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2分法的思考について考える日

みなさんどうも、最近ラジオもはじめて第1回を本日公開しましたので良かったら聞いてください!ラジオ連動企画で、よくあおきが2分法的思考って話をするのでちょっと解説したいと思います。

この記事は、完璧主義で疲れたという方、白黒はっきりつけなきゃとしすぎてしまうあなたにおすすめです。

2分法的思考とは?

YesかNoで判断する、白黒はっきりつける(Black or White)、あるいは全か無か思考(all or nothing)などと言われます。話題書のファクトフルネスでも間接的に取り上げられており、「分断本能」(世界は分断されているという思い込み)、「単純化本能」(世界は1つの切り口で理解できる)の一部がこれに該当します。ラジオで取り上げた、「きのこの山とたけのこの里はどっちが好き?」「洋酒と日本酒はどっちが好みですか?」という質問がこれに該当します。

2分法的思考のメリット・デメリット

メリットは、決断が早くなるということでしょうか。どうするかが決まっているので、迷う暇がない場面も多くなるでしょう。「夏バテ防止のために豚肉しか食べないぞ!」と決めていたら、豚肉しか食べなくてすむので非常にシンプルに考えることができます。また、同じ服を何着も持ち、同じ服を着るというのも全か無かに近いですが、考える時間の節約につながっていると思います(あおきは飽きそうでだめですな)。

デメリットは、0か100の状況以外に遭遇したときに対応ができなくなってしまうことです。「豚肉しか食べないぞ」と決めたとして、スーパーに豚肉しかなかったらどうしましょう?「たけのこの里派の人」が世の中にきのこの山しかなくなったらどうしましょう?そのことばかりにこだわりを持って生きていては、甘い物にありつける機会はなくなってしまうかもしれません。

100に到達するまで納得ができないということもあります。プレゼン資料を作っていたとして、ここのデザインを細部まで納得いくまできれいに作りこまなくては!と思い、自らの100基準に達するまで夜通し資料を作り続ける。もちろん時にはそういうことも大事かもしれませんが、それを繰り返し繰り返し、毎晩毎晩行っていたら過労で健康被害も出てきます。100を達成できなかったときに、自分は無能だ、とか、相手は失望しただろう、などとネガティブに考え込んでしまい、落ち込んだりするかもしれません。

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2分法的思考の改善術

2分法的思考が必ずしも悪いわけではありませんが、0-100の間を見れるようになったり、中庸をしったり、白黒だけではなくグレーもあることを知ることは、人生を豊かにすると考えられます。

わたしがよくするのは、「他にも可能性ってないのかな?」と自問します。「きのこの山とたけのこの里がどっちがお好き?」については、「どっちがというかどっちも好きじゃないし」と即思いましたが、その後「けどどっちかっていったらどっちだろう?」と一応考えるようにしたり、「お菓子の中ならまあ雪見大福かな」とか色々と考えてみました。批判的吟味は科学的思考の中でいちばん(?)大事だと思いますし、日常でそればかりじゃあ疲れちゃうけどそんなこと考える時間も楽しいですよ。

あとは、色々な人と話をすることですね。自分一人の考えでまとまってしまうだけではなくて、同じ集団や職場の仲間、同職者とだけ話していると、自分の発想が凝り固まっていることにふと気づきます。違う分野の先生と話をしていると全く違う発想が出てきて本当に面白い。違うカルチャーの中で生活してきた人とお話しするのもグレーを増やすためにだいじですね。北海道と福島ってやっぱ県民性違うなあと思ったし(そもそも北海道は道民だしね)、同僚のイギリスから来た先生とお話しすると、すごく丁寧にイギリスの生活様式や考え方を教えてもらえるので、あおきの考えの幅をどんどん広げてくれています(いつもありがとうございます!)。

2分法的思考を生まない質問 ー質問は開こうー

心理学の世界では、2種類の質問があります。1つは「閉ざされた質問」です。「きのこの山とたけのこの里はどっちが好き?」や「あんたがあおきか?」はこの質問に該当します。質問に回答する人は、「きのこの山!」、「はい、あおきです」など、2分法回答に限られます。必然的に、そのような質問を繰り出す人とお話をすると、2分法的な回答をする機会が増えてしまいますね(個人的には2分法質問にツボってるのでラジオの方では取り上げることが多いかも)。

もう1つの質問は「開かれた質問」です。こっちは、「好きな食べ物はなんですか?」や「あんた誰?」みたいに、回答者の回答の幅を広くとる質問です。「わたしはそばが好きですねえ」や「わたしはあおきです。わたしは心理学を勉強しています。」など回答の幅が広がるわけです。余談ですが心理士をするときには、「そのときどう感じたの?」や「そのときのこともう少し詳しく教えて?」など、回答者の回答の幅が広くとれる質問をしたりしますが、相手の思考力を育むためにも重要と考えています(落合陽一さんの本にはブレイクダウン的質問と書かれてました)。

まとめ

そもそも、二分法的思考をするか、しないかってのもそもそも二分法的ですからね。ときには必要だし、ときには自分の行動の足かせになったり、感情を揺さぶる原因にもなります。ケースバイケースで自分の思考と付き合えたらいいなぁとあおきも思いますが、なかなか難しいんだよなぁと(そもそも思考の渦中にいると気づくのも大変だし)。

全然関係ないけど、この記事は新幹線で書いているのですが、この記事を新幹線で書くというデジャブにあっています。比較的デジャバ―ですが、久々に激しいデジャブでなんか乗り物酔いしますね笑。


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