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価値のある心理学を届けるために、何をしたらいい?【研究者日記】

福島県の医学部で学生教育をしながら、心理カウンセラーをしたり、研究をしたり、YouTubeの運営をしたりしてるあおきしゅんたろうです。

最近サウナに行くみちのりでひとりで歩きながら話すのを撮影してYouTubeにアップしています。

(こんなん → https://youtu.be/7Ub9jUU4Wko  )

ひとりで話したことを録画しておいて、それを文字起こしして、修正する作業は思考の整理にもなりますし、なんといっても考えていたことを記録しておくのに便利で、すごい助かっています。

そういうことを繰り返す中で、先日、「心理学情報と価値」の話をした続きです。

その方法についていろいろ気づきにつながるようなことを思いついたので、それについて綴っていきたいと思います。主にYouTube運営の話です。

しばらく前から個人チャンネルは持つだけ持っていて、やる気とか全くなかったんですけど、やってみて良かったなと思うことがありました。

心理学の情報発信は「ばっちこい心理学」でやっていて、他のチャンネルの運営に携わったことはなかったんです。このチャンネルでは岩野さんを前に出して心理学を伝えていくみたいなことをこれまでしてました。

自分のチャンネルをやってみて、いろいろとわかってくるものですねえ。ばっちこい心理学にも役立てられそうな気づきが2つありました。

1つは「もっと本質的な話をした方がいい」ということです。

心理学の本筋の話がありきで、概念→内容ときっちり説明するみたいな感じのばっちこい心理学だったんですけど、じぶんのほうでは、体験談→心理学に紐づけるという感じで構成しているんですけど、

実際に「ひとのこころって、心理学の概念だけでは説明できない部分とか、理論や研究ではこうなっているけれど、実際はこうだよねみたいなこともけっこうある」と思います。100%のひとにフィットする科学的根拠というものはないので。

実際こうだよねということ、例えば編集者の箕輪さんのYouTubeチャンネルを見ていて、「みんなでやりたいことやろうぜって言っても、やりたいことっていから実際のところは何か人に決められた方が楽だよね。」みたいな話とか、そういうようなことだなあと思いました。

すこし私の体験談が混ざってるからこそ、綺麗事になってない、実際ベースの話になっているのかなって思いましたね。

ばっちこい心理学でも「きれい事やそれっぽいことを無難に言うよりも、ちゃんと言いたいことを言って、実際はこうっすよねみたいなことを言っている動画の方がいい」ような感じもします。

ばっちこい心理学の話も、理論に基づいてと、理論的にはこうなんだけど、実際はこうですよねーに寄せた話をするのもいいかもですし(当事者体験を入れたほうがいいというのはこういう要素もあるんだと思う)、行動分析で刺激性制御はいいんだけど、実際はできんよに寄り添う話をするのもいいのではないかなあと思います。

やりたいことをみつけてやったほうがいい!のはおそらく事実なんだけど、おれもやりたいことがなんなのかわかんねえんだよ。

ゆるぷかしたいんだけど、時間も仕事もそれを許してくれないし、じぶんの考えが仕事しろって言ってくるんだよ。

心理学のエビデンスや理論の部分はしっかりと残しつつ、心理学では語り切れない(きっちり構成したら語り切れるかもしれない)、実際のひとの生活の部分も忖度なく話していく。

ばっちこい心理学も、本質の部分を伝えられているコンテンツは良さそうだし(弁証法的行動療法の話やアクセプタンスの話など)、じぶんでみても何を言ってるんだ?というコンテンツはやはり伝えられていないと思いました。

もう1つは、「ありのままでいる」ってことです。

ぼくのチャンネルを見てくれて、ありのまま、等身大がいいと言ってもらえました(どうもです)。

人間はペルソナとか何か色々なモードをかぶってそれっぽいこと言おうとすると、結局伝わらないのでしょう、ってのがありそうで、素で話しているのが良いと認識してもらえるのでしょう。

じぶんが憧れる人とかのメッセージはストレートだし、自己一致していると思う。やっぱり「ストレートに自分の思ってることを言う」ことが大事なのかな。

だけど、ストレートに本心を言うのは大変なこと。

そのための準備をするのは鍛錬ですね。日々、思考を整理して、本質的なことを自分の言葉で伝える準備をしておく必要があるなって思います。

普段から考えや信念のようなものをもって、こういうことが大事だよねとぶれない考えを持っておくこと。どんなテーマで来てもしっかり打ち返す心づもりや、思考力を身につけておくこと大事だなと思ったし、

自分の言葉で自分の考えていることを心理学と繋ぎ合わせて伝えることができると、人にわかってもらえるのだろう」と思いました。

もちゃもちゃ話してしまったなあというのは、この本質の部分がぼけている、なおかつ質問されたことと本質が結びつけられていない」ということ。

エビデンスの方向を理解しておくこととか、自分の価値観が多分に含まれてること、そして予想以上にじぶんの言葉に影響力があることに注意しつつ、ということは言わずもがな考えないとですけどね。

この話もまだまだ何か焦点がぼやけてよくわかんないと思うんですけど、もうちょっと「自分のチャンネルでの語りを通して、解像度を上げて説明できるようになりたいな」と、自分としては思いました。

やっぱり、「同じことばっかり繰り返してると、脳が固定される」なあと思います。

新しくじぶんのチャンネルをしてみたからこその気づき。他のことをしていると何か思いつくというインキュバス体験はここでも活きてきます。

今年は岩野さんが「道を開けろ、次は俺たちだ」と言ってましたので、こういうトライ&エラーを繰り返していって、今後のメンタルヘルスや心理学の話を届けるところをもっともっと拡大していく突破口にします(#チャンネル登録者数5000人目指します)。

それでは、最後までお付き合いいただいてありがとうございました!!!

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筆者 あおきしゅんたろうは福島県立医科大学で大学教員をしています。大学では医療コミュニケーションについての医学教育を担当しており、臨床心理士・公認心理師として認知行動療法を専門に活動しています。この記事は、所属機関を代表する意見ではなく、あくまで僕自身の考えや研究エビデンスを基に書いています。

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