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「夢・虎の巻」第四の教え

昼の国と夜の国の関係とは、富士山と湖面に映った「逆さ富士」の関係に似ている。
実際の富士山の頂上は上にある。湖面に映った「逆さ富士」の頂上は下にある。昼の国の高みとは、夜の国にとっては深みとなる。昼の国での「高度」とは、夜の国での「深度」なのだ。左右も逆になっているはずだ、鏡に映ったあなたの右手が、あなたの鏡像にとっては左手であるように。昼の国で「理性」「論理性」と呼ばれて尊重されているものは、夜の国では「感性」「想像力」といった言葉に置き換えられる。これはまさに、人間の脳の左右差に言い換えることができる(それが良いか悪いかは別として)。もっと言うと、昼の国は「頭(あるいは脳)」というメタファーで、夜の国は「身体」というメタファーになるだろう。
湖面が凪いでいるなら、「逆さ富士」は、実際の富士山を鮮明に映しとるだろうが、湖面が波打っているなら、鏡像も波打つ。その分「逆さ富士」の実態はぼやける。湖面の凪や波打ちとは、まさにあなた自身の心のあり方に他ならない。

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