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読んだことない人が、雑誌を作った話【コローレ制作メイキング】


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はじめまして、アルバイトをしながら、フリーでグラフィックデザインをメインに様々なものを制作しているものです

そんな中、デザインのお仕事として「コローレ」という雑誌の制作依頼が来ました。

そして、制作が終わり無事、販売まで完遂しましたので、そこまでの道のりをここに記したいとおもいます。

雑誌制作の中で、未知の世界に踏み込むと、悩みの中で、とても大事な「何か」を得られるなと実感。

この記事では、雑誌制作の工程に加えて、制作の中で得た「何か」についても共有できたらなと思います。

まずは「雑誌」を知ることから

早速、思い返すのですが、雑誌の話をいただいたその瞬間から、僕は呆然としておりました。

雑誌というものを、まともに読んだことがないからです。

あるとすれば小4のころに読んだ漫画雑誌(コロコロコミック)ぐらい。

実用本や小説などを読むことは多いので、本に触れることは決して少ないくないのですが、それにしても先行きは見えません。


しかし、興味のあるところでもありました。

普段読んでる、実用本やビジネス本などと「紙に情報が載っている」という意味では同じである”雑誌”。

その違いはどこにあるのか。

雑誌の個性とはなんなのか

当時の僕のメモによると

・本よりも情報は深くないが、テーマに沿って広く情報が載っているので、様々な考え方や知識に触れられるし、より自由な読み方もできる。
・写真などのビジュアルが多くテンポが速くて読みやすい
・素敵なデザインだと、それだけで欲しくなる(雰囲気買いが多い?)

とにかく大雑把に特徴をまとめて、イメージを膨らませていきました。

そして一度、イメージを共有するために作った表紙案がこちら

いろどり

「町の広報誌みたい」 だと編集長 綾乃さん

たしかに・・・

不安の中、いざ雑誌制作に進みます。

とりあえずテーマ!とりあえずラフ!

雑誌作りに限らず、創作において、肝となるのは、テーマ・コンセプト。「何を伝えたいのか」ということ

普段から学ばせていただいている、くまもんの生みの親であるクリエイティブディレクター水野学さんは「コンセプトはプロジェクトの”警察”である」とそう述べています。

多くの人が関わるプロジェクトほど、的確かつ抽象的かつ簡潔なコンセプトを設定しなければ、どこかで脱線してしまいます。

雑誌のテーマは「当たり前に自分を大切にしていい」というもので決まっていました。

そして、そのテーマを受けて、デザインを担う僕の初仕事

記事のラフ(下書き)を書くためにテンプレートを用意しました。


こんなかんじ

雑誌 テンプレート 見本

このテンプレートを、雑誌編集グループにて配布し、記者の皆さんに書いてもらうという流れ

よくよく考えれば、記者であり、デザイナーではない皆さんに、レイアウトを決めてもらうというのは、歪なシステムだったかもしれません。

それでも、快諾していただき、みなさん悩みながら、一人一人わかりやすくレイアウトを寄せてくれました。

ふみ、ゆに、いんく1

テンプレ

膨大な情報をまとめあげる

今回の雑誌は32ページ、記事の数は14記事、雑誌としては多くないですが

僕として過去にない膨大な量でした。

大まかな工程としてはこんな感じ。

【ラフ提出】→【文字数指定】→【記事入稿】→【デザイン】

かなり簡潔に書きましたが、ひとつひとつ作業はとても手間がかかります、14記事ということは、これらを14回繰り返すということ。

膨大な作業を前にしながら、先にロゴについての検討を始めました。

雑誌の名前は「コローレ」 ロゴに込めた意味

作り始めるときは雑誌の名前はまだ決まっていませんでした。

その後、「コローレ」という名前が決まり、そこからはすぐに図書館で雑誌を研究しながら、ロゴ制作に入りました。

コローレはイタリア語で「色」という意味、当初からあった
「自分の色を見つける」というひとつのテーマが名前として採用された様です。

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資料作成の様子。

ソフト上で、主にビジュアルでの情報を集めて、感覚的にデザインの輪郭を捉えます。

そして、ロゴデザインを決めていきます。

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ロゴデザインはとても難しい。

とても少ない表現の中で、テーマ、コンセプトに沿ったデザインをすること、不要なデザインをできる限り削いで、また付け足して

足し算と引き算を繰り返しながら作っていく。


今回、モチーフにしたのは光の三原色。

こちらです。

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青、緑、赤で構成される、加法混色、この色があれば、何色でも作れます。
まさにコローレ(色)

そして、もう一つテーマである、「自分らしさ」について調べると、素晴らしい情報が。

自分らしさとは
「情熱(好きなこと)」
「価値観(大事にしたいこと)」
「能力(特別さ)」
によって構成される、という内容の記事(どこにある記事か見失いました・・)
これだ!と思いながら、赤(情熱)緑(価値観)青(能力)に見立てながら、ロゴを形作っていきました。

そうしてロゴが完成

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・・こちらではありません。

こちらは途中でボツにした英語表記のデザインです(作りかけ)

出来上がったのは、こちら

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赤 青 緑 を取り入れたデザイン。

コローレ(色)という名前から、カラフルなイメージは湧いていたのですが、派手にはしたくなかったので、バランスをとった結果、この形に。

編集長にOKをいただき、採用となりました。

そうしている間にも、記事が着々とそろってきます・・。

ここから、最も重要な工程に入るのですが、長くなったので、一度ここで区切りたいと思います。

読んでいただきありがとうございました。
興味のある方は後半の記事も是非読んでみてください。

▼後半記事
https://note.com/aoiro21/n/n65a935c22bb4

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