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【資金繰りに強い税理士が教えます】銀行は決算書のココを評価するって分かれば借入交渉が有利になるよね。というお話

小学校・中学校・高校と思い返してみても
先生からしたら嫌な子供だっただろうな〜と、自分を客観視しています笑
素直に言うこと聞かないし、なんで?なんで?と聞いてくる
これは公式なので!と言うと、公式がなんで生まれたか?教えてよ!
って言うイヤ〜な子供笑

当然、先生からの評価はあまり良くない。
相手はどう見ているか?なんて考えていないんだもん、そりゃそうなりますよね。


はい、今回は
銀行が我々のどこを評価しているのか?というお話です。
ここ、とっても大事です。

いきなり核心をつく質問をします。
決算書の中で、一つだけ数字を確認したい!と言ったら、どの数字を見るか分かりますか?

答えがスクロールで見えないように、前回の記事をはさみます


はい、では回答を書きます。
間違えていてもノープロブレムですよ。今から覚えれば良い話ですから。

答えは、貸借対照表の「純資産の部」という数字です。
そんな勘定科目あるの?
という方、今から覚えてください。

はっきり言って、売上より重要な勘定科目です。

この数字が何を意味しているか?
それは、設立から今日までの会社の通算成績です。

例えば、資本金が300万円で、純資産の部が150万円だったとします。
この場合、通算で150万円負けているという意味です。
300万円→150万円負け→残高150万円。というイメージです。

資本金が300万円で、純資産の部が▲100万円だったとします。
これは400万円負けている。資本金300万円をすべて使い切って、誰からかわからんけど更に100万円借りて、その100万円も使ってしまった。
という状況です。
※このような状態を債務超過と言い、融資は限りなくキビシイです。

まず、この純資産の部の数字がプラスである事が銀行交渉のテーブルに付く前提条件です。

私のところにスポットで相談に来る経営者の方、純資産の部がマイナス
つまり債務超過の状態になってから相談に来る方が非常に多い。

どうしてもう一年早く来てくれなかったんだ!
もう一年早く来てくれれば融資も受けられたのに!
という事例は多いんです。

純資産の部、チェックしてみてください。

※ちょっと難しいけど補足説明
貸借対照表の負債の部に「役員借入金」がある場合、これは資本金とみなす。というルールがあります。
先程の例で、資本金が300万円で、純資産の部が▲100万円だったとしても、役員借入金が200万円あったとしたら、▲100万円+200万円=100万円となり、債務超過とみなさない。という実務上の裏ルールもあります。
アキラメナイで!


次にチェックしたほうが良いのが、直近の損益計算書でいくら利益が出ているか?という点です。

私のnoteを見てくれている方は完璧にご理解いただいているでしょうが
利益とは銀行返済の原資です。
利益から銀行返済をしていく訳です。銀行返済は経費ではないので。

よって、利益=返済可能額なのです。
直近の損益計算書で利益が少ない場合は、これ以上の融資はできない。と言われます。返済が止まる(こげつく)事を何より嫌いますからね。銀行は。

なので、これからの将来は、今以上に利益が増えるんだよ!
という事を事業計画書などを使って上手く説明できなければなりません。

前回も書きましたが
決してウソはダメです。正直に付き合いましょう。

1点、すぐに使える裏技もお伝えしましょう。これ、銀行評価がめっちゃ上がります。

役員報酬を減額する

これです。
来期の計画で、売上を増やすよりも自腹切るほうが断然確実です。
覚悟も伝わります。


はい!という訳で、まとめ!
①.純資産の部がいくらなのか?
②.直近の損益計算書の最終利益はいくらなのか?

この2点は絶対です。
この数字にこだわってください。
数字があまり良くない場合は腹を切るのがオススメです。

アキラメナイで!
ではまた!

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