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プロダクトデザイナー青木亮作オススメ本

冬のお休みの日は、家にこもって読書するのも良さそうですね。

10月から青山ブックセンター本店で開催されていた『アイデアとかデザインとか』刊行記念フェアで選書した本とコメントをここにも書いておきますね。

読者は読ムナ

二人で創業したTENTに初めて若手メンバーが加入し、どのように接したらいいのか少し悩んでいた頃に出会ったのが「うしおととら」作者の藤田和日郎さんによるこの名著。

あっという間に楽しく読めるのに、創造性とチームワークについての本質を突いた言葉が溢れています。現在のTENTのチームワークの礎になっています。


暇と退屈の倫理学

暇ってなんだろう?退屈ってなんだろう?人類が暇や退屈を獲得したのはいつからなんだろう?考えたこともないそんな疑問に深く切り込んでいく本。抽象的な概念を扱う知的な本なのに、デビッドフィンチャー監督の映画を見終わった後のような切れ味の良さを味わえる最高の一冊です。
(文庫も出てたんですね!↓)


プロジェクトヘイルメアリー

「この本、めちゃくちゃ好き!!」としか言えない。ネタバレできない最高のSF小説。楽しむコツは、表紙も序盤の絵も見ないこと。どんな時にも創意工夫とユーモアを忘れない主人公に「自分もこうありたい!」という刺激をもらえるだけでなく、上巻終盤からのアッと驚く展開

モノづくりとは、他者理解とは何かを…あっ!もうこれ以上は言うわけにいかない!!とにかく良いから、読んでください!


それしかないわけないでしょう

TENTがいろんな製品を作ってきた中で気づいたことがあり、それを「社会に、未来を担う子どもたちに伝えていきたい!」と思っていたことがあったんですけど、全部この本に書いてありました

アイデアとかデザインとかクリエイティブとかに興味がある人は、まずはこの絵本を家に置くところから始めましょう。みんなで唱えよう「それしかないわけないでしょう」。

こうして私は料理が得意になってしまった

有賀さんはこの本の中でフライパンジュウを「我が家に欠かせない暮らしの道具」と紹介してくれています。

「作ることと食べることを人と共有できるフライパンが私の後半の人生に伴走してくれるということを、とても心強いことだと思っています」。有賀さんの暮らしそのものが見えてくるこの一冊に、人生の"本当"に、道具で関われたことをとても嬉しく思います。



学習まんが人物館 本田宗一郎

小学生の娘と図書館に行った時に油断してなんとなく手に取ったこの本。まさか3度も泣くことになるとは思いませんでした。

団塊世代のモノづくりをする人なら常識であろう本田宗一郎スピリットも、令和となった今では知る人は少なくなってきたんじゃないでしょうか。油断して手に取ってもらえると嬉しいです。


バガボンド

「デザインとは何か、デザイナーとは何か」そんなふうに肩肘張っていた会社員時代の僕を「ぬたあん」とほぐしてくれた、言わずと知れた名作漫画。

とくに最新刊の田んぼづくりの話は「つくる」とは何かをかつてないほど心に刺さる形で提示してくれてます。これを読んだ当時「こんな凄いことを描いて、もうこれ以上描くものはないんじゃないか?」と思ったんですが、これ以降は休載になっちゃいましたね。それも納得の名作です。

映画SLAMDUNKも最高でした。最高すぎて最高(あまりにも凄くて言語化できないんです)なので、絶対に見て欲しいです。


世界の終わりとハードボイルドワンダーランド

BOOKonBOOKを着想するきっかけになった小説です。とは言っても物語の内容がきっかけになったわけではなく。一人称の文体と、2つの世界が交互に進んでいく構造からくる「小説世界に没入する気持ちよさ」が当時の僕にはとても大切なものだったんです。

起承転結のあるお話というよりは、文体と構造に注目して読んでもらえると、当時の僕の気持ちが感じてもらえるかもしれません。


なんとかする工作

無茶振りするクライント(子ども)のためにデザイナー(父ちゃん)である私が、その場その場でなんとかした工作をまとめた一冊。

計画をたてて、図面を引いて、モノづくりをしていた私でしたが、子どもと過ごす日々の中で、無計画、ぶっつけ本番で工作をするスキルを身につけました。

脳ではなく体で考えるというやり方は、その後に作るものにも多大なる影響を与えました。悩むくらいなら試作しちゃえば良いんですよ!


はろるどのふしぎなぼうけん

クレヨンで一本の線を描くと、海や船やいろいろなものになっていきます。空間に線を引く。そこから暮らしが始まる。DRAW A LINEのコンセプトに大きな影響を与えました。

子どもの頃の妄想がそのまま実現したような、夢みたいなプロダクトを、今後も作っていきたいと思います。


岩田さん 岩田聡はこんなことを話していた

モノづくりをしていると、日々様々な問題があり「なんでうまくいかないんだ!」とついイライラしてしまうこともあります。そんな時。何かがうまくいかない時は、自分のインプットのほうに問題があるというようなことを岩田さんはプログラマーである出自をベースに語られていていたことを思い出します。

相手への、モノへの、自分からのインプットをしっかり見直す。その積み重ねだけが、やりたいことを実現できる道でした。


割ばしから車まで 秋岡芳夫

デザイナーという職業は、時代のマッチする一部の人だけが有名になって持ち上げられがちです。そんな中で秋岡さんは、あまり表立って知られている方ではありません。目黒区美術館の展示で初めて知った秋岡さんのものづくりと思想に触れて、初めて本物に触れられた感触がありました。


ハンターハンター

才能とその活かし方について、系統立てて論理的に教えてくれる最高のエンターテイメント、それがハンターハンターです。

風の谷のナウシカ

この漫画の終盤に出てくる「名前を与えると自我が生まれて自走する」というあるエピソードは、僕たちがモノづくりをする中で、アイデアと言葉との関係性において日々実感していることそのものです。


漫画ばかりになっちゃいました。漫画大好き!

その本が好きなら、こんな本も良いんじゃない?って思う方がもしいたら、気軽にコメントいただけると嬉しいです。


TENTの本
『アイデアとかデザインとか』もおかげさまで大好評です!



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