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【バーチャル旅行】あの武田信玄や忠臣蔵とも繋がりのあった「鶴見小野駅」

バーチャル旅行とても良いですね。リアルな旅では発見できないような出会いがたくさんあり、一度も足を踏み入れたことのない駅がとても魅力的に見えてきます。都会の片隅に佇む海芝浦駅の絶景から始まり、鶴見線の駅を巡ってきましたが、鶴見線の駅巡りも終盤を迎えてきました。本日は京浜臨海工業地帯から少しだけ離れて鶴見駅よりの住宅街に位置するのが「鶴見小野駅」です。

とても小さな駅で住民の足となっている鶴見線としては珍しく日常的に利用されている駅のようです。

小野町の名前の由来は江戸時代末期より明治初期にかけて地元の名主である小野高義・鱗之助親子がこの一帯を埋め立てて新田開発を行い、小野新田と名付けられたことによる

小野弁財天神社

駅を出て東に進むと左手に見えてくるのが小野弁財天神社です。甲斐武田氏滅亡後に当地へ移住した小野氏が、新田開拓に際して江の島弁財天の分霊を勧請したと言われています。

小野氏の祖は甲斐の武田氏の一族であったが、武田氏滅亡後、一族を率いて汐田に移住した。しかし、この地は東京湾よりの風浪のため、しばしば潮害を蒙ることが多かったので、徳川五代将軍綱吉公の頃、鶴見川口に堤防を築いてこれを防がんと計画した。当時これは仲々の難工事で、再三失敗を重ね容易に成就するに至らなかった。そこでこの上は日頃信仰する江の島弁財天の御加護を仰がんと、御分霊を勧請して堤防の起点に奉鎮したところ、その後は工事が順調に進行し堅固な堤防が見事に完成したのである。
爾来潮田の地は、潮害を蒙ることなく、人々は安全に家業に励むことができたので、地名を弁天下と称し村人は代々この弁財天を厚く尊崇して次第に繁栄し、又漁業を営む住民はこの地の鎮守の神としてこれを崇め信仰したのである。

Wikipediaには江戸時代末期より明治初期にかけてとありましたが、こちらの境内掲示による記述だと甲斐の武田氏滅亡後ということは江戸時代が始まる前の1600年より少し前くらいの時期になりますね。明治初期までの300年間この小野家が続いていて地名に名前が残るほどだとすると相当の豪農だったことが伺い知れますが、地名に残っている以外にあまり情報を見つけることが出来なかったのが残念です。もし鶴見区の図書館や区役所に行く機会があれば調べてみたいと思います。

調べていく中で武田氏滅亡という文字通りの書籍がありました。740ページもの大作で武田信玄の後継、武田勝頼の生い立ちから全てが語り尽くされた一冊となっています。アマゾンのレビューを見てもみなさん大絶賛ですね。レビューを読んだら面白そうなので思わずポチってしまいました

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滅亡直前の数日間の武田勝頼の焦燥から諦観への心理の変化はまるで自分が武田勝頼であるかのよう
歴女にも蘊蓄おぢさんにも戦国ゲーマーにも知的刺激に満ちた一冊
歴史書や小説のレベルを越えた学術書といえる。まさに蒙を啓かれた一書
歴史資料を丹念に拾い上げ、つむぎ上げ、小説ではないのにヘタな歴史小説より面白い

こちらが江の島の弁財天様です。

Whiteberryも歌ったことがある神社

こちらの小野弁財天神社で元Whiteberryの前田由紀さんがライブをやったこともあるそうです。当時のライブとは関係ないですが、おとなになってから「しくじり先生」に出演されていた動画を見つけたので貼っておきます

横浜小野郵便局跡地

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https://hamarepo.com/story.php?story_id=6896

かつてこの地にあった郵便局で愛された猫がいました。現地がどうなっているかストリートビューで確認してみると2019年4月に撮影された郵便局跡地にサキちゃんは元気に写っていました。

↑のはまれぽに以下のように地域の方のコメントが残っている通り今もみんなに愛されているようですね。

サキちゃんのことも、「心配しなくていいよ」と、地域の方々が後を引き継いで面倒を見てくれるそうだ

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鶴見川0キロポスト

駅から西に向うと鶴見川があります。そこには鶴見川河口0キロポストというものが存在します。埋め立てられた先がまだ続きますが、元々、鶴見川の河口はこちらだったようです。Googleマップを見るとここから先も鶴見川の表記になっていますが、ここから先は鶴見運河と呼んだほうが正しいのかも知れません。

潮田の渡し跡

架橋前には鶴見と潮田を結ぶ渡しや鶴見神社に伝わる神輿が流れ着いた天王河岸があった。明治時代には周辺に芸州浅野家の別荘があり風光明媚な場所であった。

芸州浅野家

広島藩の初代藩主を務めた浅野家の別荘がこちらにあったということで調べてみると浅野家の物語はあの忠臣蔵にも繋がっていました。

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潮田湯

少し駅から距離がありますが銭湯もありました


「バーチャル旅行」を楽しんでいますが機会があればぜひ実際に足を運んだ写真付きレポートも書いてみたいと思います。現地の空気感を皆さんにお届けします