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医学教育でのリーダーシップを育むためのトレーニングの内容。

こんにちは、あおきです。今日は論文を読む会で取り上げられた、医学教育でのリーダーシップに関してのお話です。

医学教育において、医師が医療チームの中心となって働くために、リーダーシップを育むことが重要視され、医師に必要なコンピテンシー(能力)としてあげられています。

米国とカナダでおこなわれたリーダーシップに関する15件の研究についてのシステマティックレビューをご紹介します。

リーダーシップとは

リーダーシップとは、個人が組織または個人のグループを導く能力を説明するために使用される用語です。マネージャーとは対照的に、リーダーは、部下に対する支配を誘発するための報酬や罰ではなく、目標の実現に向けて部下を説得するための言葉や行動を通じて権威を行使する傾向があります。

リーダーシップとマネジメントって何が違うの?という話がよくあがっているそうですが、リーダーに求められるのは先に進める力、マネージャーに求められるのは現状を維持する力です。

リーダーシップの要素としては、個人的要素、関係性を保つ、文脈をくむ、アイデアを出す、支援する、責任をもつ、があげられているそうです。

リーダーシップを育むためのトレーニング内容

介入の内容は、チームワークの構築、コミュニケーショントレーニング、タイムマネジメント、ストレスマネジメント、葛藤解消のスキルトレーニング、グループダイナミクス、信頼関係の構築、危機管理、キャリアデベロップメントなどが含まれていました。

チームワークの構築、コミュニケーション、および葛藤解消のスキルトレーニングが7つの研究で見られ、続いて4つの研究でストレスマネジメントがおこなわれていました。

7つの研究では、トレーニングの前後で自己評価がなされました。さまざまな方法で測定されていましたが、すべての研究で知識とリーダーシップスキルの認識と態度の改善を示していました。

コミュニケーショントレーニングやチームワークの構築なんかは何となくイメージつきますが、ストレスマネジメントも含まれているのは意外でした。でも必要ですねー。

文化差について

この論文とはあまり関係ないのですが、ヨーロッパと日本のリーダーシップについての考え方の違いについて話に上がりました。

ヨーロッパだと、この研究で話題に上がっているような、現状を打破して、新しい改革を生み出してくれる人がリーダーとして重宝されているようです。なんかイメージぴったりです。

一方、日本的なリーダーは、気の良いおっちゃんというか、現状を維持して周囲と調和しながら進める人の方が好まれるような気がしますね。あるいは、カリスマ的リーダーとそれを支える中間管理職的マネージャーみたいな、そんなイメージです。

まとめると

具体的にどんなプログラムをやってるかについてはそのうちお話しできればと思いますが、リーダーシップを育むプログラムやはりあるようで、研究の質は良いとはまだまだ言い難いですが、芽は出てきているようですね。

欧米の研究が日本にそのまま般化できるかというとそうでもないかもしれないので、日本の研究も調べてみたいなと思っています。

それではまた!(最後まで読んでくれてありがとうございました!)

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