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竹島水族館をV字回復させた館長に学ぶ5つのキーワード

竹島水族館は、私自身も小さい頃からお世話になった水族館のひとつ。
一時は「ショボい」と閉館の危機に陥りながらも、来場者数を倍以上に伸ばしてV字回復を果たしたことでも有名です。

今回は、以前に館長さんの講演会に行った際のメモを思い出し、そこからその復活ストーリーとキーワードをまとめてみました。


復活ストーリーの裏側

竹島水族館とは、愛知県蒲郡市にある小さな水族館。
年季の入った館内、面積も小さく、特別人気生物もいない。
そのため年々入館者数が減少し、過去には閉館の危機にありました。

その当時まだ若手だった現館長は地元出身ということもあり、周囲の職員に掛け合ってみたものの「そんなことより若手は仕事を覚えろ」と即却下。
終いには村八分になってしまい、一時は転職しようと履歴書まで書いたのだとか。

何とかしたくても、そもそも弱点が多すぎてそれらを改善する時間もお金もない。

頭を抱える日々の中、ある出来事から弱点を改善するより今あるものを活かすこと気づきます。

それはアシカのラブちゃん。

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練習嫌いでショーをよくサボるラブちゃん。
しかし人懐こい性格からお客さんと近い距離で触れ合ったり、あえてショーをしないことをショーをするなど

竹島水族館は既にあるものを活かして
お金をかけずに工夫と知恵を凝らすことで見事に復活します。


復活を成功させた5つのキーワード

①「スタッフの常識はお客さんの非常識」
当時来館者数に関係なく月給制だったスタッフさんたちは、大好きな魚と関われて、それでお給料もらえて幸せ^^と危機感なし。
そもそも魚が好きでこの仕事についているので、「お客さんも魚が好きで見に来ている」と思い込んでいたそう。
しかし実際調べてみたところ、来館目的はデートや子供とのお出かけなど「魚以外のもの」だったのです。

あなたの”当たり前”も、もしかしたら自分の思い込みかもしれません。


②「弱点を武器に」
設備もお金もなかった竹島水族館。今ある良いところを伸ばそうとした結果、地元漁師さんたちには”不要”だったために運ばれてくる深海生物「タカアシガニ」に着目。
そして深海生物に対応できる水槽設備の不足から、「タカアシガニ」をプール型で展示し触れることができる体験型にするなど、深海生物に特化していきます。

今では、深海生物の展示数は全国トップクラスなのだそう!

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さらに「誰も解説を読んでいない」ことに着目して誕生したのが手書きポップ。
水族館の生き物が食べれるか食べれないかなど、ユニークな切り口でクスっとさせるポップは大人もファンに。


③「絶対にという強い意志とその共有」
当時は若手だった館長(といっても現在もお若いですが)
最初は意見を一蹴されながらも、地道に周囲へ想いを伝えたことで次第に仲間を増やし、改善が始まります。
館長さん曰く、この部分が一番大変だったそう。

私自身そうですが、口にさえ出さないことって意外と無意識にやりがち。
強い意志ももちろん大切だと思いますが、案外「共有すること」のほうが大切かもしれませんね。


④「不得意なものは人脈でカバー」
今や竹島水族館の代名詞ともなった”ポップ”も、仲間が楽しそうにやっていること、上手くできることをお願いしてみる。
本人は得意という自覚がないこともあるので、小さなことでも相手の個性を尊重し活かせることに注目。

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一人ですべてをやるには限界があります。
館長の熱意だけでなく、個性を活かしたチームワークも逆転の大きな要因。

写真のマサバは釣りが趣味のスタッフ、食べれるか食べれないかポップは食べるのが好きなスタッフの体験をもとに書かれています。

常日頃「生き物の観察」がお仕事でもある水族館。
冷静な適性判断もその経験が成せた技なのかも?


⑤「夢を具体的な目標に変える」
夢のままではいつ叶うかわからない。
”いつか”という漠然としたイメージになりがちな「夢」を「目標」にすること。

明日やろうは馬鹿野郎ではないですが、”いつか”のままではずっと後回しになってしまいます(耳が痛い)
「夢」を「目標」にしたら、今できることは何があるか?という問いは、あなたにも刺さる一言なのではないでしょうか。


ということで、以上がメモしていた5つのキーワードでした。

今では館内のリニューアルも行って綺麗になり、カピバラさんなど人気動物もできた竹島水族館。
水族館から歩いてすぐのところには広場や海岸、パワースポットで有名な竹島(八百富神社)もありますし、さらに嬉しいのは入館料。
大人500円小中学生200円、さらに年パスは大人1250円子どもは500円とかなりお得なので、子連れにはありがたい場所なのです。

あの不食とパンチのある見た目で話題となった「グソクムシ」の粉末が入っている(!)オオグソクムシせんべいなんかも売られていたり、そのユニークさはお土産までも楽しませてくれます。

今はコロナの影響で何かしら大変になっているかと思いますが、地元三河人として今後の活躍も応援していきたいと思います。

そして、5つのキーワードが何かあなたのヒントになれば幸いです!

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