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親子軸流!非認知スキルの鍛え方:中編【教育は"遅行指標”】

<参考記事>
前編【若者の自己肯定感】

実は、私が理事を務める日本アクティブラーニング協会では、
「非認知スキル」のようなソフトスキルを、「25 Soft Skills」として具体的に定義しています。

長年にわたり手がけてきた企業研修や教育事業から見えてきた人間の指標を25種類に定義し、そうしたスキルが個々人の中にどのように潜在しているかを可視化するためのシステムも開発しています。
(参考:非認知スキル診断PASS25

私が、このようなシステムの開発に携わるようになったのは、AO ・推薦入試の指導の中で長年にわたり感じていた課題意識からでした。

AO・推薦入試の指導をしていると、まさに、受験生一人ひとりの「目には見えない力」が開かれていく感覚に何度も直面します。

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ただ、そうした変化を言葉にしようとすると、
「最近、目の輝きが変わった」とか、「雰囲気からエネルギーを感じる」とか、なんとも曖昧で、主観や感覚に頼った表現になってしまう状況が長く続いていたのです。

でも、AO・推薦入試を通った人財が、5年後や10年後に、起業して成功していたり、若くして社内の重要なプロジェクトを任されていたり、世界中を飛び回っていたり、かなりの割合の人財が実社会で活躍しているという強い実感がありました。

そして、そうした活躍を聞けば聞くほど、「AO・推薦入試のプロセスで培われた潜在力」がその源になっていることを、彼ら自身も実感していることがわかるのです。

”教育とは、学校で学んだことを一切忘れてもなお、覚えているもの。”

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前回記事でもアインシュタインによる言葉を取り上げましたが、これもまた、彼の名言です。

知識や事柄を全て忘れてしまった後に最後に残るもの。
それが、「非認知スキル」であり、教育において最も重要な指標なのではないか。

「非認知スキルの可視化」

このプロジェクトは、10年後、20年後に活かされるであろう人間の持つ可能性を、そうした時系列を経ずとも可視化し共有することができないだろうか・・・そんな目的意識から、スタートしたのです。

教育は本来、「遅行指標」です。

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特に、今の時代、すぐに結果がでるような目に見える力は、あっという間に廃れてしまいます。
即効性はないけれど「人として大切な力」が備わっているという方が、よほど実効性があるのです。

ところが、とかく受験勉強に取り組めば取り組むほど、目先のテストの結果ばかりを重視し、効率のみを追い求めるような価値観がこびりついてしまう・・・。
そうした既成概念から脱却するためにも、「非認知スキル」を可視化する取り組みは、意義のあることだと考えています。

ただし、ここで捉え違えてはいけないことは、「非認知スキルを可視化する」ということは、「非認知能力の優劣を計測する」ということではありません。

あくまでも、「自己理解を深める」ためのものです。
自分では気がつけなかった、自分の「長所」や「傾向」を知ることで、これからどの方角に進むべきか、自らの羅針盤を形成するための足がかりにするための可視化なのです。

実際、「非認知スキルの可視化」という試みは、大学や企業など、様々な専門家の方々にご協力いただき進めているプロジェクトです。複雑な指標を設定し、脳活動を測定したり、AI による解析なども行なったり、一見すると、学術的で専門性の高い研究のように聞こえます。

ですが、私は、子どもたちの「非認知スキル」を最も正しく、最も公平に見出す目を有しているのが、実は保護者の方々であると確信しています。

(後編につづく)

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