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400字日記(リニューアル版)

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400字日記をリニューアル 日記に通底するテーマ 「すべては作家人生のために」 400字に入れること➡︎日々に見た感じたもの(具象) 四百字をどのような形式で見せるか? ➡︎「第…
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2023年3月の記事一覧

自分の過去は語らぬが少し北京のこと。20230331fri278@プロット沼

2516文字・30min noteの右上のベルが118になっていて、ひらくのがこわい。 けれど、フリーメールのほうでは誰がスキをしてくれたか、わかるので「あ、いつもの常連さんで。すみませんね。いまは忙しいので」と感謝の気持ちを心で述べる。 ぼくのnoteは本当に少ないけれどぼくが把握できる人たちがつかずはなれずに寄り添ってくれている。そんな感じを受ける。 ぼくの性分にはあっている。  ずいぶん昔。北京オリンピックよりも前の2005年だ。 ぼくは地元のパチンコで大勝ちした

雨。花冷えの華蔵寺公園。ちょっとした妄想日記。20230326sun276

840文字・20min 記憶を辿って書く。 4日前。雨。 実家の軽トラックに乗って田舎の市内をまわる。カバンにノートPCを入れて、腰を据えて書けるカフェはないかと軽トラを走らせた。 この日、軽トラで変わった(あるいは変わらぬ)田舎の風景を眺めながら法定速度で走っていると、後ろからクラクションをなん度も鳴らされる。何か悪いことしたか。無性に腹が立つ。 これが北関東だ。図書館に自転車を止めれば必ずライトは壊される。スタバの客の質はひどい。スタバの従業員の質はもっとひどい。地

生まれ育った神社に咲く今年のサクラ。20230329wed275

0文字・5min

「蒼龍」山本一力氏のあとがきと解説の抜粋。20230328tue274

1864文字・35min  今日から段落にひとマスを空ける。  まずは備忘録メモ。作家は謙虚じゃない。建築家、画家、音楽家、作家。ゲルハルト・ベルガーとモハメドアブドゥルとアカギさん。スタバと新卒ババア。かき菜とほうれん草。色川武大「離婚」。山本一力「蒼龍」。  小説を書き始めて時が経つとその書きかたは手慣れる。もちろんそのまま新人賞に受かればそれで良しだ。時は、迷いを生じさせる。このままでいいのか? 悩みはひとそれぞれ。色々だ。  山本一力さんを初めて知ったのはラジ

ずっと気にかかっていた言葉を検索☞「文芸は才能を滅ぼす場所」20230326sun273

2012・25min ぼくの手元に、第45回新潮新人賞の応募規定の紙がある。 下記の写真だ。福田和也さんのところを読んでほしい。 じつはぼくは、いまだに、この福田和也さんの伝えたい意味はわかっていない。それでさっき検索をしてみた。「文芸」「才能を滅ぼす」 すると、栗原裕一郎さんという評論家が、それについて、4:35 AM · Jan 12, 2022にツイートしていた。 内容は下記。 福田和也が新潮新人賞の募集要項に「文芸の世界は、才能を伸ばす場所ではなく、滅ぼす場所」と

人生波風ばかりだが、今日も。20230324fri270

398文字・20min 男は目覚めた。股が温かく漏らしたかと頭を擡(もた)げる。くぼみでネコが丸まっていた。布団から起き上がってパソコンを開く。昨日のブログ記事を読みかえした。内容はひどいが文章は読みやすかった。 昨日の女に吐かれた言葉が男の胸に、魚の骨のようにささる。 「私が知りもしない女や娘に今後も慰謝料をはらう。私は耐えられません」 未婚の五十女だった。 男は残りの人生を考える。なにかが間に合わない気がした。人間の人生は奇妙で不思議だ。自分でなりたい職業には向いて

依存する年増たちの成れの果て。20230323thu269

802文字・25min 報告とエッセイ フォロワーの皆さん遊びに行けなくてすみません。 言い訳で申し訳ないですが時間が取れない。 いまは有料記事と別の本執筆に注力しています。 日記はぜひ気楽に読んでください。 下記のエッセイが僕の愚痴なのか、自分で書いていてわからなくなった。 消去はしなかった。その日記をここでUP。 依存する年増たちの成れの果て いまマッチングアプリの一つを有料にしてマッチングした女性とメッセージを交わしている。ぼくももう歳なので、相手の女性も年増が

