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本の話

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2024年3月の記事一覧

だから読者は感想しか書けない。

だから読者は感想しか書けない。

 ついに岡崎隼人の新刊が出た。こんなにうれしいことはない。生きててよかった。

 以下、岡崎隼人『だから殺し屋は小説を書けない(講談社)』の感想文のようななにか。

小説小説 18年ぶりの新刊である。岡崎隼人のデビュー作を僕が読んだのは15年ほど前なのであまり内容は憶えていないが、他の作品も読んでみたいと思う作家だっただけに2作目が刊行されて嬉しい。これを機に1作目も文庫化してほしい。
 物語は、

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悪魔の手毬唄考

悪魔の手毬唄考

 以下、横溝正史『悪魔の手毬唄』の感想文のような何かである。
 ※多少のネタバレ注意。作品の内容の感想ではあまりないですが。

登場人物が多すぎる 勘弁してくれ。
 登場人物が20人を超える作品はぜひとも、巻頭に家系図や主要登場人物一覧をつけてほしい。僕は混乱する。
 ひとは登場人物が多すぎる作品を読むと、登場人物が多すぎる! となる。興奮する。

 例えば、島崎藤村の『家』

 例えば、トルスト

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『数覚とは何か?』とは何か?

『数覚とは何か?』とは何か?

問 問1.数列Aおよび数列Bは、1~2000の数からランダムに10個抽出したものである。どちらの数列がより偏りなく分布しているか。

 AよりBの方がバラけている気がする。直感ではそう思う。
 でも実際にはAの方は約200置きぐらいに均等に分布している。Bは指数関数的に分布している。
 Bの方がバラけているように思うのは、それは心の物差しによるものである。

 問2.各枠の中に点がいくつあるか瞬時

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