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チクングニア熱の流行

協力隊員が気を付けないといけないもののなかに、感染症がある。

赴任前の70日間の訓練中には感染症の講義があり、毎週の予防注射漬けがあり、感染症に対する心構えをレポートに書いて提出する。

エチオピアは、訓練所で聞いた感染症のほとんどにかかるリスクがある。マラリアも標高1500mくらいまではリスクがあるので、首都アディスアベバ(約2500m)はよくても私の任地ディレダワ(約1200m)は要注意。他は狂犬病、アメーバ赤痢、アフリカトリパノソーマ症、結核などなど。

数日前、同僚のお姉さんが蚊を媒介した熱で仕事を休んでるのよ、と聞いた。マラリアかと思ったのだが、違うらしい。チクングニア熱よ、と。

なにそれ聞き慣れないなと思ったけど、今訓練所でもらった資料確認したら名前だけだがちゃんと載ってた(写真)。

詳細はWikipedia先生に聞きました↓

抜粋
・ネッタイシマカ、ヒトスジシマカなどにより媒介されるウイルス性の伝染病
・2~14日の潜伏期間後、40℃に達する高熱と斑状丘疹があり、関節が激しく痛む。
・致死率は0.1%と極めて低いが特異療法は存在しない。発熱に対する通常の対象療法を行う。アセトアミノフェンが第一選択。

命には関わらないが罹りたくない感が強い。

その時はさして気に留めなかったのだけど(詳細調べたのも今日なので)、今日になってチクングニア熱に関する会議のお達しが来たので、あら結構おおごとなのではと気づいた次第である。

私のカウンターパート(主に一緒にお仕事する人)は「もう大分前から広まってるのに遅いわよ!」とぷりぷりしている。

なんと冒頭のお姉さん以外にもおっちゃん2人が罹っているそうだ。片っ方のおっちゃんは「月曜から久しぶりの年休だ!」と言っていたのに、気の毒な。もう片方のおっちゃん、トレーニングとかでよくオフィスからいなくなるから気づかなかったわ、ごめんね。ちゃんと同僚のこと気にしよう。同僚が職場に来ない、に慣れすぎてる。よくない。

オフィスにある大きめのホールに全職員を集めた、結構大がかりな会議だった。説明はアムハラ語なのでさっぱり分からないが、スライドは英語。やったね!と思ったのも束の間、会場が明るいせいか映りがとても薄くて両目裸眼1.5の私も半分くらいしか読めんかった。スライドの意味

なんとか拾った情報によると、8/12~20の間に約7300人の感染者が確認されているが死亡者はなし。有効な薬もワクチンもないから予防しっかりしてね。ということらしい。

マラリアほどの威力はないものの、チクングニア熱の厄介なところは媒介蚊がハマダラカ(マラリアの媒介蚊)と違って昼行性なこと。

なんと…そんなん予防できるんか…?

ここは毎日暑いのだが、しばらくは長袖&虫除けスプレーライフかな…。

明日はAnti-mosquito Breeding Campaignをやるので午前はオフィスを閉めるそうだ。その分家の回りの蚊が繁殖しそうなところを掃除してね、ということらしい。

カウンターパートは、市内はfloodが起きやすいの、という。ディレダワには干上がった元川しかないので、多分このfloodは雨の日の水捌けがめちゃくちゃ悪いことを指すのだろう。で、きっとそこで蚊も繁殖してしまうんだろう。

インフラ整備は公衆衛生にも大事なんだな。一応大きな道の脇には排水溝らしき溝があるんだけど、ゴミで溢れているので排水溝の役割を果たしていない。水・電気・ネット・道路。この国のインフラには伸び代が山ほどある。


ひとつ気になるのは、今日がエチオピア正教のツォム(断食)明けのお祭りだということだ(祝日ではない)。前のツォム明けでは、アルコールとご馳走を大層摂取していた。

明日皆掃除するの…か、な?

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