青木マーキー

ミーティング・ファシリテーター。家族会議から国際会議まであらゆる話し合いの進行をお引き…

青木マーキー

ミーティング・ファシリテーター。家族会議から国際会議まであらゆる話し合いの進行をお引き受けします。淡路島在住、48才。趣味は落語、散歩、山伏修行。 www.aokiworks.net

マガジン

  • ファシリテーション 一日一話

    仙台に出張するときに飛行機が遅延して、そのおかげで書き始めた「ファシリテーション」の連載です。会議ファシリテーターとして全国各地にでかけ家族会議から国際会議まで、様々な分野の話し合いを進行する上で感じたことを綴ります

最近の記事

あれがないとできない  /ファシリテーション一日一話

悲報 愛機沈黙 愛用しているパソコンが壊れた。コロナ禍に突入した夏に購入した愛機、MacBookPro。たっぷり充電しているはずなのに、急にパッテリー・ゼロに陥り、立ち上がらなくなる症状が出始めたのは6月の下旬のころ。たまに立ち上がり、次には立ち上がらなくなる不安定な状況で、気になってアップル・サポートに連絡をした。オペレーターが提案してくれたいくつかの方法を試したが、なかなか改善をしない。むしろどんどん状況が悪化する。これはいかん、と思って以前使っていた先代のパソコンをひ

    • 【市民ファシリテーターって、どうやっているの?】マーキーと北の大地を尋ね、恵庭の市民ファシリテーターと出会う3日間 @9/6-8

      みなさん、こんにちは。淡路島在住のファシリテーター青木マーキーです。北海道のファシリテーター仲間であるNPO法人きたのわが2024年3月にリリースした「市民ファシリテーターガイドブック」。プロのファシリテーターではなく市民ファシリテーターが、自分たちが住むまちにいてくれることの意味と、北海道内で展開されている具体的な事例をコンパクトにまとめたものです。 青木将幸ファシリテーター事務所を立ち上げた2003年は、まだ職業としてのファシリテーターは認知度ゼロ状態。なので僕のミッシ

      • 滝行してみたい方 お問い合わせ下さい /次回は7/31(水) 

        みなさん、こんにちは。淡路山伏修行事務局の青木です。この10年ほど、会議進行の仕事のかたわら山伏修行を行っています。山を歩き、法螺貝を吹き、祝詞を唱え、滝に打たれる。そういう時間のなかで、自然と接し、自分を整えるのは、心地よいものです。 私たちが住む淡路島にも、いくつか滝行に適した滝があり大切に整備しています先日も、ある経営者の皆さんが集うの勉強会からお問い合わせがあり、合計7名の社長さんたちとともに滝に打たれて来ました。はじめて滝行をする方ばかりで、集合した時は「何秒ぐら

        • 【開催レポート】 からだを通して きく・かく・えがくファシグラ・キャンプ2024 を終えて

          ファシリテーター仲間のいわし〜と開催したファシグラ・キャンプが終わった。淡路島の古民家・琴屋を活用して「からだを通してきく・かく・えがく」をテーマに開催されたこの事業、今回は親子連れ参加で満席だった。3才から7才までの子どもが5人もいると、大人の世界が作る秩序とは異なる世界が展開される。遊びが大好きな子どもたちは到着と同時にカニを捕まえにいったり、海に遊びに出たり、おいかけっこをしたり、おままごとをしたりと、やりたい放題だ。そもそもこの古民家は、子どもが自由に遊べる空間として

        あれがないとできない  /ファシリテーション一日一話

        • 【市民ファシリテーターって、どうやっているの?】マーキーと北の大地を尋ね、恵庭の市民ファシリテーターと出会う3日間 @9/6-8

        • 滝行してみたい方 お問い合わせ下さい /次回は7/31(水) 

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        • ファシリテーション 一日一話
          25本

        記事

          フレームワークを押しつけないで /ファシリテーション一日一話

          合わない靴では歩きにくい 組織にはいろんな段階がある。立ち上げ期や、成長期、踊り場期や第二創業期といった、節目節目で会議ファシリテーションのご依頼をいただく。これまで通りの組織運営では、どうにもいかなくなってきたぞ、という時にご依頼頂くことが多い。まるで成長する体のサイズに靴が合わなくなってきた時のように「これでは、どうにも歩きにくい」と感じたころにご依頼を頂く。 今回お手伝いさせていただいた会議では12名の組織中枢メンバーが集って、組織がこれからどういう社会の実現を目指

