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自己紹介編 【ライブ写真の撮り方】最高の推しを最高の写真にする方法 #0


●はじめまして

 ども。アオクマと申します。主にライブアイドルの撮影をしているカメコです。最近はもうゆるゆるマイペースにやらせてもらっているのですが、何かに取り憑かれたように入れ込んでいた時期に書いた「ライブアイドル撮影」に特化した記事がいまだにちょいちょい読まれているので、流行りのnoteに転載することにしました。オリジナルはコチラ

 noteというサービスをしきる、白シャツに丸メガネにツーブロックヘアの意識高そうな運営(妄想です)が言うにはnoteは書き手の想いが大事、ゆえに自己紹介をちゃんと書けとのことだったので、いらないと思いますが書きます。

 ※なので、本エントリに写真がうまくなる情報はありません。

●全ては推しのために。完全にキマっちゃっていた時代。

 オリジナルを書いたのは2018年。当時は推しグループの急激な成長と勢いの中で、撮る側のテンションも何か物凄いものがあり、寝ても覚めても写真のことを考えてるというような日々でした。

 良い整番取るためにシャカリキになり、箱の図面とグループのフォーメーション研究して立ち位置をシミュレーションし、いったん開演すればもう脳がブリブリにキマっちゃっていて、撮りながら号泣してファインダー曇って見えなくなったり、そんな視界自体がエモくてまたダバダバ泣いたり、謎のゾーンに入ってしまって踊る推しメンがストロボライトみたいにコマ送り動画っぽく止まって見えるとかスローに見えるとか言い出したり。

 なんか多分おかしくなってたと思います。ライブ後に一晩で400枚くらいRAW現像したり平気でやってて。確実になんかやってる状態、あのままだったら社会的に死んでいたかもしれないです。

 またカメラがミラーレスへとシフトし、RAW現像アプリがスマホでも動くようになり、ライブ写真界隈の進化もまた日進月歩の競争時代でもありました。なんか全体的に何かに取り憑かれた時代だったんですよね。僕だけがおかしくなっていた訳じゃないと思います、多分。

●ゼロから始める写真勉強。でもロクな情報がなく。

 そんな中でカメコという趣味に取り憑かれた自分は、バズらせたいとかよりも、終演後に推しメンが見た時に「私、結構カッコいいじゃん」ってちょっとでも自信が持てるような写真を奉納したい、とただただそれだけを考えてやっていた気がします。

 グイグイ上がっていく推しの背中を押す応援の一つの方法であって、写真や撮影そのものがそんなに好きという訳ではなかった、これは恥ずかしながら今でもあんまり変わりません。推しグループ以外の被写体はめんどくさいの方が勝ってしまう。

 けれど、あまつさえ元々さほど絵が描けるとかそういうセンスが良い方でもなかったので、そう簡単にはそんな写真が撮れるわけもなく。かと言って勉強したくてもライブに特化して解説された情報って当時はそんなにはなかったんですよね。

 世の中の常なんですが、解説したがる奴に限って大した写真撮れてないもんなんです。(これがブーメランにならないよう祈りつつ)だって撮れる人はそれを他人教えても得もないし、そもそも自分の写真で忙しくてそんな暇がない。

 今は、noteやYoutubeのような場所で「マネタイズ」できるようになったこともあって、むしろそっちが本業みたいな「フォトグラファー」も増えましたが。

 さて脱線しました。しょうがないので、センスがない以上はもう理屈で理解するしかない。勉強勉強。でも写真うまい人ほど言語感覚がフワっとしてて「エモ」とか「愛」とかポエムだらけな世界なことに気づいたりもしました。

 当たり前ですけど、自分の写真を理屈で分解しちまったらそこにあるはずの何かも解けてしまう。それでは飯のタネにならないので、みんなうまいこと「分かったような気になる心意気」の表明を称して解説としてる。ってのは穿った見方で、そんな理屈っぽい奴はそもそも写真なんていう表現手段を選ばないってことでもあると思います。

 となれば学術学術。写真教則本から構図理論、絵画技法書や色彩学、さらには舞台照明技術の本までただひたすら読み漁り、ライブ写真に応用できる部分を自分の体に染み込ませて実践して行きました。結果、小さな世界ではありますが徐々に写真を褒めてもらえたりすることが増えてきました。

●一期一会のライブはカメコの成長を待ってくれない。

 そうなると初期に撮った写真見て思う訳です。最初から今くらい撮れていたらなあと。ライブという物はナマモノでその風景は一期一会。それはもう取り返しのつかない時間です。

 幸いにして自分はほとんどのことを理屈で学んだので、逆に言えば誰にでも再現性があるとも言える。ポエムに頼らず、ちゃんと説明することができる気がする。その結果、自分の写真の「魔法」は解けてしまうかもしれないけれど、車輪の再発明みたいな勉強や精進など吹っ飛ばして、誰もがさっさと良い写真が撮れるようになった方がシーンも盛り上がるし推しメンも喜ぶのではないか。

 そして特に地下アイドルはその活動の多くが記録には残りません。運営も滅多にオフィシャルなんかを入れたりしない。動画OKの現場も当然多くはないし、インタビュー記事だってそんなに残ってもいない。オタクの口伝を除けば「彼女たちがステージでどんなに輝いていたか」を残せるのはカメコだけ。ならば、それが少しでも良い写真ならそれに越したことはない。

 そんなことを思って衝動的に作ったのが有志のカメコを集めて写真をストレージに上げてアーカイブ化するサイト「ライブアーカイブ」。そして自分が撮影時にやっていること、考えていることをほぼ全てをテキストにしてしまうことでした。この記事は狭い界隈でそこそこの反響をいただき、今でもちょいちょい読まれているらしい、ということで最初に戻ります。

●機材ウンチクは0。スマホでもコンデジでも使える知識。

 コロナによるライブ状況の変化により、かつてのように沸いたり暴れたりすることはできなくなった分、カメコという形で楽しむ人は以前よりも増えている印象もあります。人数制限で静かなライブハウス、かつての揉みくちゃでレンズ上げた日々からすれば嘘のような撮りやすさですからね。またカメラそのものの性能アップにより、かつてほどは撮ることそのものに特別な技術も必要なくなってきてもいます。

 なので、本シリーズでは多くのライブ撮影ハウツーにある、機材の話はほとんどしません。それは結局、その機材に依存した技術であるし、近年のカメラだったらぶっちゃけなんでもそれなりに映るし、どのレンズが良いとかは他でも書いてるし。その分、コンデジでもスマホでも応用できる写真そのものの作り方の話が主題です。

note用に構成を一部見直し、

●#1 RAW現像ってなんだ編

●#2 構図ってなんだ編

●#3 こんなカメコは嫌だ編

●#4 ライティングパターンを極める編

●#5 色と光をデザインする編

●#6 まず何買えばいい?編

の全6章として順次投稿していこうと思います。

まとめマガジンはこちら↓

 最初の投稿からいろいろ変わったこともあるので、一部加筆・修正を行い、取り憑かれたような勢いで書かれた余計な冗長解説をカットして再構成する予定ですが参考画像は当時のままなんで、ソフトウェアの仕様など一部異なる場合があります。ご了承ください。

クソ長くなると思いますが何卒よろしくお願いします。

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