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ホームタウンからの派遣研修生が感じた!これからもクラブと行政の架け橋に

こんにちは、行政連携チームの新堀です。

2021年4月から約1年間、行政職員派遣研修員として鉾田市から鹿島アントラーズに出向していました。今日のnoteでは、そもそも行政職員派遣研修とはどのような取り組みかをご紹介しつつ、約1年間にわたるアントラーズでの研修で感じたクラブと行政の違いや派遣研修を通して感じたことなどについて、書いていきたいと思います。

行政職員派遣研修とは?

鹿島アントラーズでは、ホームタウン5市(鹿嶋市、潮来市、神栖市、行方市、鉾田市)から、毎年1人ずつ行政職員を「派遣研修生」として受け入れています。私は鉾田市から派遣されましたが、4月には他の市から1名の研修生が派遣される予定です。

行政職員派遣研修の大きな目的は、「民間企業における経営感覚、事業活動等の実践を学ぶことにより、幅広い視野と新しい発想の観点に立って、行政施策を推進できる人材の育成」です。私は鹿島アントラーズの地域社会連携チームに所属し、ホームタウンからの集客や営業、試合日のキッズエリアの企画・運営などを担当しました。

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デジタルトランスフォーメーション(DX)を推進する働き方

アントラーズにきて、まず驚いたことはデジタル化が進んだ環境です。資料や写真などを含むあらゆる情報がクラウド上で管理されていて、社員であれば、クラウドに保存された情報にいつでもアクセスすることができます。情報共有がスピーディーにできますし、どこにいてもアクセスすることができるので、リモートワークも可能となっています。

ビジネスチャットツール導入による情報の伝わる速さには、一番驚かされました。電話やメールよりも格段にスピーディーな情報共有が可能です。短い文章で短い時間でやり取りができる上に、複数人での会話が簡単にできるので、「言った」「言わない」などになりがちな複数の人での意思決定も効率的にすることができます。

また、チャットツール上のやり取りはオープンにされており、社員であれば誰でも所属チームの垣根を越えて会話に参加することができます。例えば、私は行政連携チーム所属でしたが、セールスチームや広報チームの会話を見ることができましたし、思いついたアイデアを共有することもできました。他のチームのスタッフの方々がどのような仕事をしているか確認でき、必要に応じて連携ができるのは良いポイントだと感じます。

以前、社内のシステム担当メンバーが投稿したnoteに詳細が書かれているので気になる方は、ぜひご一読ください。

派遣研修を通して、DXが推進されている環境下で働くことができて非常に良かったです!

フットボールというカテゴリーにとどまらない活動

2011年にクラブが発表した2041年に創設50周年を迎えるまでの経営ビジョンがまとめられた「VISION KA41」の中では、「地域と広域の両軸でクラブを核とした新たなコミュニティのあり方を創造し、持続的な成長を担う」といったことが定義されています。

フットボールを通じて日々感動を届けることはもちろんですが、アントラーズは教育・学術連携や地域内産業の活性化など、幅広い分野において地域に貢献していると感じました。こうしたフットボールというカテゴリーにとどまらない地域貢献活動についても、派遣研修を通して感じた驚きでした。

例えば、私の研修期間中には、鹿嶋市内の小学生にクラブの存在を感じてもらいながら、英語に親しみを抱いてもらいたいなどといった思いから、鹿嶋市独自の英語教材動画(TPR動画)制作の取り組みも実現しました。また、地域の子供たちの健全な発育と成長を促し、クラブが培った食事・運動に関するノウハウを地域に還元しながら、地域との連携を推進して将来のスポーツ選手やファン・サポーターを育成することを目的に、ホームタウン5市の小学校で毎年順番に「食育キャラバン」の取り組みも実施されています。

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国土交通省観光庁の公募採択事業である「鹿島アントラーズを基軸としたエリアマネジメントの変革」プロジェクトの一環で、地域周遊施策やダイナミックプライシング施策、スタジアム分散帰宅促進施策の「ピッチ芝生体験イベント」などの業務にも携わりました。

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クラブスタッフ全員が目指す「すべては勝利のために」

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クラブにとって最も重要なことは、チームがタイトルを獲り続けることです。スタッフ各自の役割は異なりますが、「すべては勝利のために」というミッションを全員で共有し、常に本質を追求しながら既成概念にとらわれず挑戦し続けています。

クラブにはそのミッションが浸透しており、スタッフの日常的な会話から、勝利に対する厳しい姿勢や一貫してブレていない部分を常に感じます。派遣研修前からもクラブの組織力の高さについては感じていましたが、スタッフ一人一人のプロ意識の高さがこうした組織力の高さに繋がっているんだなと思いました。また、クラブハウスでは、スタッフの目に入る至る所に、これまでチームが獲得してきた際の写真などが飾られています。これらを見ることによっても、スタッフ一人一人のプロ意識が掻き立てられているんだなと感じました。

派遣研修を通して

約1年間という短い派遣研修期間は、毎日が新しい発見と学びの連続で非常に刺激を受けた約1年間でした。利益・効率性を追及することを重視するクラブのような民間企業と、公益性・公平性を考慮する必要がある行政とでは、相互に異なる部分が非常に多いと思います。しかし、官民という異なる環境下であっても、根本で大事にしている考え方は同じであるということに気付かされました。相手の信頼を得ながら満足度を高めていくことや、最小のコストで最大の効果を生み出すことなどにおいては、民間企業も行政も共通の目的意識を持っていると感じます。

「行政は最大のサービス業であり、人と人を繋ぐ最後の砦である」とよく言われますが、多様化するニーズに対応していくためにも、今後は官民一体となって知恵を出し合いながら協働していくことが重要であると考えます。地域が抱えている課題に対して、行政だけでなく、民間企業とともに解決方法を考えていけるような関係性を構築することがベストです。こうした関係性の構築は、より良い制度や環境を作るためにも重要なことであるため、行政と民間企業の関係性構築に貢献しながら、行政組織内の活性化を図っていきたいです。

私の派遣研修は終了しますが、クラブで学んだ経営感覚や事業活動等の実践方法について、行政に戻ってからも活かせるように頑張りたいと思います!

結びに

ホームタウンからの行政職員派遣研修で、クラブと行政の相互にとって重要であると気付かされたことがもう1つあります。それは、少しでも多くの方々に鹿島アントラーズというクラブを好きになってもらうことです!「自分たちの地域には鹿島アントラーズがある!」と、少しでも多くの方々に誇りに思ってもらいたいです。

派遣研修期間中に集客施策を考えることはもちろんですが、行政に戻ってからも周囲へのクラブ普及活動を今後も続けていければと思っています。この普及活動こそが、派遣研修において学んだ1番重要なことではないかと私は考えます。行政に戻ってからも、自分が起爆剤となって普及活動を続けていけるよう頑張りたいと思います!


それではまた次回のnoteでお会いしましょう。