          フレームワークを押しつけないで /ファシリテーション一日一話

          AmazonやFacebookではどのように会議をしているか /ファシリテーション一日一話

          英語の勉強もかねて楽しみに聞いているポッドキャスト「マット竹内の1日5分ビジネス英語」には、仕事に役立つ時事ネタがたくさん取り上げられている。先日はテック企業の会議法を取り上げていた。とても役立つ内容だったので、紹介したい。 ジェフベゾスが提唱する「2枚のピザのルール」 Amazonのジェフ・ベゾスが提唱するのは有名なTwo Pizza Rule。これは会議の参加人数に関するルールだ。「2枚のピザを分けて、行き渡らないほどの人数が会議室にいたとしたら、それは多すぎる」とい

          AmazonやFacebookではどのように会議をしているか /ファシリテーション一日一話

          話し合う前に、心と体を整える /ファシリテーション一日一話 26

          中野民夫さんとのワークショップであらためて感じたのは、呼吸の大切さ。ティク・ナット・ハンさん直伝の「歩く瞑想」をはじめ、いくつもの整え方を伝授頂いた。体をゆらし、巡りをよくする。体をのばし、呼吸を深める。たっぷり美味しい空気をすって、耳を澄ませる。すると、頭もすっきりして、自分が考えるべきこと、やるべきことがクリアに見えてくる。 ほっとひと息つける瞬間を 会議や話し合いをするときも、こういう心地ではじめることが出来たら、結果は変わってくるだろう。忙しい日々の合間を縫って、

          話し合う前に、心と体を整える /ファシリテーション一日一話 26

          予定通りにやる? やらない? /ファシリテーション一日一話 25

          進行表をつくるのが好きだ ファシリテーターという役割上、進行表をかいて会議屋ワークショップを進めたりする。どの順番で何をして、どのあたりで休憩がはいって、こんな感じで発表の機会をつくって、最後は解散前に記念撮影でもしよう、とか。この進行表をつくる時間がけっこう好きで、当日の流れをイメージして、あれや、これやと考える。今回、この場に相応しい問いは何か? どんな要素をインプットすると学びは深まるか? 食事や休憩時間をどうつくると、皆の居心地がよいか。あれこれ考えて、当日を迎える

          予定通りにやる? やらない? /ファシリテーション一日一話 25

          うまくいかなかったこと /ファシリテーション一日一話 24

          久しぶりに日帰りで東京出張をした。ほんの2時間、東京での会議を進行するためだ。日帰りだと荷物が少なくて楽だ。パソコンも着替えもスーツケースもいらない。ファシリテーターの7つ道具と水筒だけをもって、小さなリュックで仕事場に向かう。よくお世話になっている会社の会議室が、この日の舞台だ。 お掃除からはじめる場づくり 掃除機をお借りして、部屋を掃除する。なじみの会社なので「あー、青木さん、すみません、ありがとうございます」ぐらいで済むのだが、初見の企業でこれをやると、先方がかなり

          うまくいかなかったこと /ファシリテーション一日一話 24

          「思いつく力」と「形にする力」 /ファシリテーション一日一話 23

          出張族の楽しみのひとつは、その土地の美味しいご飯や地酒を頂けること。土地の人に案内してもらった小さな店のクオリティの高さに唸ったことは、幾度もある。このたびも山形県の鶴岡市に向かい、庄内エリアの食のクオリティの高さに驚く旅であった。旬のタケノコも、魚介も、山菜も、米や水、地酒に至るまで、その品質が高く敬服した。さすがユネスコ食文化創造都市。 たらふく頂き、ふと帰宅の途となると、家族の顔が思い浮かぶ。自分ばかり美味い飯を食った後ろめたさもあってか、何か美味なる土産を探すのだが

