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【エッセイ・感想文など】

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2020年12月の記事一覧

三浦綾子作「井戸」を読んで

三浦綾子作「井戸」を読んで

この短編を読んでまず感じたのは、世間一般の人間というのは、ここまで醜いものだろうか? そんな疑問だった。

もしそうだとすれば、ぼくは四十七歳にもなるのに、どれほどウブで、間抜けでお人好しで――つまりはバカなんだろうと思った。

五月に結婚を控えた主人公の真樹子は三十七歳。
彼女はある冬の午後、病気の友を見舞うため乗った電車で偶然、二十年ぶりに旧友と出会う。

真樹子が旭川から向かうのは、同じ北海

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