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Memories in El salvador vol.1


これからエルサルバトルへのエアトリップご一緒にしていただくあなたへ。

4年前の旅を思い出しながら書いていきますので、時々時空を超えることがあることがあるかもしれません。あらかじめご了承の上、お楽しみください。

まず、エルサルバトルまではソウルに一度飛んでそれからアメリカ、アメリカからエルサルバトルだった。サンサルバトルという首都に空港があり、そこがエルサルバトルの玄関口になっている。

まもなく着陸のアナウンスが流れたので、窓をのぞいてみると一面森というか自然しかないように見えた。滑走路もなんか大自然の中にあって、異世界に来たんだ!と興奮していると、飛行機が着く瞬間なぜか、乗客が大歓声を上げ皆が大きく手を挙げ大喝采だった。理由は推測だが、セマナサンタというキリスト教のお祭りに休暇でアメリカでの出稼ぎを終えて帰ってきたエルサルバトル人たちが、祖国に帰ってきたぞ!!という大喝采だったと考えられる。

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さて、そんなこんなで空港到着し、小さな空港で日本食や友達への大量の日本のものが詰まったスーツケースを手にして出口に向かう。最後の税関のところになんだか信号機見たいのが見える。よく見てみると青が出た人は税関素通り、赤になった人は税関にすべて荷物を開けられている。なんて茶目っ気!!ボタン一つの信号機で税関通すか通さないか決めちゃうん?ってほっこり思いながら、自分がボタン押すときは絶対赤になるな!と強く願って押した。「青」だった。申告するものがないか一応聞かれて「ないよ」と言って空港を出た。

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空港を出てみると友人Mちゃんと友人のボランティア仲間Yちゃんがハイヤーで迎えに来てくれているというとのことだった。ちなみに発展途上国などは空港に入れるのは飛行機に乗る人だけっていうことが多く、乗客以外は空港の外で待つしかないのだ。空港を出ると、出迎えの現地の人で溢れかえっていて圧倒される人の多さで群衆の中から友人を探す。すると大きな声で呼んでくれている友人を発見!!!ひとまず友人に会えた喜びと安心感がどっとわたしを包む。「さあさあ、疲れたでしょう。」とそれぞれの紹介もそこそこに車に乗って一旦彼女たちの事務所近くの宿に行くことになった。
宿も信用ならないような国だけに、うかうか安心してれないのだが比較的安心という噂の宿だった。宿泊客は少なく静まり返っていたが、チェックインを済ませた。一旦荷物を置いて彼女たちの事務所にお邪魔した。青年海外協力隊の事務所兼宿にお邪魔できるのは貴重な体験とのことでワクワクした。彼らは駐在はそれぞれ派遣内容によって異なり国中に点々と駐在していて、時々大きな会議の時は事務所として、友人や家族が来るときには宿として利用できるとのことだ。ボランティア仲間たちがスーパーに行くとのことで徒歩3分ほどのスーパーに向かう。街中は昼間だというのに驚くほど静かで人も歩いておらずとても異様な空気だ。彼女たちの歩いていいとされているのは宿とスーパーの間5分圏内のみで事務所も厳重な扉の前に大きな銃を持ったガードマンがいる。これがエルサルバトルの首都なのかと圧倒された。なので事務所に入るとそこはまるで合宿所のようにボランティアの方々の憩いの場のようだ。ハイヤーを頼んで、夜ご飯は奮発してみんなでセントラルのレストランへ出かけた。

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到着初日はあっという間に時間が過ぎ、夜20時にもなればハイヤーですら危ないとのことで急いで帰宅する。

翌日は友人は会議があるとのことで、昨日お迎えに来てくれたYちゃんと観光に出かけることになった。

Yちゃんと待ち合わせした時間まで少し時間があったので、宿の近くなら大丈夫だろうとカメラ2台持って朝の散歩に1時間ほど出かけた。朝だけほとんど人がやはり歩いておらず街中スナップもなかなか撮れないなーなんて思いながら1時間歩いた。と言っても怖いので縦横の1ブロック程度をうろちょろうろちょろした。ちょっとした商店ですら完全格子で防備をしていたりしてこれが中米の姿かと衝撃を受けながら、そんななかでも笑顔で話しかけてくれる学生がいたりしてちょっとだけ安心した。

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後々このお気楽散歩が事件を巻き起こすことになるとは思っていなかった。

待ち合わせに時間になったので、宿に戻ってYちゃんとスタバでも行こうっていうことになり昨日のセントラルに車で向かう。ココナッツラテとか日本にないメニューに心躍らせ外のテラスで美味しくいただいていたそんな時、一人の男がすごい剣幕で私に向かって何かすんごい怒ってる。。。。。。。ええどうしようと英語で返してみるが、スペイン語しか通じず戸惑っているとYちゃん戻ってきてくれた。とにかくすごい剣幕で怒っているので一旦落ち着いてもらって彼女がすこしスペイン語で事情を聴いてくれる。すると彼の言い分は、私がなんで写真を撮って歩いていたかっていうことを聞いているらしい。「ちょっと待って!彼のことなんて撮ってないし、そもそも人なんて歩いてなかったからほとんど撮ってない!」っていうと彼はビルの上から私が街中を撮ってたことを見ていたらしく怒っているらしい、、、。「車のナンバーを撮っただろう!その写真をどうするつもりだ!」って。えええ?あっ!撮ったかも?!って思ったけど、一応身の危険を感じていたので「撮ってないよ!」「もし撮ってたとしても何も理由はないし、安心して!」と何度か伝えてもらう。そのカメラの画像を見せろ!っていうのでどうぞどうぞ!って全部見てもらう。そして全部データを見た彼は納得したようだ。実はフィルムでも一枚撮っていたのだが、液晶もないし見せれないことを説明してとにかくもし撮ってても何か使うわけじゃないから安心して!とデジタルのほうを何枚撮った写真の彼が言う写真を何枚か消去して、悪意がないことを理解して彼は少し落ち着いた様子でそこからきちんと説明してくれた。

「君たちはこの国が危険なことを本当に理解をしていない。街の人は知らない人に本当に怯えているのだ。もしかしたら車のナンバーなんて撮ってたら殺されるかもしれない。その写真をギャングに渡すんじゃないかと勘違いされる可能性もあるし、とにかくこの国は知らない人は信用できないそんな国なんだ。だから君たちの国の常識はここでは通じない!だからは十分に気を付けて!」と言って彼は去っていった。
彼は私が散歩していたところのビルの上から私を見つけてスタバまで付いてきて一人になった瞬間を狙って私に話しかけてきたのである。車で移動する距離を。よく考えてみると怖い。そうしてかなり長い時間をつけられていることなんて1ミリも気づかずのんびりコーヒーとか買っちゃってた。

Yちゃんスペイン語の素晴らしさに感動しながら感謝しつつ、わかっていたつもりだったけどその恐怖の中で暮らす辛さを話してくれた彼。そして私たちに最後は優しく教えてくれた彼の忠告に身が引きしまる。この後安全に旅ができたのもこの初めの出来事があったからかもしれない。
普段は首都にいないYちゃんなので彼女もとてもこの出来事には驚いていて、私自身も海外で怖かった出来事ランクインするほど怖かった瞬間であった。



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