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フリーのコーチになることを諦めて会社員に戻った時の話。と、その後。




「わたし、いったん就職します」




電話で自分のコーチにそう告げたのは、1年前の7月24日。その日も今日みたいに息をするだけで汗が流れるようなカンカン照りの暑い日やった。



起業して、フリーランスのコーチになりたいと決めてから、すでに1年半が経ったころ。



フリーランスになりたい。
自分で仕事を作ってみたい。
私も自分の力で誰かの役に立ちたい。


すべて心の底から願っている本当の気持ちなのに、1年半の間なにもかもうまくいかなかった。うまくいかなかった、というか、なにもしてこなかった。



いや、実際にはうまくいっていたこともあったと思う。少しずつだけど確実に前にも進めていた。


でも、当時はそれを理解できなかった。


「今の私はフリーランスになる器量がない、きっと私が挑戦するのは今じゃない」、そう思ってしまってさ。



就職する=諦めたのかと言われたら、ちょっと違っていたとは思うんやけど、そのまま会社員としてうまく行って、起業の世界とはさよならするかもしれないという気持ちが8割くらいあった。



今日は、私がフリーランスになることを(一旦)諦めて会社員に戻って、ふたたびフリーランスに挑戦した話をしようと思う。



いま挑戦中の方、そして挫けそうになったり、諦めそうになっている方には、ぜひ読んでほしい。




私はさ、ちょっと遠回りに思えるかもやけど、会社員に戻ってよかったと思ってるんよ。



1年前、会社員に戻ることを選択していなかったら、1年後である今、私はコーチとして活動できてなかったと思うから。思うから、っていうか、絶対できてなかった。




社会人として



これまでの私の社会人生活は、それはそれは無残なもので。新卒からずっと保育士をしてたんやけど、なぜか周りの人たちと同じように上手に働くことができなかった。


人に頼れないこと、真面目が行き過ぎていること、なんだかうまく人間関係が築けないこと。自分の性格と組織生活はあまり相性がよくなかった。いっつも何かをこじらせてた。

周りから見ればうまくやっているように見えていたと思う。転職は多かったけど人の顔色を伺うのは得意で、誰とでも仲良くできたしどこへいっても重宝された。



でもいつも心の中で舌打ちして、自分と同じようにできない周りにも、周りと同じようにできない自分にも、苛立ってばっかりやったように思う。

そんなこんなで転職をくりかえした挙句、私は組織という社会の中で生きることは諦めたんよね。



それから紆余曲折あって、フリーランスという働き方を知って。これなら私も生きていけるんじゃないかって思った。というか、私の生きる道は絶対にこっちやと思ったし、そうとしか考えられへんかった。




今となってはとんでもない勘違いやったと思うんやけど、当時は「フリーランスなんて余裕!」って思ってたんよね。これまで組織の中で働くことがしんどすぎて「会社員以上にしんどいことがこの世にあるわけない」と思っててさ。笑


といった感じでフリーランスになったんやけど、想像以上に大変で、思ったようにいくことなんて1つもなくて、ただただ月日だけが流れていった。



1年半の間には、諦めるのにちょうどいいタイミングなんて何回もあった。というか諦めてたこともある。1度や2度じゃない。


それでも、なんかキッパリと諦められなくて。何回か「次こそやったる!」って立ち上がったんやけど、ぜーんぶ転けた。転けたっていうか、転けるほどの行動もできてなかった。


