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ふとんをかぶり、顔と手だけ出して読みたくなる本【開高健の本棚】

地方から東京に出てきたばかりの大学1年の頃は、言葉の訛りや東京の人の多さもあり、家の中で本を読むことが一番の楽しみだったりしました。

少し古いアパートの6畳間、無印良品のベッド。
実家から持ってきた厚手の毛布とふとんをかぶって顔と手だけを出し、体は布団の中でぬくぬくしながら。

当時は毎晩好きなだけ村上春樹や東野圭吾、宮部みゆきの綿密な世界に入り浸り、そのまま寝落ち。

目覚めても読み続けたくて1限の単位と天秤にかけ、村上春樹を選んだりもしてました。
(おかげで物理の単位は予定通りに落としました)

こんな感じで本が好きな人って、けっこういますよね?どうでしょう?

開高健の本棚】によると、どうやら開高健さんも我らと同様、布団の中での読書愛好家らしいです。

サントリーウイスキーの有名なコピーをいくつも作って、小説家もしてたすごい作家さん。
と言うところまでは知っていたのですが、この本を読んでとても人間臭い乱読家だったことを知り、一気に親近感がわきました。

開高健さんがおすすめする本がたくさん出てくるんですが、乱読とは言いつつどれも骨太なもので、気になる本が満載です。

大学の頃は飲めもしなかったけど、ウイスキーだとか強めの酒と一緒に枕元に置いて、ぬくぬくだらだらと読み進めたくような一冊です。
(毎日3歳児と一緒の布団で寝てるので、枕元にそんな余裕はない)

愛読書だったというサルトルの【嘔吐】あたりも、今度読んでみようかなと。

人の本棚って、その人の核心というかすごく暗く深い部分にあるものが表にちょろっと出てきてるみたいで、おもしろいですよね。






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