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いわしーとファシグラ・キャンプ⛺️やりました!【開催報告】

みなさん、こんにちは。淡路島在住のファシリテーター、青木マーキーです。10/8-9の2日間で、愛媛の板書屋・いわしーといっしょに「ファシグラ・キャンプ」なるものを開催しました。とても楽しく、発見も多い時間だったので、開催レポートを書いておこうと思います。

会場の古民家・琴屋。イスをならべ、参加者を待つひととき。

会議室ではできないことをやろう


会場は、僕たち夫婦が管理している古民家・琴屋。築百年のどっしりとした建物です。不便なことに、琴屋には電気もガスも水道も通っていません。なので、井戸水や、雨水や、薪や炭を使って、暖を取り、煮炊きをする必要があります。ほぼ、キャンプですね。いわしーと企画段階で話していたのは「会議室ではできないことをやろう。アウトドアならではのヤツをやろうよ」ということ。


琴屋は徒歩1−2分で海までいける立地も魅力。

海辺のペアウォーク

たとえば「海辺のペアウォーク」みたいなこともいいね。ペアになって気持ちの良い海辺を歩き、お互いを聞き合う時間。ある地点から、海辺の道をずーっとあるいて終点まではAさんがBさんの話を聞く。じっくり聞いて、終点にたどり着いたら「したためる時間」をとって、Bさんから聞いた大切なお話しをAさんがしたためる。コリコリ、かきかき。
一区切りしたら、帰りはBさんがAさんのお話しを聞く。同じ道でも帰り道では、少し景色が違ったりするのかな。こちらも元のスタート地点まで戻ったら「したためる時間」をとって、かりかり。

ペアウォークを終えて、お相手の話をかく時間。

ペアで相手の話をきく、というのは、もちろん会議室のなかでもできるのだけど、こういう自然のもとでやると、また違った味わいがあるものです。一緒に歩くことで、景色が移ろい、野鳥がさえずり、波の音を感じる。そのなかで紡がれてくる言葉を丁寧にきいて、かく。そんなワークが可能なのが、アウトドアだなぁ、と。

いきなり雨も降るし、急な風も吹く


ただし、アウトドアが読めないのは天候。冒頭の写真のようにイスを並べたまではいいのだけど、開催時間になって、急に雨がぱらぱらと降ってくる。「予報だとあと1時間は降らないはずなのに〜!!」などとスマホをにらんでも、状況はよくなりません。ほいさ、ほいさと、イスを動かし、屋根のある長屋門にいって自己紹介とチェックインを行います。ばたばた。
今回参加したのは、医療、教育、地域、ビジネスなど各分野でファシリテーションを実践している4人の方々。お互いに「腕に覚えがある」と見たので、「のっけからかいてもらう」作戦でスタートしました。Aさんが自己紹介している間は、となりに座ったBさんがそれをかき、次にBさんが自己紹介している間は、さらに隣のCさんが書く、というスタイル。1枚のホワイトボードに僕といわしーをふくめて6人の筆跡が並びます。「ほほう、こういう感じの書き手の方が集っているのね」という二重の意味での自己紹介タイムがはじまりました。


シンプルでおいしいものを頂く。

シンプルに食を楽しむ


アウトドアの楽しみはやっぱり食事です。まずは淡路島へようこそ!の意味を込めて「淡路島たまねぎと、鳴門ワカメのみそ汁」でウエルカム。いわしーが心を込めて炊き上げたご飯と、事務局おきょうが庭のシソの実をつんで塩でまぶしたものというシンプルなご飯。野外で食べると、シンプルで美味しいものが身に染みてきます。
夜は、皆で何を買い出すか会議を行い、買ってきた食材を七輪で焼いて楽しみ、朝は淡路島特産である「しらす」をホットサンドにして、ワイワイ食べました。いやぁ、どれも美味かった!