この1年半、なによりも苦しかったのは、コーチになりたいって心の底から思ってるのに全然行動できてなかったこと。


そんな自分に飽き飽きしてきてさ。自分に対して疲れてしまって。


それでさ、行動できない自分に「今の私はフリーランスになる器量がない。きっと私が挑戦するのは今じゃない」と結論づけた。



それが、会社員に戻った理由。




ほんで会社員生活がはじまったわけやねんけど…



会社員、めちゃくちゃ楽やってん。




久々の会社員生活は



あれだけ会社員は向いてない、組織の中で働く以上にしんどいことなんてこの世にない、と思ってた私やのに「めっちゃ楽やん」って思ってしまった。


毎月お給料が振り込まれてくること
会社に行ったら仕事があること
上司から指示をもらえること
締め切りが決められていること
すでにマニュアルやノウハウがあること


こんなに恵まれちゃってていいの??って思ってさ。


すんごいホッとしたのも覚えてる。



守られてる感じがしたんよね。それはお金や福利厚生の部分ももちろんそうやし、なにより組織で働く安心感を感じてしまった。一人でがんばらんでもいい。誰かが助けてくれる。



あれだけ私には合わないって思ってたのに、私の生きる世界ってやっぱりこっち(会社員)やったんかも、って本気で思った。




入社してからはさ…結構ハードやったんよ。



就職した初日から、会社の都合で高速に乗って片道60キロの通勤になって。寝るためだけに家に帰るような生活で。家に帰る気力がない時は近くのホテルに泊まって。


(汚い話でごめんやねんけど)毎日みどり色のうんちが10回くらい出てたし、毎週週末には熱でるし。「これはやばい」と思ってたけど、こういうのって「やばい」って気づいたら終わりやん。だから気づかんふりして過ごしてたんやけど。


それでも、そんな生活でも、
「こっちの方が楽」思ってん。



嘘やと思うやん。でもほんまに楽やってん。


フリーのコーチを目指して、でもなんにも行動できなくて、じわじわ苦しくなってたあの日々よりは、よっぽどマシに感じたんよ。





でも、そんな会社員生活は、
わずか4ヶ月で終了することとなったんやけどね。



それでええんか



何があったかと言うと...


「ほんまにそれでいいと思ってんのかーーーーーー!!!」と、心の中でずっと自分が自分にガンガン叫んでた。



〜〜〜


だっておかしいやん。


毎日みどり色のうんちってなに???
毎週熱出るってなに???
4ヶ月の間に、何回病院いったかわからん。



おかしいやん。絶対おかしいやん。


それを「マシ」ってなに?
ほんまにそれでええと思ってんの??

自分の生活もままならへんくらい、
大切な人のLINEひとつ返せへんくらい、
いろんなことを犠牲にして、
ほんまにそれでええと思ってんの?


そもそものそもそもさ、
私が起業したいと思った理由はなんやったん。

自分にも周りの人にも優しくできるくらい余裕のある働き方がしたいって思ってたんちゃうの。時間も場所も付き合う人も、自分で選べる働き方がしたかったんちゃうの。


ぜんっぜん叶ってませんけど!!!
むしろ逆走してますけど!!??


〜〜〜



って、ずっと仕事しながら思ってた。トイレにこもりながら思ってた。帰り道の高速運転しながら思ってた。


毎日ほんまにヘトヘトで、泣く気力も怒る気力も、なにする気力もなかったけど、とにかく「それでええんか」ってずっと思ってた。



うん、あかんやろ。
ええわけない。


嫌やん、このまま人生終わるん。
なんのために生きてんのさ。



とかなんとか思いながら踏ん張ってたんやけど、なんかほんまにもう色々あってさ。ある日上司と言い合いになって(私も悪かった)、「会社員なんだから理不尽に耐えるのは当たり前です」って一蹴されてん。



その時、頭の中でプツンって糸が切れた。


いや、ブチって感じやったわ。

頭の中で「ブチッ」って鳴ったんよ。



その次の次の日くらいから、会社に行かなくていいことになってさ。(どういう状況)



もちろん会社だけが悪いわけじゃない。上司だけが悪いわけじゃない。私も悪いとこいっぱいあった。結局、自分で自分を追い詰めていたとも思うし、もうちょっとうまいことやれよ、って今になって後悔してることもたくさんある。