          「思いつく力」と「形にする力」 /ファシリテーション一日一話 23

          五感をフルに使って会議する /ファシリテーション一日一話 22

          週末は、東京都美術館を拠点に活動するアート・コミュニケーターのみなさんと過ごした。とびラーと呼称されるこの人たちは、アートの扉を開くべく集った3年間の期間限定でボランタリーに活動する人たち。様々な世代・職業・得意技を持つ人が集い、研鑽しあい、アートを介したコミュニケーションや企画を次々と展開していく個性あふれる面白い人たちだ。 僕はこの方々に「グッドミーティング=よい会議につくり方」を伝えに毎年伺っている。今回はちょうど視覚障害を持ったとびラ〜さんがいたので「会議では五感を

          五感をフルに使って会議する /ファシリテーション一日一話 22

          Must haveとNice to haveに分けて話そう /ファシリテーション一日一話 21

          神戸空港が近いので、よくスカイマークにお世話になる。この航空会社は必要充分なサービスを低価格で提供してくれる。機内誌を見ると社長のごあいさつページに「何をしないかを決める」という文が載っていて、さすがだな、と感じた。 マイページ開発秘話 長年のスカイマーク利用者が待望していた「マイページ」がどのように話し合われて開発されたかが記されている。というのもスカイマークはフライトの予約の旅に、フルネームと電話番号とクレジットカード番号をゼロから記入しないといけないので、ヘビーユー

          Must haveとNice to haveに分けて話そう /ファシリテーション一日一話 21

          失敗を語れるか /ファシリテーション一日一話 20

          岐阜にオークビレッジという国産材・家具職人集団を立ち上げた稲本正さんのお話しをオンラインで伺った。御年79才になる先人は「自分が失敗した時の話なんだけど、、」とこんなことを語ってくれた。 日本語があまり上手じゃない人が連絡してきて「あなたと交流したい、自分の本の書評を書いてほしい」という類の連絡をしてきた。指定された本を読んでも、自分がイヤイヤ読んでいるせいか、あまり面白いとも思わず、とりあわないことにした。すると後日、ノーベル文学賞の受賞インタビュー映像が流れ、その方は、

          失敗を語れるか /ファシリテーション一日一話 20

          コロコロ変えないでほしい  /ファシリテーション一日一話 19

          ある電機メーカーの技術者部門会議のファシリテーションをしたときのこと。それぞれに光、磁器、熱、バイオテクノロジーなどの専門分野を持つエンジニアたちは、会議室につくと同時にパソコンを開いて、もくもくと作業を始めていた。開始時間になり部門長が会議の主旨を説明する。ファシリテーターにバトンタッチとなったときに「もしかしたら、パソコンを閉じてもらって、紙に書いたり、立って話したりする時間が多いかもしれません」と伝達すると、大半の人は素直にパタンと画面を閉じてくれた。 いつものように

          コロコロ変えないでほしい  /ファシリテーション一日一話 19

          ドアを閉めて書け ドアを開けて書き直せ /ファシリテーション一日一話 18

          昨日は新刊『君の物語が君らしく』の出版記念インタビューだった。読書会のファシリテーションはよくやるのだが、友人や大切な知人が本を出したときは、その出版記念イベントの進行役みたいなことも、よくやる。僕はまぁ、雑食のファシリテーターみたいなものなので、会議ファシリテーションを専門にしながらも、結婚式の司会から、井戸端会議の進行までやるのだけど。とりわけ、本を出すというのは、その人にとって大事な節目になる。そういう場の進行をお手伝いできるのは、ファシリテーター冥利につきる。本を書く

          ドアを閉めて書け ドアを開けて書き直せ /ファシリテーション一日一話 18

          かけがえのない人と /ファシリテーション一日一話 17

          先日、亡き友人の一周忌イベントを仲間内で開催した。まだ50才という若さで亡くなった友を忍び、親しかった仲間や世話になった面々が集い、黙祷を捧げ、歌をうたい、酒を酌み交わした。僕はスライド・トークを担当した。亡くなった彼が大学院時代に書いた修士論文を読み解く、というチャレンジだ。「文系の修士論文だったら読めるだろう」と、たかをくくっていた僕の予想を大きく外れ、内容は難解で苦戦を強いられた。一文目から書いている意味がさっぱりわからず、辞書や検索エンジンのお世話になって、必死になっ

          かけがえのない人と /ファシリテーション一日一話 17