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ドキュメンタリーをさらに楽しむために知ってほしい!作品にかけるクラブのこだわり

こんにちは、広報チームの加藤です。

クラブ初の長編ドキュメンタリー作品「FOOTBALL DREAM 鹿島アントラーズの栄光と苦悩」のエピソード1が本日2月10日(木)12:00についに配信開始となります!

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撮影が始まったのは2020年7月。これまで撮影したことのないトップチームのロッカーなどにカメラを入れ、撮影スタッフは鹿嶋で寝泊まりしながら密着撮影を続けました。ホームの試合や練習だけでなく、アウェイの試合にも広報スタッフと帯同し、すべての撮影は約3000時間にも及びました。

その過程を知っている一人として、作品の完成を感慨深く感じています。実際に完成した作品は想像していた以上のクオリティで、同じクラブに所属している者ながら1話から大きく心を動かされました。より多くの方にこの作品をご覧いただきたいと思っています。

今回のnoteでは、改めて製作スタッフに作品へ込めた熱い思いを聞きました。ドキュメンタリーをさらに楽しんでもらうため、ぜひ知ってほしいこだわりのポイントを紹介します!

こだわり1:作るからには、全てをさらけ出す

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ドキュメンタリー製作は、クラブ創設30周年プロジェクトの一つとして始動しました。きっかけは、映像チームの神戸(かんべ)が抱いた「アントラーズのドキュメンタリー作品を残したい!」という、強い思いです。ステイホーム期間に海外のスポーツドキュメンタリー作品を観る中で自然とイメージが湧き上がり、「誕生秘話や発展の過程がドラマティックなアントラーズにはドキュメンタリーの題材としての高いポテンシャルがある」という感覚が生まれました。そして、「ファン・サポーターの皆さんはもちろん、多くのスポーツファン、ひいてはスポーツファンではない方々にも刺さる」という確信が、プロジェクトを推進する原動力となりました。

神戸がプロジェクトを社内起案し、クラブ内で製作に関する検討が始まりました。そこで導き出された結果は、「ドキュメンタリーを作るならば、会社(クラブ)として本気で取り組む」というもの。アントラーズはこれまで、クラブの内側をあまり見せてきませんでしたが、やるからにはとことん、アントラーズというプロフットボールクラブのリアルを、そのすべてをさらけ出す。そうして、この30年間でクラブに関わってきた人たちも巻き込みながら、神戸を製作統括としてドキュメンタリー製作はスタートしました。

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日々のトレーニング、クラブハウスでの会議、スタジアムでの運営風景など、普段はカメラが入らない領域にも撮影スタッフが立ち入ることとなりました。そんな状況でも、クラブスタッフ一同が全社的に協力し、撮影は進行していきました。強化担当者も自ら、選手ロッカー近くのモニターに海外サッカークラブのドキュメンタリー番組「All or Nothing」を流すなど、選手への協力を仰いでくれました。今回の作品には今まで外に出してこなかったアントラーズが詰まっています。

こだわり2:栄光も、苦悩も

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アントラーズのファン・サポーターの皆さんはもちろんのこと、クラブとの接点がない方、フットボールファン、スポーツファン以外の方にも魅力が伝わる作品を目指し、製作は進んでいきました。最も大事にしたのは、「ありのままの映像化」です。自分たちのことを自分たちでかっこいいと語ることほど、かっこ悪いことはありません。

アントラーズは創設以来、20もの主要タイトルを獲得してきました。国内最多であるこの記録を高らかに誇る、そんな作品に仕上げることもできました。しかし栄光の一方で、困難に直面した時期、悔しい記憶が刻まれた試合もたくさんありました。このドキュメンタリーには、苦しみも悲しみも失敗もすべてを記録し、クラブ外部の方、対局の立場の方々にもインタビューを行っています。

