見出し画像

「誤-変換」あるいは「抑圧」と「防衛機制」


■この記事の要約

「変換」の反作用として、「誤-変換」というものが起きる場合がある。
「誤-変換」とは、「自己システム」のうち自己防衛的な部分が、ある事柄に対し、自己を保つために、自分の都合で勝手な「変換」を行った結果、無意識領域の一部がうまく意識へと変換されない現象を言う。
「誤-変換」の代表的なものとして「抑圧」と「防衛機制」がある。「抑圧」も含めて「防衛機制」と呼ぶ場合もある。
防衛機制には、比較的無害なものと有害なものがある。「被害者」が存在する場合には、有害なものとなる。特に有害なものは、深刻な病理の原因ともなる。
また、弁証法で言うなら、「誤-変換」とは、対立概念が提示されないために統合が起きないでいる中途半端な状態とも言える。いずれにしろ、「誤-変換」が起きている間は、成長・発達(変容)は起きない。
夢には、「誤-変換」を「変換」へと促す機能がある。

ここから先は

8,521字 / 1画像
この記事のみ ¥ 300

無料公開中の記事も、有料化するに足るだけの質と独自性を有していると自負しています。あなたのサポートをお待ちしています。