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推敲が苦手だ

小説を書く以上、外せない作業。
それが、推敲。
いつか見たツイッターのアンケートで「どの作業が一番楽しい?」というのがあって、選択肢は「構想」「執筆」「推敲」だった。
やはりというか、推敲が一番少なかった。
私もすごく苦手な作業だ。
アンケートでも証明された「推敲が好きな人の少なさ」
今日は、そんな「推敲」について語りたいと思う。

推敲は一回目はまあまあ楽しい


一度書き上げてから、確認する作業。
この一回目の推敲は、そんなに辛くない。
文章がまだ、頭に入っていないからだ。むしろ少し楽しくさえある。
大きな間違いが見つかったら冷や汗をかくが、大抵そこまで大きな直しはなく、誤字脱字誤文をマークして終わる。
表記ブレもメモする。

その後、推敲でマークしたところの反映作業。表記統一もする。
これは結構時間がかかる。
私は長編だと大体二時間ぐらいかかってしまう。(休憩込み)

二回目からは地獄

二回目から、ぐっとしんどくなる。
一度読んだ本を間を空けずに読むのと同じだ。
文章や内容が、頭に入ってしまっている。
内容を楽しむどころではない。
なぜか二回目で、「これってどうなんだろう」というところが出てきたりする。一回目でさらりと流してしまったところが、引っかかる。
ここでも誤字脱字はまだ見つかる。
ここも表記統一せねば、というところが出てくる。

疲れるので休憩を挟むが、休憩しているうちにどんどん時が過ぎていく。
自分にムチを打たないとなかなか原稿に向き合えない。

一回目よりは修正量が少ない(はずな)ので、反映作業にそんなに時間がかからないことだけが救いだ。

三回目。正に苦痛。
もう飽きたよ~と嘆きながら、それでも精読をしなくてはならない。
辛い。
まだ誤字脱字がある。不安になってくる。
自分の文章に嫌気がさしてくる。

四回目。三回目で間違いが多かった、または大きく直しが入った場合、四回目に突入する。
辛くて仕方がない。
この段階でも誤字脱字がまだあるか、直したところで誤文をやらかしたりして、頭がヒートアップしてくる。

思ったより時間がかかるので早めにしましょう

私は推敲の見積もりが甘く、大体締め切りギリギリになってしまう。
「まあ2~3日もあれば終わるだろう」と思ってしまうのだ。
終わらないから!!!!!!
推敲とは、精読である。
十万字……薄めの文庫本を精読すると考えれば、そりゃ時間がかかるとわかろうというものである。
わかっているのに、いつもそれで焦るのに、どうしても私は「まあ大丈夫だろう」と思ってしまう。なぜだ。
理想としては推敲は締め切りの一週間前には始めておくのをオススメする。
推敲は非常に脳を使うので。あと、メンタルに来る。

オススメは三〜四回


やればやるほどいいというひともいるが、私は三~四回ぐらいがいいと思う。
五回を超えると自分の日本語がゲシュタルト崩壊を起こしてきて、どれもこれも自信がなくなってくるからだ。
(この回数はひとによると思うので、参考までに)
あと推敲はやろうと思えば無限にできる作業なので、回数を決めておいて「割り切る」のが大事かなと。


以上のように推敲はとても大変なのだが、公募で推敲をせずに出すというのは絶対にやらないほうがいい。
初稿段階では、どんな人でも必ず結構な割合で誤字がある。
誤字脱字は審査に影響しないと聞いたが、それでも誤字だらけの原稿が審査員にとってマイナスになりえてもプラスになることはないだろうから。

ちなみに改稿したものを別の賞に出すときに行う推敲の苦しみは、新作の二倍ぐらいになる。内容が頭に入っているものを読むのは辛いのだ……。
改稿作でも推敲は三回ぐらいする。
それでもまだ誤字脱字が見つかったりするのだから、脱力してしまう。

推敲にまつわる話は、ここまで。
色んなスタイルがあると思うけれど、私はこんな感じでやっている。



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