ホットサンドには、庭でとれたベビーリーフが添えられた。美味。

ひとりの話を5人がかく


ファシグラ・キャンプ⛺️では、会議やワークショップで人の話をかくときにも、色々な書き方があるんだねぇという話題に。そこで、事務局おきょうが手掛けるムーンカレンダーのお話しを聞いて、5人でいっせいにかく、というのをやってみよう、ということに。自分が愛用していたカレンダーが廃版となる連絡がきて、がくーん落ち込むところから、「なくしてはいけない」「つくらせてもらおう!」という愛とストーリーにあふれる話。同じ話を聞いても、受け取るポイントや書き方にそれぞれの個性があって「あー、そうかく手もあったか」とか「こういう風にかかれるとうれしくなるね」といった交わし合いを楽しみました。


同じ話を聞いても、書き手によって、こんなに違うんだー!

今日は、どこで寝たい?


キャンプの良いところは「自分の寝床を自分でしつらえる」が可能なこと。琴屋の敷地をぐるっと歩いて、自分の心に聞いてみて「今日はここで寝てみたい」と選んで、明るいうちに寝床の設営。テントをたてる人もいれば、縁側に寝袋をしくひともいれば、野外で寝るのをチョイスする人や古民家の畳を選ぶ人も。それぞれの寝床を確保して、いざ、夜の宴へ。


キャンプでは夜通し火を焚いて話せるのが醍醐味

火起こしワーク

朝、目覚めると、空気がひんやりしていました。鳥がちゅんちゅん鳴いています。「おはよー」「寝れた?」「寒くなかったね」など交わし合いながら、ぼちぼち人が起きてきます。琴屋では、朝ご飯をつくるためにも、火が必要です。「じゃあ、火起こししてみようか。ひとりマッチ3本以内でつけてね」という謎ルールで、全員で火起こし大会を開始。誰か一人でも火がつければ、それで湯をわかし、ホットサンドができるのですが、、、、

焚き火を組むのも、ファシグラをするのも個性が表れる

焚き火のセットをするのは、とても面白い行為です。綿密な人は綿密に。めんどうくさがりは、ばばっと。見栄えが大事な人は、見栄えを大事に焚き火を組みます。質実剛健な焚き火から、か細いすぐ消えてしまう焚き火まで、いろいろワイワイ楽しみながら「実は、ワークショップのデザインと焚き火を組むのとは、とても似ていると思うんだ」というキャンプオジサン(私)のウンチクが始まる朝でした。

ねぇ、何したい?

最後のワークは「午後の時間、何をしたいのかを決める話し合い」を行いました。2日目の午後の時間まるっとを、自由に使えるとしたら、今、このメンバーと何をしたいのか?を話し合い、それを板書します。降り出した雨はどんどん強さを増すなか、「朝うまくいかなかった火起こしをしたい」「フェザースティックをひたすらつくりたい」「囲炉裏をつかって何かしたい」「いわしーから板書のフレームワークを10個20個学びたい」「火を囲むことの意味を深めたい」といった意見が出され、午後は総動員でそれらを実践する時間に。


囲炉裏をかこんでファシグラのフレーム共有大会

なんだかんだいいながら、全部やりたいことをやりきってのキャンプ終了となりました。あー、なんというか、とっても楽しかった。ゆったりとした時間のなか、この6人でしか出来ない時間と空間をたっぷり味わうことができました。
思えば、コロナ・インパクトを迎えて数年、こういう自由度の高い対面のワークはできてこなかったので、久しぶりにやれてとても良かったです。つい私たちは、やるべきことや、教えること、プログラムを詰めすぎて「ねえ、何やりたい?」っていうことを、参加者に聞くゆとりを失いがちです。たまには、本当にやりたいことを、やろうよ。そのためにはキャンプがいいな、と思った次第でした。この記事をご覧のみなさんで、キャンプをからめた企画をいっしょにしてみたい方、ぜひご連絡くださいね。

参加してくれた皆さん、いっしょにやってくれたいわしー、下支えしてくれたおきょう、そしてキャンプの基礎を教えてくれていわしーとつないでくれた愛媛のマロ!ありがとうございました!

囲炉裏を囲んで記念撮影。古民家も喜んでいる感じ。

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