ブッフバルトさん、ドゥンガさん、ジーニョさん、三浦知良選手、ラモス瑠偉さん、中山雅史さん、名波浩さんなど往年のライバルたちにアントラーズとの対峙を回想し、思いを語っていただきました。当時を知るアントラーズサポーターの皆さんにとっては“憎きライバル”だった存在ですし、苦々しい記憶がよみがえる場面もあるでしょう。それでも、その言葉からにじみ出るアントラーズへのリスペクト、本音で語られる心境は見応え十分です。彼らが本音を語ることで、客観的な目線が入り、アントラーズサポーター以外の方にも楽しんでいただけるようになっているのではないかと思います。

こだわり3:最高の質で、多くの人へ

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映像のクオリティにもこだわりました。フットボールファンではない方でも、純粋な映像作品として楽しめるようなクオリティを目指し、国内のドキュメンタリー作品では珍しく、インタビュー撮影まで4K画質で行っています。

そして、映像を届ける方法については「最も多くの方々にお届けできる方法は何か」という軸で検討していきました。近年では映像の視聴習慣が分散化し、テレビ、DVD(Blu-ray)、映画、配信と、様々なプラットフォームが存在する中で、アントラーズのファン・サポーターの皆さんはもちろんのこと、アントラーズとの接点がない方、フットボールファン、スポーツファン以外の方にも何かしらのアンテナでひっかかるようにという思いから、今回は最も多くの人に届く可能性があるVODサービスでの配信という手段を選びました。U-NEXTさんはスポーツドキュメンタリーを届けていきたいという思いも強く持っていらっしゃるので、これから同じ価値観でこの作品をより多くの人へ届けていきたいと思っています。

ちなみに、作品の完成発表直後から、「DVD(Blu-ray)で手元に残したい!」という大変ありがたい声を、ファン・サポーターの皆さんからSNSなどでいただいています。まずはぜひ、U-NEXTで観ていただきたいと思っていますが、そんな嬉しい反響を踏まえて、将来的にその販売も検討していきます。

さいごに:神様ジーコの残した貴重な言葉

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実はまだ、これから配信する映像を絶賛編集している状況ではありますが、完成してきたこの作品を見て感じた価値は、今シーズンからクラブアドバイザーを務める神様ジーコが日本にいる間に撮影をできたことです。ドキュメンタリー撮影期間中、何度も違うシチュエーションでインタビューの時間を設け、そのたびに貴重な言葉の数々をもらいました。アントラーズファンだけではなく、多くの人の心に刺さる言葉が記録されています。

そして改めて、ジーコが築いてくれたアントラーズファミリーの絆も、この作品を通して深く感じていただけると思います。本当に多くのクラブレジェンド、OBの皆さんがインタビューに応えてくれました。昨シーズンのリーグ戦ホームゲームで試合前に上映した30周年記念動画「SQUAD NUMBERS〜背番号の記憶〜」やクラウドファンディングプロジェクトにおいても実感したことではありますが、アントラーズのために快く協力してくださるOBの皆さんとの絆の強さを実感します。

国内だけではありません。歴代のブラジル人監督と選手たちも、続々と出演してくれました。現在、パリ・サンジェルマン(PSG)でスポーツディレクターを務めているレオナルドさん、監督交代後のタイミングだったのにも関わらずザーゴ元監督もインタビューに応じてくださっています。

また、24年間アントラーズの強化責任者(フットボールダイレクター)を務め、昨年退任を発表した鈴木満の言葉を映像で残すことができたのも、この映像的価値を高めていると感じます。今まで語られなかった、当時の裏側や葛藤、選手とのやり取りなど、これまでメディアでは見たことがないであろうインタビューを残すことができました。

このnoteを通して、少しでも多くの人が「FOOTBALL DREAM 鹿島アントラーズの栄光と苦悩」を観たいと思っていただければ嬉しいです。いよいよ、本日12時からU-NEXTで配信です。ぜひ、ご覧ください!