見出し画像

初めての二郎。

最近市内にできた二郎系ラーメン屋。

地域柄ラーメン屋が少ない上に二郎系はとても珍しい。

オープン当初から常に行列ができていた。

今日はたまたま近くに用事があったので帰りに寄ってみることにした。

こんなチャンスは滅多にない。

とにかく一度は食べてみたいと夢見た二郎系。

今日の夕飯は君に決めた!

オープンから一時間半ほど経っていて店内は満席。

私の前には10数人ほど並んでいただろうか。

並んでいる間に店員さんが麺の量とトッピングを聞いてお会計をするシステムだった。

三十分ちょっと並んで店内に案内された。

店内では二郎系ラーメンを頬張る若者達が溢れている。

九割男性といったところだろうか。

店内は狭いく熱気が凄くてとても暑い。

先に入った人達は汗だくになりながらティッシュで顔を拭きつつラーメンを頬張っている。

着席して三十分ほどすると店主らしき男性が、
「ニンニクを入れますか?」と順番に聞いてきた。

その時に野菜マシやらアブラマシやら「コール」と言われる呪文を唱えるようだった。

二郎系初心者の私はとりあえず様子見で「にんにく有り」とだけ答えた。

二郎系で残すのはマナー違反。

お店にも食べ物にも失礼である。

それから呪文に応じた量の野菜やアブラを入れて「いってらっしゃい」と目の前にラーメンを置かれる。

これが噂の「着丼」!

そして熱々のアブラギトギトこってりわしわしラーメンに食いつく。

私の隣に座ったおっさんはどうやら既に常連らしく手慣れた感じで食べていた。

その隣の小柄な女性も一生懸命頑張って食べていたが、その隣の細身な男性は更に苦しそうに食べていた。

これは負けられない!

私の中で謎の闘いが始まった。

きっと少食な女性は普通の量でも残してしまうだろう。

だがラーメン屋五件連続ハシゴ記録を持つ私にはなにも問題ない。

ただとても熱い。

親知らずを抜いた痛みも忘れるほどに一心不乱に食べていた。

そして完食。

無事、私の二郎系デビューは静かに終わった。

次は野菜とアブラとニンニクをマシで食べよう。

店を出る時に心に誓った。

明日は顔がむくみそうだな。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?