見出し画像

東京旅日記 5/4編

東京に来て6日目。地元でもネットの知り合いにも「東京そんなにいてて何するん?」と聞かれる期間である。別に何をするでもなく、ただそこにいるだけでそれなりに面白いのが東京だと思っているのに、いったいみんなは何を期待しているのか。TDLか?東京ドームか?スカイツリーか?シンボルになっていれば満足なのか?都民に限らずだがもっと日本国民は東京都という遊べ過ぎる都市のありがたさに気付くべき。しかしもう3週間ほどたっており、私も写真を見ながらでないと当時の記憶が中々出てこない。そういう意味では写真は偉大だ。

長崎みたいだ~とか思って撮った写真 意味はない

というわけで無意味に「赤坂」に行って見たかっただけで宿泊した宿の朝である。撮影は9時くらいで、地元ならもう少し人がいそうだが、東京なのにとても静かである。このオンとオフの感じがとても良い。そもそも田舎だとオンになっている感じがしない。常に豆電球。

今回の旅に限らずだが、私の旅は目的を設定しないことが多いので、今回は赤坂から六本木とか渋谷方面に向かって適当に歩いていくことにした。

多分ただのラブホなのに東京にあるとなんか歴史的建造物にも見える不思議
東京って神社とかなさそうだけど、全然地元より沢山ある。何が無いんだ東京
伏見稲荷じゃん・・・

道中歩ていると神社がぽつぽつと点在していた。東京の一等地なのに神社が残ってるというのが懐が深いというかなんというか。外国人観光客が居たら人でごった返していたのだろうが、おりしもコロナの影響で殆どいなかった。正直日本人が観光するならこのGWが最高だったと思う。


最初「赤坂不動産」と読み違えた。これでも立派な神社らしい。ビルだけどな。
「待ち人来る少し遅い」「子に縁薄い」 自覚しているとはいえ占いさんの的中率
忘れ去られし神社…と思いきや私以外にも一人参拝者が居た。

点在する神社ゾーンを抜け、なんだか高級そうな住宅街のほうへズンズン向かっていく。赤坂といえば田園調布にならんでセレブの街のイメージである。住むのは無理でも街に入るだけならタダ。旅人特権である。

赤坂の一角から。普通さえも特別。
旅する私
なんでこんなところに駐在所が?と思って話を聞くと政府要人の警護を受け持っているらしい。さすが赤坂。GWもご苦労様です。

赤坂の住宅街を歩いていると、超高級住宅街という感じはしなかった。普段マスコミやネットの情報越しではそういう風にとても思えないので、やはりこういう情報のギャップがあると旅は楽しいなあと思える。そういう意味では、マスコミやネットは常にウソをついていてほしいかもしれないとまで思える。自分の目で見たものが、より真実になるから。

六本木まで行って食べたお蕎麦。なんか機械からジュワッとそばが出てきてた。でもうまかった。

ということで六本木に辿り着いたので、美術館を回ることにした。今まで何度か六本木には立ち寄っていて、回っておきたい美術館が何か所かあったのだ。

六本木というか東京の美術館でも一二で有名な美術館だと思われるが、やはりここは外せない。今回はメトロポリタン美術館展と、国展がやっていた。わかってはいたが大体こういう美術館展というか、美術史をめぐる展示はすごく混む。そして大体はそれなりに満足がいく展示がされているが、それなりにしか満足できないというイメージ。自分は混んでいる美術館が好きではない、自分が見たい角度で作品が見づらいし、眺めたい時間で眺めることが難しいからだ。同じ展示でも、人の数で全く満足度は違うだろうと思う。

今回のメトロポリタン美術館展もめちゃ混みでそれなりの満足度だった。絵は好みのものもあった。やはり展示のレベルは段違いで、写実主義の作品も、印象派の作品もかなりのものがそろっていた。満足度を下げた理由は前述のとおりであり、金があったら30分でもいいから貸し切って見てみたいものだ。

一方国展のほうはというとガラガラだった。ガラガラなのに展示数はえぐい数だった。見に来ている人って殆ど出品者の知り合いしかいないのではないか?というくらい身内感のある来場者も多かったように思う。

あとこういう展覧会、展示数がとにかく多すぎる。展示の趣旨がとにかく出品者の作品を並べ切ることにしかフォーカスされていない気がする。そういう意味では、作品単体で見てもらえる、見れる人にしか用はないという話なのかもしれないが、相当目が肥えていて理解のある人にしか門戸が開かれていないに等しい。類似の展示には絶対的なシナジーが存在するので、せめて作品の傾向ごとに展示くらいはしていいのではないか・・といつも思う。

何点か興味があった作品の写真も撮ってきたが、やはり写真作品が一番自分の興味をそそった。絵画に関しては無駄にでけえな・・・くらいの感想しかない物が多く、自分の無教養さを呪ったが、なんでこういう公募展の絵画作品はみんなデカいのだろうか。歴史的文脈のあるものは小さい絵でも展示されていたり、何なら習作さえ展示されているのに。描けばいいというものでもないはずなのに、どこで評価されているのだろうか。

そんなこんなで新国立美術館を後にして21-21へ

ここは絵画作品というか、デザインアートを趣旨とした展覧会を主にやっている。デザインとはアートである、というのがこの美術館の是である。今回はSDGsに絡んだデザイン類の展示をやっていた。あとは最近はやりのNFTアートとかにも触れていて、「アート・芸術」が含有する領域はもはや「人間活動」くらい広いのではないか、と思えた。

ガチャはやめてほしいよね、ガチャは
デバイスの進化を時間軸にしたもの。最強はスマホ
今回一番興味があった展示。「幸せウイルス」

情報を食うという表現があるが、まさにここは情報を食う展示だらけだった。新国立美術館の展示もそうだったが、逆に情報を食わずに展示そのものと向き合える人間は何割くらいいるのだろうか…と思わずには居られない。

六本木と幽霊

外に出るともう暗くなっていた。しかしGWはここからが本番、各美術館はGW中だけ営業時間を延長してくれるのだ。地元では考えられないサービス。そもそもサービスを受けたい人がいない。ということでミッドタウン内にあるサントリー美術館に向かうのだった。インターネットでは丁度サントリーへのアンチ活動が始まっていたりするが、私はこのサントリー美術館が好きだ。陶器や日本画に興味がある私には、いつも展示のクオリティが高いイメージなのだ。

北斎展まじか~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

出迎えてくれたのは北斎展であった。21-21で頭でっかちになった自分には有難すぎる、本能で見れるタイプの作品群が見れるに違いないと期待して入館。

撮影が許されていた超有名な富士の絵だが、これ以外にも見てて気持ちよくなってくる展示だらけで脳みそがふわふわしてくる展覧会だった。日本画なら北斎だけ知っておけば問題ないのではないか…と思えるほどに。しかしこれらすべてが大英美術館からの借受らしく、敗戦とバブル崩壊を改めて惜しむこととなった。

日本画を見たあとはやっぱり和食だよね
西口の反対も・・・西口!?

ということで東京6日目はブラブラふわふわして終わった。実はまだあと三日ほどあるので、旅日記を書くモチベが続く限りは最後まで書ききりたいと思う。








この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?