でも、もう無理やった。


そのまま段ボールに会社から借りてたものと退職届をぶち込んで郵送。あっけなく退職した。


なんでこんなやり方しかできひんのやろうって、思いっきり泣いた。




もう一度。




会社をやめてから、再びフリーランスへの挑戦をはじめることになった。1からの一念発起やった。



そこからはズンズン進んできたように思う。あんなにくすぶってたのがなんやったのかと思うくらい、ドカドカ進めるようになった。



会社員に戻る前の私と、その後の私。なにが違っていたかというと、退路があるか・ないか、だったように思う。


会社員をもう一度経験したことで「やっぱり私には会社員ムリやん!!!!」って言うのがわかったんよ。退路が完全に断たれた。もう生きていく道が、ほんまにフリーランスしかなくなった。



ここまで歩んできて思う。
起業ってほんまに体力使う。精神力も使う。



簡単にどうにかなる世界じゃない。(あくまでも私の所感)


そこに退路があると、なんぼでもやらない理由になる。


(退路があるのはめちゃくちゃ素敵なことやと思うし、それはそれでめっちゃ幸せやと思う!会社員に戻れる(続ける)可能性がある、家族に頼れる、当分は生きていける貯金がある。それもあなたが使えるものだから。)




私は、あのタイミングで会社員に戻っていてよかったと思ってる。じゃないと、今もまだ「起業したい」「コーチになりたい」って言いながら、なにもできずにウダウダ過ごしてたと思うから。


そりゃ、起業に向けて迷わず寄り道せず進めてたらよかったと思う。会社員に戻るなんてめちゃくちゃ遠回りやん。


でも、私にとっては会社員に戻ったことが、なによりも大きな起爆剤になった。間違いない。



あなたが進もうとしている道が簡単ではないことは私もよく知ってる。自分の気持ちだけでどうにかなる問題でもないことも、ほんまにわかる。


思ったように行動できない苦しさも、うまく行かない辛さも、周りを妬んでしまう気持ちも、全部全部わかる。


でも、諦められない気持ちがあるんやったら、何度でも挑戦してほしいと思う。一緒にがんばろう、ってほんまに思ってる。


私みたいに会社員に戻ったっていい。いっぱい寄り道していい。たまには休憩も必要。全然それでいい。




この間さ、「私はほんまに弱かったから、ここまでくるのにずいぶん時間がかかりましたよ〜」って、自分のコーチに言ったんよ。


そしたらコーチからの返事は意外なもので。


「違う。あんたは強かったからこの世界(起業)から退場せずに済んだんだ」と。


ほえ〜、と思った。



そういえばいろんな起業家さんたちが口を揃えて言ってる言葉があった。


諦めなければ、逃げなければ、いつか勝てる。



私はほんまにマイナスからのスタートやった。フリーランスを目指しはじめた当初は「Googleアカウント」の意味すら知らんほどのIT音痴で、パソコンも全くダメやし、もちろんビジネスセンスのカケラもない。


おまけにメンタルはよわよわやし、とんでもなく腰の重い女やった。泣いて怒ってを繰り返してきて「もう無理やん」って何回も思ったし、すったもんだしながら過ごしてきたように思う。


正直、うまくいく要素を探す方が難しいくらいやった。



こんな私やったけど、大好きなクライアントさんとぬくぬくお仕事ができるまで来れたのは、ただただ頑固で諦めが悪かったからやと思ってる。



初めて自分の頑固さが活きたと思ったわ。(その頑固さゆえ、つまづくことも多いんやけどね)


ほんまに、ただただしぶとかっただけ。


ただのしぶとい凡人なんよ。



ここまで歩んできてさ、


誰でも簡単にうまくいくとは
やっぱり思えへん。


誰でも結果が出せるとも
言えへんなって思う。


でも、


誰にでも挑戦はできて
叶える機会はあると思ってる。




諦めるのは、まだまだまだまだ、まだまだまだまだ、早いかもしれないですぞ!!!!!




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◾️河北あおい

元保育士のフリーランスコーチ。働き方やセカンドキャリア、フリーランス1歩目のサポートをしています。保育士として人生捧げる→働きすぎて限界→キャリア迷子→裸足のままフリーランスへ。

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