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朝夕の調子にムラがあると睡眠の質が低下する?【論文紹介】

夏休みも終わり、そろそろ疲れもたまってくる時期ですね。わたしはもうへろへろで、疲れを取りたいなあと思いますよね。。

疲れをとるにはやはりぐっすり眠ることですよね。ただ、なんとなく朝起きても眠った感じがしないなあと思うことがあります。これは「自覚している睡眠の質が低い状態」なんですね。

睡眠の質には先日お話しした「朝型ー夜型」が関係しているといわれていました。

しかし、最近の研究ですと単に朝型か?夜型か?ではなくて、「朝にエネルギーにあふれているか?」「1日の中でエネルギーの振れ幅が大きいか?」が重要であるといわれています。

本日はこれら「朝型ー夜型の要素と睡眠の質、そしてネガティブに考え込む傾向がどのように関連しているか?」についての論文をご紹介します。

144名の青年が朝方ー夜型、睡眠の質、ネガティブな考えこみ、そして抑うつを測定する自己記入式評価尺度に回答しました。

分析の結果、「夜型であること自体は睡眠の質を低くする要因ではない」ことがわかりました。

さらに「朝にエネルギーにあふれているか?」「1日の中でエネルギーの振れ幅が大きいか?」が睡眠の質に影響するようですが、その特徴と睡眠の質の間の鍵を握っていたのは、「ネガティブに考え込む傾向」でした。

結果をまとめると、

夜型であるだけで睡眠が妨げられるわけではないようですが、朝にエネルギーが低かったり、エネルギーの振れ幅が大きいと、ネガティブに考え込むようになり、その結果睡眠の質が低下する

ようです。

人間はエネルギーが低下しているときに、ネガティブに考えやすくなるという傾向があるので、エネルギーが低下している時間帯に考え込まなくするような工夫をしてみると、睡眠の質がよくなるかもしれません。

行動活性化という方法がそれに適していると思います。良かったらこちらの記事もご覧になってください。

最後までお付き合いいただいて、どうもありがとうございます。

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筆者 あおきしゅんたろうは福島県立医科大学で大学教員をしています。大学では医療コミュニケーションについての医学教育を担当しており、臨床心理士・公認心理師として認知行動療法を専門に活動しています。この記事は、所属機関を代表する意見ではなく、あくまで僕自身の考えや研究エビデンスを基に書いています。

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