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ぼくプロVol.7(千本ノックの変更点)

ぼくのためのプロットVol.7です。

これまで「竜胆-」シリーズで文章練習をしてきました。

いったんリセットをかける。

⑴場所は路地。基本は変えない。理想は完璧な架空の路地。
⑵人間のすれ違い(テーマ)。
⑶時代、季節、時間(最初からの設定であれば登場人物)は自由に。
⑷筆者都合で急に状況(天候など)を転換させない
⑸ふつうのことを丁寧に書く
⑹シリアルの為、サブタイトルをつける。

は変わりません。サムネ?画像の小説「そこのみのて光輝く」を読みました。

文章の師匠に、この小説いいよ。と薦められて読みました。今年の一番のヒットです。恥ずかしながら、この作家は知らなかった。芥川賞作家は、ぼんやりと追って読んでいたのですが、佐藤泰志は、以下、作者紹介から、

佐藤泰志(さとう・やすし)
1949年、北海道・函館生まれ。國學院大学哲学科卒。高校時代より小説を書き始める。81年、「きみの鳥はうたえる」で芥川賞候補となり、以後三度、同賞候補に。89年、「そこのみにて光輝く」で三島賞候補となる。90年、自ら死を選ぶ。他の著書に『海炭市叙景』『黄金の服』『移動動物園』『大きなハードルと小さなハードル』などがある。

上記の来歴を読めばうっすら気づくと思いますが、だれが見ても実力作家。なのに無名(ぼくも先生に教えてもらって知った)。

世界観の構築がすごい。

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これは、やばい。100人が100人読んでも世界に引きずり込まれる。そんな冒頭だと思いました。解説には、出会いの描き方が、

「ただ、技巧的にうまいというよりも、もっと本質的な次元で読者を引き込む力が、そこにはある。」
「それからヒロインの描写。リアルなひとりの女性が全身で活きて、中上健次にも村上春樹にも真似できないような、いわば普通さと伸びをもった、感じさせる表現を持っている。」(福間健二)

猛烈に出会いを描きたい!

と思いました。なので千本ノックには、

⑺冒頭で「出会い」を入れる。(修練になるとおもう)

千本ノックをまた、出直してきます。


余談、

佐藤泰志。上記の来歴で、候補、候補、で自殺。芥川賞はほぼ確定的に受賞してもおかしくなかった作家です。いまの作家よりも、格が違うほど、物語の完成度は高い。

当時の文壇では芥川賞は「中上健次」が選考会の実権を握っており、佐藤泰志は、相当に中上健次に嫌われていたそうで、ずっと撥ねられていた。結果、三島賞も逃し、自殺となったそうです。もったいないですね。なんなのかな。文壇てトコは?

みなさんも読めばわかりますが、確かに、「路地」「被差別部落」を描くところは佐藤泰志と中上健次は似ています。でも、それ(テーマ)とこれ(モチーフ、文体、筆致)は違うよね。と思うんだけど。文壇政治?ってやつ?

よし、気を入れ直して、新たなのを書くか。





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