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運は「ひととなり」が呼び込むものかもしれない

棟方志功(むなかたしこう)という方をご存じですか?
先日こちらを見てきました。

そこで感じたことを書いてみたいと思います。

棟方志功とは

1903年 - 1975年、日本の板画家
青森県青森市出身。版画を「板画」と称し、一貫して木版の特性を生かした作品を作り続け、その偉業から世界的に知られる。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A3%9F%E6%96%B9%E5%BF%97%E5%8A%9F

皆さんも、一度はこのような作品を目にしたことがあるのではないでしょうか?

https://serai.jp/hobby/110425

棟方志功は青森出身です。
私は実家が青森で、高校卒業まで青森で過ごしました。
小さい頃に、新聞に棟方志功の作品がよく載っていました。
朝日新聞の、青森版のおそらく日曜版とかだったのかなと思います。

このような本人の写真もよく憶えています。

http://blog.livedoor.jp/livedaiza_101918aiza-livedaiza_101918aiza/archives/1070147714.html

囲炉裏の煤で眼を病み、以来極度の近視となり、57歳には左目を失明したためのようです。

棟方志功の作品と制作の姿は、
私の原風景ともいえるほどに、目に焼き付いています。

そのため、棟方志功はずっと青森で活動していると思っていました。

青森には21歳までしかいなかったんですね。。(笑)

後半生に、青森をテーマにした作品が制作されたようです。

青森をテーマにした作品制作が本格化するのは、名実ともに故郷に錦を飾った1960年代以降のこと。棟方は恐山のイタコや御志羅さま、ねぷたや凧絵など、青森の祭礼や民間信仰にまつわる精神風土を主題に取り組むようになる。


人とのかかわり


青森人コミュニティは、棟方に大きく影響したようです。

棟方は生涯を通じて友人に恵まれた芸術家であり、青森時代にも、志を同じくする友人たちから多くを得ている。弘前出身の小野忠明は、文芸誌『白樺』に掲載されたゴッホの<向日葵> を見せ、棟方の画家への憧れに火をつけたという有名なエピソードがある。
松木満史、古藤正雄、魔山宇一の3人は、棟方がたちあげた洋画団体「青光画社」の主要メンバー。松木は棟方と共同生活を送るようになり、古藤や魔山も集まった。
また、光風会で活躍していた下濹木鉢郎も青森時代からの棟方の友人であり、芸術家を夢見た友人たちは、上京後も切礎琢磨する心強いライバルとして、棟方の成長をささえた。

青森は棟方を形づくるひとつのキーワードですが、
版画家としての成功は、彼の「ひととなり」が大きかったのではないでしょうか。

戦時中に6年余り疎開していた富山県福光市で、
このようなエピソードがあります。

戦後は版木に用いる木材の入手が困難になった。そのため融通してもらう木端を使用して板画を作るという状況が続く。
不揃いの小さな版木から小さな板画が生まれた。多くの作業を伴う板画本の制作に際して、福光町立図書館の司書であった石崎俊彦に摺りを任せた物理的な制約と信頼できる人物を得たことで生み出された板画本の数々は、棟方の福光時代を特徴づける作品になっている。


偶然の出会い


また、このような偶然の出会いもあったようです。

民藝運動と出会う
民藝運動と棟方の出会いのきっかけは、1936年。
棟方は全20図におよぶ長大な作品を4面の額に入れて第11回国画会展に投入したが、サイズ超過分の額が陳列拒否となりかけたところ、偶然通りかかった工芸部審査員の濱田庄司柳宗悦に見出され、全図展示となった。

ちなみに、このことがあってから、展示サイズに柔軟に対応できる
「屏風」型の作品が多くなったようです。

さて、このときの二人との出会いから、縁は続きます

棟方は京都に帰る河井寛次郎に伴われて1か月あまり河井家に滞在、次いで益子の濱田宅を訪問している。民藝同人を中心に棟方の後援会が発足するなど、全国で起動しはじめた民藝運動のネットワークが棟方の制作環境に大きな転機をもたらすことになった。
彼らと行動を共にすることで、素材や技法、主題や表具にいたるまで、棟方の作品には民藝的な要素が織り込まれていくことになった。

画家になることを決心させたゴッホの絵は友人が教えてくれた。
苦境の時代に手伝ってくれる人が現れた。
大きく影響を受けた民芸運動も、偶然の出会いから始まった。

棟方志功の「ひととなり」が出会いを生み、
運を呼び込んだのかもしれませんね。

この笑顔です。

才能とか、恵まれているとかより、「どんな人か」
って、そういうものかもしれませんね。

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