橋要素のない呪われの橋 | 映画「呪われの橋2 怨霊館」感想
⚠️ 注意 ネタバレしてます
Netflixで視聴。前作の「呪われの橋」もNetflixにしかなくてそこで視聴。Netflix独占なのかなこれ。前作がホラーとは思えないような凝った仕掛けのある話で、中々面白かったんだよね。というわけで、新作として2が配信されてすぐ見てみた。
あらすじ
相変わらずNetflixのあらすじ薄い! もうちょい頑張れよ!
多少補足しておくと、今回も舞台は大学。前作とは違う舞台。文華大学の大忍館という建物。大忍館は死者と生者が出会う場所に建てたれたらしく、風水師が魔除けの八卦の設計をしたが、建設時に揉めて実現されなかったんだと。で、大忍館は幽霊が外へ出られない強烈な心霊スポットになったみたい。台湾最強心霊スポットみたいな。
最初に主人公の兄ちゃんが大忍館の幽霊エレベーターの調査をするんだね。なんでかはわからない。兄ちゃんは調査中に幽霊からひどい目に合わされて意識不明になってしまう。その3年後、主人公と仲間の大学生たちがゲームを開発している。ARのホラーゲームだね。とてもその辺の大学生が開発できるようなクオリティではなかったけど、そこはご愛嬌。ARゲームだからゲームをする場所が必要なんだけど、そこが大忍館になるんだね。で、大忍館の幽霊にひどい目に合わされるって話。
感想
2なんだから前作の「呪われの橋」の続編ということになるんだけども、はっきり言ってしまえば、メインストーリーの部分は続編である意味はなかったと思う。別作品と言ってもいい。前作のキャラクターが出てくるので、繋がってはいるんだけど、じゃあ、繋げる必要があったのかと言われると、その必要はないような気がする。典型的なヒット作の続編というか、続編を作るところから始まった企画って感じが否めない。もちろん、本当のことはわからないけどね。
「橋」要素のない呪われの橋2
呪われの橋なんだから、橋出てくると思うじゃん。マジで橋出てこないんだこれが。前作の繋がりは、前作の(2016年の2月29日の事件)首謀者の女に成り代わって、5人殺さなきゃいけなくなった男が出てくる。舞台は2019年だから次のうるう年ではない。男の初仕事は2020年2月29日だから、今作は橋の幽霊の話でも、5人殺す話でもない。マジで無関係な話。
唯一の橋要素である彼は、今作の主人公たちの大学で警備員をやっている。なぜ警備員をやっているか。大忍館は逆八卦になっていて外からの幽霊が入れないから。つまり橋の幽霊が恐いから逆結界で守られている大忍館にいるということらしい。まあ、今作に出すために警備員をやっているというだけだと思う。
前作とは関係ない大忍館の幽霊話
メインストーリーは意識不明になった兄ちゃんを救おうとする妹の話。散々書いた通り、橋の話とは関係ない。ARゲームのアイディアはすごい面白いんだけど、あまり活かせてなかったんじゃないかと思う。大忍館で色々するための口実に過ぎないように見えたかな。
兄ちゃんを救おうとする妹の話は悪くない。悪くないんだけど描写不足に感じる。なぜランプが重要なのかよくわからなかったし、ランプが兄ちゃんの命とつながってるのも、ランプを幽霊が恐れるのもわからなかった。大忍館の時空が歪んでおかしなことになってるのもよくわかんない。はじめに字幕で八卦がどうこうって説明があるけど、流石にそれだけではきつい。わけわかんないよね。警備員が逆八卦だからとか言ってるけど、それでもわかんない。
なぜ描写不足になるのかといえば、前作とつなげているから。警備員の描写によって大忍館のストーリーの尺が削られている。「呪われの橋2」じゃなく「大忍館」って映画だったら、多分描写不足が解消されていい映画になってたんじゃないかな。
ホラー表現も前作より劣る
前作は割と幽霊が出てきて襲われるまでに時間があって、ちゃんと焦らされたり、ジワジワと追い詰められていく感覚があって怖かったんだけど、今作は割と普通に幽霊が出てきて、ガッツリ襲われて逃げるような感じになることが多い。怖くないよね。雑だよね。
もうちょっと湿度の高い怖がらせ方してほしいよね。ジメジメねちょねちょ。陰湿な感じが足りない。これも続編にっちゃったから尺がないのが問題なのかなあ。わかんない。
続編としては?
警備員が2016年2月29日の事件で橋の幽霊に呪われて、2020年2月29日に次の事件を起こすまでの間、4年間の空白、警備員が何をしていたかを描いているわけだね。1作目のラストで2020年2月29日の事件が起こるってことは暗示されているわけだから、それを補完する内容なわけだね。でも、橋の幽霊とは関係ない大忍館の話。
続編としてどうかと問われると、余分なストーリー入れるよりは、2020年の事件描いてくれたほうが良かったと思う。なぜ大忍館の話になったのかよくわからない。本当に続編として存在する必要があったんだろうか。
まあ、前作見たなら、そこそこ楽しめるから、見てもいいかもしれないね。そんなにオススメはしないけど。
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