【実話】もしも親友とお互いにバイセクシャルだとカミングアウトしたら、の話。②

見た目は変わっても、中身は変わってなかった。


(親友)「前の彼氏とは別れたんだけど、新しい彼氏が出来たんだよね~!」


別れたんかい。

そして、新しい彼氏出来たんかい。


お互い待ち合わせた後、駅のすぐ近くの居酒屋に入り、向かいあわせで座っていた。



これはまた、親友の惚気コースかなぁ。


何だか憂鬱な気分になったが、案外惚気を聞くのが苦痛じゃなかった。


お酒が入っているからなのか、

それとも自分自身が大人になったからなのか。


(親友)「ネット恋愛なんだし、前の彼氏と別れてからすぐ付き合っちゃったし、あんまり他人に言えなくて……」


ネット恋愛自体も、すぐに彼氏が変わる人も、世間的にはあんまり祝福はされない。

昔は私も、祝福しない人のその1人だった。


『絶対にすぐに別れる』

『上手くいくわけがない』


他人の恋愛に首を突っ込んでばかりだったかもしれない。


でも何故か今では、考え方が変わってしまった。


(私)「ネット恋愛無理とか、コロコロ彼氏変わる人無理とか言う人、私のバイト先にもいるよ。

でもさ、割と思うのが、本人が幸せならそれでよくね?って思うんよ。

他人が無理なら無理でいいし、好き勝手言わせとけばいいんよ。」


この時の私、絶対自分に酔ってます、すみません。


でもこの言葉が嬉しかったのか、親友も心做しか嬉しそうに見えた。


(親友)「なんか、かっこいい~……あおも変わったよね。」


変わったとか、あんまり自覚がなかった。

でも常に心に余裕は持ててるかもしれない。

日常が充実している証拠なんだろうなぁ。

彼氏くん、さまさまです。


その後も就活の話だったり、趣味の話をした。


お互いアニメを見るのが好きで、アニメの話をした。


(私)「最近、○○の刃読んだよ~、面白かった。」

(親友)「でしょ?!前にオススメした時は、あんまり乗り気じゃなかったもんね。」

(私)「あの時はまだ読む気になれんくて……彼氏に映画付き合わされて、話の意味が分からなくて泣けなくて、原作読もう!ってなったよね。」


そして、その話題の作品の推しの話になった。


(私)「○露寺ちゃん推しなんだよね、私。」

(親友)「あ~見たよ、インスタにグッズ沢山載せてたよね?」

(私)「ほんっっっとに可愛いよね、おっぱい大きいし。」


(親友)「あおが好きになるキャラは女の子ばっかりだね。


まぁ、あおってバイセクシャルだもんね。」



この一言に、お酒を吹き出しそうになった。




な、なんで親友にバレてるぅぅぅぅぅううう?!




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?