抵誰かの真似なんです。
(真似でもいいですけどね)

絵(落書きを含む)ってすごい力があるな、
と思います。

大人になって「絵は苦手」と言う人は多いけど、
では、子どもはどうでしょう。

小さい子が「絵は苦手で」なんて言いますか?
小さい頃はみんな「お絵描き」が大好きです。

なぜ小さい子は絵を描くのが大好きなのかというと、
まだ言葉でうまく伝えることができないから…
だと思うんです。

難しい文章や言葉で表現するかわりに、
伝えたくてもなかなか伝えられない
気持ちを「絵を描く」ということで
表に出しているのだと思います。
そして、それはとても「楽しい」。

心理療法でもバウムテストなどがあります。
木を描いてみるだけで隠されたいろんな
感情を発見できることができます。

絵というものは、言葉よりも
多くを語るし、自分の気持ちを知り
なおかつ伝えることができる力があります。
(だんだん大人になるにつれて他人に誉められることばかりを
求めるようになってしまいますが…)

やっぱり「楽しい」という遊びの要素が
ある方がいいですね。
描き終わったあと、
「スッキリした!」と思えれば大成功。
ものすごい価値のある行為じゃないでしょうか。

別に有名な画家になる必要はないし、
ジャンプで連載を勝ち取らないといけないわけ
ではないので、もっと気軽にいろんな立場の人が
絵やマンガを描くことに親しんでもらえたらいいなと思います。

4コママンガを描くことでいいことがいっぱい!

私の大好きなマンガ描きさんを紹介します。

note で知り合った、やもりじゅんこさんです。
じゅんこさんの描く日常を題材にしたマンガが
なんともおもしろくてかわいくてほんわかして
いいんですよ~


絵ももちろんすごく上手なのですが、
(人物の動きがすごく丁寧だしわかりやすくて上手!)
それよりも、マンガ全体に味があります。

これから4コママンガを描いてみようという人は、
絵の上手さではなく、ぜひともこの「味」の追求を
していただきたいです!

じゅんこさんのマンガに登場するのは
素敵な釈迦系男子の旦那様、
個性的な会社の同僚のみなさん…などです。

おお、めっちゃいい夫婦やん!
同僚のみなさんもおもしろい~と、
と見ているこちらまでほんわかしてきます。

最近ご出産されたそうです!
近々赤ちゃんもマンガに登場するのかな~
楽しみ。

私が感動したのは、じゅんこさんが
出産前にしばらく入院されていた間、
毎日4コママンガを描いてUPしていたことです。

すごい!と思いました。
病気で入院というわけではないので
元気だから…ということもあったのでしょうが、
元気でも暇でも、人ってついラクな方に流れてしまう生き物です。
「入院中にたくさんマンガを描くぞ!」と決意したって、
続けることは難しい。
結局できなかった人の方が多いはず。

一見、楽しそうにサラサラ~と描くマンガでも、
コンスタントに続けていくには努力が必要です。
(私の描くマンガも…適当ぽいけど結構努力している
ことを…知ってほしい…)

4コママンガを1本書き上げるには、
人にもよるけど、最低1時間は必要です。
「今日はもういいかな~」とサボるか
「決めたからには書き上げよう!」と
ちょっと努力するか…
この差は大きいです。

じゅんこさんは4コママンガ集を作って
文学フリマにも出店されました。
すごく好評だったようです。
マンガを描くことで旦那様との絆もうんと
深まったようで(…て、私の勝手な想像ですが)
こんな素敵なご夫婦の間に誕生した赤ちゃんって
幸せだと思いませんか?
いや、絶対幸せだと私が断言します!(笑)

その他、「4コママンガを描くとこんないいことがあるよ!」と
思うことをまとめてみますと…

○日常でネタを探すクセがつく

何でもないような1日であったとしても、
必ず何かひとつくらいは気づいたことや感動したことが
あるはずです。
4コママンガを描き始めると、自然をネタさがしを
するようになるので、自分の感じ方に敏感になれます。
ちょっとしたこと、例えば蕾だった花がやっと咲いたな…とか
小さなことも見逃さず、ネタにして自分の感じたことを
確認することができます。
毎日描くのは大変だけど、週に1本描くだけで
1ヶ月に4本、1年で50本近く描くことができます。
これだけ描くと、必ず自分自身の気持ちも変化します。

毎日「ネタ探し」なんて大変そう…と思うかもしれませんが、
生きてることが楽しくなります!

○失敗が無駄にならない

誰でも失敗したり、勘違いをしたり、恥ずかしい経験を
したことがあるはずです。
普通に生きていたら、そんな恥ずかしい経験は早く
忘れてしまいたい~!と思ってたり、自分のことを嫌いに
なってしまいそうですが、
そんなときこそ4コママンガのネタにすればいいんです!
失敗やドジは必ず誰かが「あるある」と共感してくれるし、
「そんな日もあるさ」と笑えることできっとステキな個性にも
なります。
あるいは、笑えないような辛い記憶や思い出も、
マンガにして読んでもらうことで
「こんなに辛かったんだ」と訴えることができます。

言葉よりも深いコミュニケーションが生まれるかもしれません。



日常4コマに慣れたら旅日記をマンガにしてみる


4コママンガに慣れてきたら、コマ割りにも挑戦して
ちょっと長いページでも描いてみることを
おすすめします。

私は旅行に行くたびに旅日記を短いマンガにしています。
あとで見返すのも楽しいし、なにより
「楽しそう~」「行ってみたい~」と
言ってもらえるのが嬉しいです。

旅のマンガ日記はこんな感じ。



本当はバリバリの少女マンガのような複雑なコマわりが
好きなのですが、
エッセイ漫画だし、ほとんどの人はスマホの小さな画面で
読むので、単純なコマわりです。

コマわりよりも、限られたページ数(あまりダラダラ長くなると
誰も読んでくれないので)の中で、
自分が一番伝えたい部分はどこか、ということを
ネームの時点で何度も書き直しながら
考えます。

コマわりに興味のある人はこちらの記事をどうぞ!

長くなってしまいましたが、最後に、
アイ・ワークス神戸三宮のみなさま、
よろしくお願いします!

4コママンガは決して難しくありません。
気軽に楽しんでもらえたら嬉しいです!

また「そういうの、ウチでもやってよ~」という
団体。グループの方(少人数でも大丈夫です)
(関西のみになりますが)
ご相談受け付けます。お気軽にメールください。





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