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ASDの娘のこだわり……それは突然やってくる

ASDの娘は見通しのつかない事が苦手。
強く不安を感じてしまいます。

予定がある時は、行く場所を事前に伝えておき、出発時間などは前日とか当日に伝えて、見通しをつけて準備させています。

今から話すエピソードはそんな準備の中で起こったこだわりの強い娘のお話しです。


先日の週末、家族での用事があり、お出かけする事になっていました。
出発時間も伝え見通しを立てておきました。


朝食やら家事やらを済ませ、私も身支度。
夫や娘も個々に準備を進めていて、夫は早々に支度を済ませ、スマホゲームをして出発までの時を待っていました。

娘は上の服を着替え、ヘアセットは私がやり、あとは下の服を着替えたら支度が終わる!というところまできていました。

出発まであと10分……

というところで、娘のこだわりスイッチが入ってしまいました。

「履きたいズポンがないーー」と怒りキーキー声で私のところにやってきました。

私「どのズポン?」
娘「青のマークのやつっっ」
私「洗濯終わって干したばっかりだよ」

娘にはさまざまなこだわりがあるのですが、着るものにも強くこだわりがあります。

主に素材や首まわりの締め付け具合、スボンの長さなど。
そして、お気に入りの2、3着を着回しています。

他にも服は何着かあるのですが、1度も袖を通されない、1度も履いてもらえない服があるのです……。

いつも同じ服ばっかり……。と周囲の人に思われるのもちょっとね……という私の心境をよそに、娘は数少ないお気に入りの服をローテーションしています。

ローテーション……すぐまわってきます…。

今はもう諦めました。
ローテーションでOK!
物事がスムーズに運ぶのが一番!!
どうぞ、どうぞ、お気に入りの服を存分に!!!
これでお互いWin-Winです。

お気に入りの中でも娘にはこの日にはコレを着るといった勝負服?!のようなお気に入りのトップクラスに入る服があるのです。

まさにその日にそのトップクラスの服を…と娘は思ったようです。


微妙にズレたので話を戻します。


娘「どうしても今日それが着たくなったの」
私「でもまだ濡れてるし今日は違うのを履いてくれる?」
娘「もういいっ、今から乾かすっ」

と言ってプチ癇癪ぎみでサーキュレーターを回しスボンを持って風に当てて乾かし始めました。

娘「あと15分は乾かすからっっ」
私「乾かしても完全には無理だから、履いてても気持ち悪いよ、きっと」
娘「いいのっっっ」

とキーキー怒りながら乾かしていました。

なんで今?!とイライラが募ってきますが、これを無理やり止めると更に娘の怒りが爆発するので、時間の許す限り思うようにさせました。

こんなこともあろうかと、時間に余裕を持たせていました。

夫も慣れているので、ゲーム続行中!

私は少し離れた所から他事をしながら娘の様子を見守っていました。

15分が経ち、娘は乾かすのをやめ、スボンを履き替えているその時…。

「冷たっ、気持ち悪っっ」と独り言をぶつぶつ言いながら、そのズポンを脱ぎ、投げ捨て、しれっと違うお気に入りのズポンを履いておりました……

この時間はなんだったんだ……………

そう思う私をよそに娘は散々、騒いでおきながら、なんだかスッキリとした様子。。。

履きたいズポンは履けなかったけど、納得のいく行動がとれたので、怒りは収まっている……しかも機嫌がいい。


結果、ご機嫌で出発となり、用事も無事に終える事ができました。

急にスイッチの入るこだわり…。
わかっていても、何度経験してもイライラーっとしてしまいます。

私に余裕がないと私も怒ってしまう時もあります。
怒ったところで、娘は更にヒートアップするのでいいことはないとわかっているのに…。

日々反省です。

その瞬間はイラッとしてしまったのですが、思い返してみると面白かったな!と。
光景を思い出してはクスッと笑ってしまいました。

ただ昔は今よりも余裕がなく、後で思い返してクスッとする事もできなかった私。
そう思えば、私も少しは成長できたのかなと感じる今日この頃です。

長くなってしまいました。
読んでいただき、ありがとうございました。








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