見出し画像

北欧フィンランドの自然を感じる、美しきグラスアートの世界

いよいよ夏本番、暑くてたまらない毎日。
今日は涼しげなグラスに惹かれて、東京都定演美術館へやって来た。

まず目を引いたのは美術館そのものの内装だった。

東京都庭園美術館は、現在は美術館として使われいるものの、旧朝香宮邸という昭和初期の東京のな歴史的建造物で、国の重要文化財に指定されているという。

外見はひっそり目立たないが、中に入ると重厚でうっとりするほど美しい。


そして展示自体も、庭園の緑を背景に光が透き通るガラスアートほど贅沢なものはない。

タピオ・ヴィルッカラ(Tapio Wirkkala)
「アーキペラゴ」ティモ・サルパネヴァ(Timo Sarpaneva)

1917年にロシアから独立したフィンランドは、ナショナリズムが高まる中、新しい国づくりと国民のアイデンティティを取り戻すために様々な側面でモダニズムが推進されました。(中略)

デザイナーが手がけた芸術的志向の高いプロダクト「アートグラス」において、フィンランドらしさが芽生えていったのもこの頃のことでした。

東京都庭園美術館公式サイトより


「木の切り株」タピオ・ヴィルッカラ(Tapio Wirkkala)


北欧・フィンランドらしい、湖や森、豊かな大自然が身近にあることで、生まれた作品なのだと感じるものがいくつもあった。

「フィヨルド」タピオ・ヴィルッカラ(Tapio Wirkkala)

透明なガラスの中に透き通ったトナカイが透かし彫りのようになっていて、陽が差すと虹色に光る。

展示を案内してくれるかわいい鳥
「アートグラス、ユニークピース」カイ・フランク(Kaj Franck)

北欧らしいモダンな色使いの作品も並び、飽きずに楽しませてくれる、色同士の化学反応を楽しんでいるような作品達。

「竹」タピオ・ヴィルッカラ(Tapio Wirkkala)

こんなところに竹が。。?
時々日本っぽいモチーフが出てくるので少し不思議。

ちょっとぽってりしたフォルムは、日本でイメージする竹とはまた少し違う雰囲気を醸し出している。

表面は実際の竹を思わせるような目の細かな線が入っており、静謐で繊細な美しさが伝わってくる。

そして、滑らかな面の美しさも際立っている。

ニヴァ ビアグラス 340ml ペア タピオ・ヴィルッカラ(Tapio Wirkkala)

ヴィルッカラは「iittala(イッタラ)」のアートディレクターなので、美しい作品のようなグラスが手に届く価格で販売されている。

大切な人へのプレゼントにもとっても良さそうな、竹の作品を思い起こさせるグラス。

ガラスアートは、作り出す影まで美しい。

見る方向が変われば違う姿が見えてくるので、いろんな方向からぐるっと覗き込むのが楽しい。

立体だから当たり前なのだけど、360度楽しめるアートって面白い。

「夢へのゲートウェイ」ティモ・サルパネヴァ(Timo Sarpaneva)

サルパネヴァの作品は、美しい湖の透き通った部分が結晶になったよう。

美術館の窓から庭園の青々とした緑が見えて、心もスッと解き放たれるような気持ちになる。

「眠れる鳥」ティモ・サルパネヴァ(Timo Sarpaneva)

まだまだ作品は別館にも続いていたけれど、写真を撮るのに力尽きたので、記事でご紹介するのはここまで…

美しく静かな北欧、フィンランドが目に浮かぶ、まるで都会の避暑地のような展示会だった。

👇他のアートや展覧会に関するnote

最後までありがとうございます☺️ ♥マークやコメント、とっても嬉しいです!