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生成AIと著作権、2つの問題点とは。

生成AI著作権に関する2つの問題点についてお話しします。著作権は、カメラをやってる人、絵を描く人、音楽制作する人、演者さん、など多くのクリエイターに関わる話。近頃のAIと著作権が気になるという方にお聴きいただけると嬉しいです。

ビジネス著作権検定 上級
ハタモト

1:侵害するのは「AI」ではなく「人」
2:生成AIモデルの仕組みを理解できてる?
3:生成AIと著作権、2つの問題点

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カメラと草花、時々音楽
ハタモトです

今回は、生成AIと著作権に関する2つの問題点についてお話しします。

生成AIの認知が高まるとともに、AIに対する不安も見えてきている気がします。

著作権は、カメラをやってる人、絵を描く人、音楽制作する人、演者さん、など多くのクリエイターに関わる話。

まず、こちらのニュース

“AIで権利侵害” クリエーターの9割超が不安 業界団体の調査 | NHK | AI(人工知能) 
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230515/k10014068431000.html

侵害するのは「AI」ではなく「人」

9割を超える人が「AIによる権利侵害に不安がある」と回答

AIによる権利侵害?

権利侵害してるのはAIなの?
それおかしくないですか?

正しくは
AIを使う「人」による権利侵害
ではないの?

NHKがタイトル付を間違えてるのかと思ったが、実際のアンケート項目を確認すると「AIによる権利侵害…」だった。

ここで問われている「権利」がどの「権利」なのかもわからない。

例えば、著作権侵害の話だとすると、
AIを利用した出力物が、著作権侵害である場合、責任を負うのは、AIではなく出力物を利用した「人」になる。

生成AIモデルの仕組みを理解できてる?

AIが生成する過程に「入力」と「出力」がある。
入力するのは「人」です。

著作権のあるモノを「入力」すれば、著作物を利用することになる。

無断でそれを利用すれば著作権侵害になりうる。

AIに、誰かの著作物を、無断で「入力」すると、著作権侵害になりうるということになる。

生成AIモデルの仕組み

ここで生成AIモデルの仕組みの理解が必要になる。

生成AIモデルでの出力までの過程に「入力」のプロセスが2度ある。

1度目の「入力」は、学習用データセットを作成するとき。
2度目の「入力」は、「出力」のためのプロンプトを「入力」するとき。

1度目の「入力」

1度目の「入力」で、他人の著作物を無許可で限度なく(商用利用も可能)利用できる法律がある。

改正著作権法
これは、2019年1月1日に施行(しこう)された。

改正で追加されたのが「商用利用も可能」という部分。

クリエイターに話を聞かないまま、知らぬ間に決められていた法律。それが問題視されている。

政府、法改正議論時にAIの著作権リスク説明せず…先進国で最も緩い法規制の枠組みに : 読売新聞 
https://www.yomiuri.co.jp/national/20230516-OYT1T50023/

2度目の「入力」

2度目の「入力」は生成AIモデルを利用する、ユーザーレベルでの「入力」。

ChatGPT であれば、プロンプトの「入力」がそれ。

改正著作権法で著作物の利用がOKとされているのは、「情報解析が目的」の利用。

つまり機械学習までの利用だと認識しています。

違ってたら教えてほしい。

だとすると、プロンプト入力時に無許可で他人の著作物を「入力」することまでは許されていないはず。

でも、やってませんか?

『「作家の○○」風の文章を書いてください』
みたいなのは、まずいってことです。

画像生成AIでも
誰かの著作物を無許可で生成AIモデルに「食べさせる(入力する)」のは、まずいってことです。

それで出力されたモノが既存の著作物と類似していたら著作権侵害になりうる。

類似させようと意図するのも「人」であり、
類似したものを利用しようと考えるのも「人」です。

今の生成AIは、これが理解できていないまま利用されている気がする。

類似の回避策は?

画像生成AI「Adobe Firefly」のような
著作権のあるモノを出力しない仕組み、

ジェネレーティブAIの「Adobe Firefly」では「マリオ」「ピカチュウ」などの著作権で保護されたコンテンツが回避されるというのがよく分かる「Midjourney」との比較画像 - GIGAZINE 
https://gigazine.net/news/20230404-adobe-firefly-midjourney/

音楽生成AI「FIMMIGRM」のような
似た楽曲が生み出されない仕組み

【AI×音楽】AI作曲が可能となっても、作曲家の仕事は残る。「FIMMIGRM」が変える音楽の未来<後編> - Digital Shift Times(デジタル シフト タイムズ) その変革に勇気と希望を 
https://digital-shift.jp/ai/221206

を導入するなどのサービス提供側の「権利侵害からクリエイターも利用者も守る」ための仕組みが必要。

利用者側としては、
・怪しい生成系AIアプリやサービスを使わないようにする
・プロンプト「入力」する内容に気を付ける
ことが必要。

日本芸能従事者協会さんは、
アンケートも良いですが、クリエイターさんが今できうることも伝えてほしいと思いました。

まとめ

生成AIと著作権、2つの問題点。
1:改正著作権法が議論が足りぬまま進められていたこと
2:ユーザーが生成AIモデルの仕組み、著作権を理解できていないまま使っていること

今回は、生成AIと著作権に関する2つの問題点についてお話ししました。

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カメラと草花、時々音楽
ハタモトでした

それではまた
バイバイ

<Links>

“AIで権利侵害” クリエーターの9割超が不安 業界団体の調査 | NHK | AI(人工知能) 
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230515/k10014068431000.html

政府、法改正議論時にAIの著作権リスク説明せず…先進国で最も緩い法規制の枠組みに : 読売新聞 
https://www.yomiuri.co.jp/national/20230516-OYT1T50023/

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