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小説感想『私の命はあなたの命より軽い』近藤史恵(読了:2023/9/3)


作品紹介

近藤史恵の『私の命はあなたの命より軽い』は2014年に講談社より出版された作品。文庫版は2017年に出版されいる。最寄りの書店のおすすめコーナーで見かけて購入。

以下はあらすじの引用。

東京で初めての出産をまぢかに控えた遼子。夫の克哉が、突如、ドバイへ赴任することになったため、遼子は大阪の実家に戻り、出産をすることに。だが、実家に帰ると、両親と妹・美和の間に、会話がないことに気がつく。そして父は新築したばかりの自宅を売却しようとしていた。不穏な空気が流れる実家で、出産への不安と家族への不信感があふれ出る……そして明らかになっていく家族を襲った出来事とは――。

引用:講談社BOOK倶楽部HP

作品のポイント(ネタバレなし)

事前情報無しで読むとミステリなのかホラーなのかが分からず、展開が中々読めない。強いて言うならここがポイント。

基本的には伏線や描写というよりは、どういう展開になるんだ?という点に引っ張られる作品。その一点でひたすら読み進められるので、構成は上手いんだろうなという印象。一人称視点で淡々と話が進むので読みやすい。

感想(ネタバレあり)

両親ともに毒親、妹も被害者とは言え真っ直ぐ擁護は出来ない、男は漏れなくクズと、主人公を取り巻く登場人物が基本的にアレなことを考えると、これはこれでホラー。

最後の最後でヒエッ……となる系。
イヤミスって程ではないけど、読後感はソレに近い。


おわりに

基本は好きなジャンルに絞って読む作品を選ぶので、ジャンルが分からないまま読み進めるのは中々新鮮だった。表紙、タイトル、あらすじからも内容が読めないので、あえてそういう構成にしてるのかな。

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