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私の「好き」は、私が好きなようにすればいい

久しぶりに新しい本を最初から最後まで読んだ、新しいドラマを最初から最後まで観た、フリーライターのaoikaraです。

ここ最近、といってもどれくらいの期間かははっきりしていないけど、一年近く、新しい本を読んだり、新しいドラマを観たりあんまりできなかった。前はプロフィールに、「趣味:読書、ドラマ鑑賞」なんて記していたけど、やってないなと思って削除したくらい。

できなくなった理由はいくつかある。本やドラマの感想をブログに書いていて、読んだり観たりしたら「感想を書かなければ」と義務感が働いてしまい、読んだり観たりするハードルが高くなり、おっくうになってしまったから。

じゃあ別にブログに書かなくてもいいから、好きなら読めばいいし、観ればいい、と思っていたけどできなかった。本は図書館から借りれば期限があるし、ドラマは配信だと期間限定となっている。時間に余裕がないと追えなくなってしまう。

だから新しいものにトライしてみても、続けられず頓挫する、みたいなことが続いていた。それが嫌で、読みたいとか観たいとか思わなくなってしまった。

ドラマはちょこちょこ見ていたけど、過去作ばかりで、新しい作品は見られなかった。


今年の4月に久しぶりに新ドラマを見始めるようになった。きっかけは仕事でドラマ紹介記事を書いたから。調べてみると、面白そうな作品が多くて、興味を引かれた。わくわくっと気持ちが蘇るような感覚。「あ、私やっぱりドラマが好きだ」と感じた。

別に感想を書かなくてもいい、観てみたいと思った作品を観てみよう。結果、1クールに4作品も観ている。次はどうなるのって毎回そわそわ。1つは最終回を迎えて、最初から最後まで観られた。残りもちゃんと最終回まで見届けたい。

ドラマを見て沸き起こってくるこの感情を出したい、発したい、書きたいって気持ちになって、Twitterで感想をつづっている。でも「140字じゃ足りない!」ってのが本音。

ああ、これだ。ドラマを見て、感情が沸き起こって、書きたいって気持ちになったからブログに感想を書くようになったんだ。いつの間にか、ブログに書くためにドラマを見なきゃって逆になってた。

それが嫌で観なくなった。純粋に好きって気持ちとか、好きだから書きたいって気持ちはもう戻ってこないんじゃないかって不安だったけど、戻ってきた。ああ、そう、この感覚。ああ、よかった、うれしい。


同じように、新しい本をひとつ読み終えた。昔買ったけど読んでいなかった本で、期限はなかったから、何ヶ月もかけて読んだ。最後のページをめくったとき、「うわぁ」と気持ちが高揚して、充足感でいっぱいになった。

あ、ちゃんと読めた。読み切った。時間はかかったけど、私また新しい本を読めたじゃん。よかった。


私が「好き」だと思っていたことが、「好き」ではなくなったときに切なく感じた。自分の豊かさが減っていくような気がして、妙な罪悪感さえあった。私、なんてもったいないことしているんだろうって。

だけど、「好き」だったものを「好きじゃなくなる」のも仕方ないし、また「好き」になるかもしれないし、そんなの巡り合わせで、自分のことなんだから自己都合でいいわけで。

私の「好き」は自分の好きなようにしていいんだな、と少し安堵した。きっとそのときの私の感覚が、そのときはベストなんだから。そう。

今は本が好き。ドラマも好き。前に読んだけどほぼ内容を忘れてしまっている本に手を伸ばして、じっくりじっくり読んでいる。7月からの新ドラマにわくわくしている。そんな、私の今の「好き」が大切。

2021年6月2日(水)

No.891

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