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36歳のモテ期?


Tとのことが終わって、いろいろ自分自身に確認してみた。

多くのデートをこなしていくうちに、自分の中で少しずつ変化が起こってきた。

まだ恋には落ちていないが、仕事では感じられなかった生活の「張り合い」が出ていた気がする。

仕事とデートで忙しく過ごしていたが、楽しく充実していた。

もしかしたら、何らかのホルモンも出ていたのかもしれない。(笑)

・・・この頃、ネット以外での出会いが急に多くなったのだ。

何だかわからないが、私の人生に突然の「モテ期」がやってきたようだった。


その頃、とある観光スポットで行列に並んで待っていた。

通りがかりの男性に、「この行列は何ですか?」と聞かれ説明すると、自己紹介されて「よければこの後、お茶でもいかがですか?」という、ごく一般的なナンパをされたのだ。

また、たまたま仕事で関わったフランス人の会計士の人に、何度もしきりに誘われたりもした。(しつこすぎてCut Outしたが。)

通っていたプールのサウナ室で、キューバ人のレストランオーナーにナンパされたりもした。

N.Y.に旅行に行った先で、10歳も下の大学生が追ってきて何度も「名前を教えて。Emailを教えて。」と言われたのにも驚いた。(怖くて逃げた。)

・・・これまでの人生では、一切ナンパされたことが無かったので急なモテ期に驚いていた。


そんな中で、ネットで知り合ったイスラエル人のスポーツインストラクターのSがいた。3つ年下だが、すごくしっかりしていて面白い人だった。

笑えるポイントが同じで、お互い何だかウマが合った。

彼は世界中を飛び回っている人らしかったが、日本にも時々来る、ということでコンタクトを続けていた。私達は半年近く、友人として交流していた。

そして彼が日本に来る時に、会うことになった。


駅で待ち合わせた彼は、写真で見るよりずっと痩せて精悍な体つきになっていたので、最初は同一人物か分からなくてびっくりした。(写真ではクマさん系だった。)

彼の日本にいる友人達(全員イスラエル人)とも一緒に食事をしたが、知らなかった宗教上の理や決まりなどを聞き、ビックリした。

かなりいろんな細かいことが決められているらしく、食事一つをとっても希望通りのものを見つけるのが大変だった。

(でも、厳密にする時としない時など、それぞれ個人の判断によるようだ。)

彼の滞在中2日間は、Sの友人を含めて一緒に行動し、最後の一日だけ彼と二人きりになった。

デートのような雰囲気にもなったが、楽しく過ごせた。

Sから「恋人として付き合っていきたい」と言われたが、彼と付き合うとまた国際遠距離恋愛になってしまうことになる。

前のPとのことを思い出し、自信がなかった。

今回の日本はあくまでも中継の休暇で、彼はこの後またしばらく別の国での仕事が控えていた。

一緒にいた「たった3日間」では決められずに、「遠距離恋愛は私には難しい…」と伝えたところ、すごくがっかりされた。

せめてもの気持ちで、Sの旅立ちを空港まで見送ったが、後で仲良くなったSの友人から「SはかなりMのことが好きになっていたから、すごく失望していたようだ。」と聞いた。

空港で別れた後すぐに、Sからは「とある女優さんと知り合った!」というような浮足立ったメールと写真が来ていたので、そうだとは知らなかった。

それ以後も、Sとはこれまで通り時々メールを交換して、何年も交流してきた。


後日の話になるが、Sは友人として何度も私を励ましてくれていた。

特に、かなり後に私が恋愛で悩んだ時、なぜか彼は察して、弱気になっていた私の背中をものすごく押してくれた。

そして、その時に教えてくれた。

「実は、君に初めて会った時は、いい印象を与えたくて体を凄く絞ってたんだよ。本気だったんだよな。。。そして、すぐに”女優と知り合った”って書いたのは、ホントに悔しくてさ。君にやきもち焼いてもらいたかったんだ。”逃した魚は大きかった”(The fish you lost was always the biggest.)ってね。」

その時、彼がどんなにあの時に傷ついていたかが分かった。

「今は、もう兄妹みたいなもんだよな。君には幸せになってほしいんだ。」


不純な動機で始めた「愛人探し」だったが、友人として付き合える人とも多く出会うことができたことは、私にとってラッキーだった。





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