プロット沼 / 死んだ男の手記(ニラ栽培農家6)コンビニの夜勤の面接&ダメ出しノート。202303321tue269

3050文字・45min 1 男はひとつ咳をして、これから面接を受けるコンビニエンスストアの前に立った。扉は開かなかった。そのコンビニのガラス扉は、推し戸だった。 2 春。男は九州から北関東の実家に帰った。療養をする間もなく男は東京の下北沢にアトリエを持つ劇団のオーディションを受けた。映像プロダクションというよりもバブル期を彩った老舗劇団だ。シェクスピアやベケットや別役実などの不条理劇をやる劇団だった。当日、男は演劇での再起を審査員たちに熱く訴えた。恥ずかしいとは思わず全

プロット沼 / ニラ栽培農家(S家のこと1)20230317fri

2758文字・60min 舞ちゃんへ。 文通も最後に出してからずいぶんと経ってしまいました。 実家に帰って生活は少し落ち着きました。 ほんの少しだけです。まだなんだか不安定な生活がつづいています。 食事で味がしなかったり、映画の感動が薄かったり、齢なのかなぁ。笑。 そちら神戸のほうはどうですか? 次男くんはもう一歳四ヶ月になるのかな? ぼくたちの文通は続いてますね。 ^ ^ ぼくがペンパル掲示板に募集をだして最初は二十人くらいと文通を始めました。 あれから二年ちかくが経ち

プロット沼 / 推敲ってなに?ニラ栽培農家(S家のこと5)20230321tue

1300文字・30min 男は、ロードバイクごと畑のなかに倒れていた。何かを考えながらペダルを漕いでいた。それから大きな壁のような風にぶつかった。風に吹き飛ばされたようなトレーラーと接触事故起こしたような衝撃が走ってから、記憶がない。 男は頭を擡(もた)げると目の前に黄色いレンギョウが咲いていた。ちがう。これはレンギョウじゃない。オウバイだ。男は春になるたびにレンギョウとオウバイをまちがえる。昨今はハクモクレンとコブシのちがいがわかるようになったばかりだ。レンギョウはコブシ

プロット沼 / 死んだ男の手記(ニラ栽培農家4)番外編

2840文字・30min 地図アプリが誘導する女の声をたどって北に向かった。神社にぶつかった三叉路を西に折れて川沿いに裏のトシオのニラの露路を横目に北へ走る。百メートルもいくと重油のキツい匂いが鼻につく。そこは銀色のタンクがそびえる瀝青工場だ。工場の橋を渡ると目の前には紫色のホトケノザが一面に広がる畑だ。内側をトラクターでひとまわり走って畑アートの額縁に見える。 畑の向かいは昔は高木や蔓や雑草でうす暗かったがいまは太陽光パネルだ。太陽光を北に上がっていくと、空気の壁が男に

プロット沼の写真たち。20230320mon

252文字・10min 以下、男の実家の庭の花木 番外編(これから登場予定の写メ)

プロット沼 / ニラ栽培農家(S家のこと3)20230319sun

2116文字・60min 家の前を曲がった路地に三日前に咲いた、熟れた女の白い乳房をおもわせるハクモクレンの花びらは今朝は褐色に傷んで、地面に無残に散っていた。ぼくはそんな褐色に傷ついた女の肌のような花びらを、手を伸ばして毟って、口に運んだ。甘ったるいのが口にひろがった。 ***** 神話のような血筋ブンガクを書く中上健次は、真夏の紀州の路地に真っ赤にひらく芙蓉から物語を書きはじめる。死へとむかう中本の血の一統が、一瞬、燃えあがるように沸きたつ、中上健次一流のブンガクだ

プロット沼 / ニラ栽培農家(S家のこと2)20230318sat

3531文字・60min 男は裏のトシオの家から帰ってきて、昨晩アップしたブログをもう一度、時間をかけてよみ返してみた。 男のブログはもともと人気のないブログだ。そのうえ体調をくずしてからここ数日は写真しか載せていなかった。 男は、ディスプレイをまじまじと見つめて首をかしげる。 いいねがいつもより多いのである。 男は元気がわいた。 それとは別に、ディスプレイの右上にベルのマークがあって47の赤い数字がついていた。 そのベルのマークは、クリックすると自分のどの記事にだれが訪